北朝鮮のミサイル・核兵器開発問題の行方と日本経済への影響は?

2017年8月29日

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北朝鮮のミサイル・核兵器開発問題の行方と日本経済への影響は?

8月29日早朝に北朝鮮が北海道上空を通過するミサイル発射を行いました。これに対応するためJアラートで速報を流すなど日本政府は対応に終われました。

北朝鮮によるミサイル発射や核開発は長期間にわたりアジアの安全保障の脅威となっており、恒常化しつつある点が極めて重大な問題となりつつあります。

今回は北朝鮮の関する一連の問題の経緯・歴史を振り返りながら、今後日本経済にどのような影響を及ぼすのか考えてみたいと思います。

 

北朝鮮の生い立ち

北朝鮮は高麗が918年に建国されて以降、統一国家としてその歴史を刻んできましたが、太平洋戦争により大日本帝国の統治下に入りました。その後、日本の敗戦により朝鮮半島の南はアメリカ、北はソビエトに占領されることとなります。1948年には南北それぞれで政府が樹立され、南北の分断が決定的となりました。朝鮮半島の北側に樹立された政府は社会主義制作を取り、第2次世界大戦後の冷戦下で同じく共産・社会主義国家となった、ソビエトや中国と緊密な関係を保ち続けることとなります。

 

朝鮮戦争の勃発

1950年に朝鮮半島が勃発すると、北朝鮮をソビエト・中国が支援し、韓国をアメリカを中心とする国連軍が支援し、冷戦の代理戦争となります。当時、400万人を超える死者を出したといわれています。朝鮮戦争は1953年に休戦となり、朝鮮半島の38度線に軍事境界線が引かれ、南北朝鮮の分断が固定化されました。1958年には北朝鮮から中国軍は撤退しましたが、アメリカ軍は今日も勧告に駐留を続けており、韓国軍の指揮権をアメリカ軍は有するという状態が継続されています。

 

朝鮮戦争後の北朝鮮

朝鮮戦争後、北朝鮮は中国やソビエトなどの支援を受けて経済成長を続け、1970年代までは韓国を上回る経済状況でしたが、1980年代のベルリンの壁崩壊などの東欧革命や1991年のソビエト連邦崩壊により、経済支援が途絶えると急速に経済が悪化し、餓死者が出るほど北朝鮮内の食糧事情は悪化していきました。

 

北朝鮮の核・ミサイル開発

朝鮮戦争の休戦後、北朝鮮はソビエトの支援を受けて核兵器の開発を進めます。1994年には北朝鮮はアメリカと核兵器開発の凍結と同時に経済支援を受ける合意をしますが、2003年に結果的にこの合意は決裂することとなります。

北朝鮮は2005年には核兵器保有宣言をし、2006年、2009年、2013年、2016年と合計5回の核実験を実施しています。

北朝鮮が核兵器保有にこだわるのは核兵器保有国は核抑止力によりアメリカから体制への保証を得て、金一家による北朝鮮統治を継続を認めさせることにあるとされています。

なお、北朝鮮が核開発とともにミサイル開発を行うのは核兵器を開発しても、それを搭載できるミサイルがないと敵国への攻撃に利用できないためであり、核兵器の小型化とミサイル開発はセットと言えます。

 

社会主義国家と金一族による支配の矛盾

社会主義国家は個人主義・自由主義・資本主義を否定し、公正な社会を目指す思想であるため、世襲という支配構造のは相反するはずですが、北朝鮮では親子3代にわたり世襲により支配構造が定着化しています。この点で見ると北朝鮮は社会主義という衣をまとった独裁国家と見たほうが自然でしょう。

この独裁国家体制を存続させるために、北朝鮮は核武装を行いたいと考えているとされています。

 

 

トランプ大統領の誕生と北朝鮮情勢の緊迫化

自由奔放な発言でアメリカ大統領選挙を戦ってきたトランプ氏は、北朝鮮についてはほとんど発言を行わず、アメリカ軍が駐在している各国に経緯負担を求めていくという方向性の発言の中で、「韓国が駐留する米軍の経費を負担しないなら米軍を撤退させる。韓国は核武装すればよい」という趣旨の発言してきました。

しかし、大統領当選後、トランプ氏は北朝鮮がアメリカの安全保障上の脅威であると認識すると、トランプ大統領は北朝鮮に対する動きを活発化させます。

2017年4月に中国の周主席との会談中に、化学兵器を利用したとされたシリアへのミサイル攻撃を行い、中国が北朝鮮への圧力を強めない場合、軍事行動も辞さない姿勢を示したとされています。

4月は金日成(キム・イルソン)主席誕生105周年、北朝鮮の人民軍創建85周年であったことから、北朝鮮がミサイル発射や核実験を行う可能性が高いとの懸念から、アメリカ海軍の空母が日本海に派遣されるなど4月危機が大きく取りざたされました。

独裁政権を維持したい金委員長と何をするかわからないトランプ氏の激突は現在も続いています。

 

北朝鮮の核兵器開発が最終段階に

8月8日にアメリカの有力紙であるワシントンポスト紙が北朝鮮は核開発の小型化に成功しており、大陸間弾道ミサイルに搭載できる技術を既に有していると報道しました。8月10日には北朝鮮がアメリカ領であるグアム近海に4月のミサイルは発射する計画を発表し、緊張が高まりました。8月8日を境に円高・株安・金利低下が進んでいます。

 

今後の北朝鮮動向は?

我々一般市民からするとこうした軍事的緊張は一刻も早く収束することを願いたいですが、この問題は数十年に及ぶ問題であり、北朝鮮の金委員長が自らの生存をかけていることを考えるとすぐに収束するとは考えにくいでしょう。

アメリカとしても軍事行動に踏み切れば韓国に甚大な影響を及ぼすためその判断を下すことは難しいでしょう。クリントン政権下で北朝鮮への軍事行動が計画され、被害のシミュレーションを行ったところ軍と民間の死者が100万人を超えるという結果が出て、軍事行動をあきらめたとされています。

北朝鮮としてもアメリカとの全面戦争になれば敗戦は確実であり、これを避けたいのは事実でしょう。

北朝鮮問題は今後も長期化し、経済への下振れリスクを一因であり続けると考えたほうがよいでしょう。

 

日本の経済への影響は?

北朝鮮に地理的に近い日本は北朝鮮問題にもっとも影響を受ける国と1つといえます。今日もリスクオフの流れの中で円高・株安・金利安(債券高)となっています。

北朝鮮動向の緊迫化は市場への影響はもちろんですが、FRBや日銀など中央銀行の金融政策にも影響を及ぼす可能性があります。この場合の「影響」は金利低下を指しています。


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