
ゆうちょ銀行で借りられる住宅ローンは、自行の「ゆうちょフラット35」と、ソニー銀行・SBI新生銀行の住宅ローン(申し込みの媒介)の3つの系統です。審査は商品ごとに、フラット35なら住宅金融支援機構の基準、媒介する商品ならソニー銀行・SBI新生銀行の基準で行われます。
ゆうちょ銀行は、郵政民営化の流れの中で2007年10月に誕生した銀行です。もともと国営の郵便貯金事業として運営されていたため、全国に広い店舗網を持ち、子育て世帯にも身近な存在です。
民営化後も融資業務には制約が残り、長く自前の住宅ローンを持っていませんでした。その後2021年4月にフラット35の取り扱いの認可を受け、住宅金融支援機構の新規取扱金融機関のお知らせのとおり、2021年5月6日からフラット35(買取型)の取り扱いを始めています。
ゆうちょ銀行が自ら貸し出すのは、最長35年の全期間固定金利型「ゆうちょフラット35」です。ソニー銀行とSBI新生銀行の住宅ローンは、ゆうちょ銀行が銀行代理業者として申し込みを媒介し、契約の相手はそれぞれの銀行になります。
ソニー銀行の商品は「住宅ローン」「変動セレクト住宅ローン」「固定セレクト住宅ローン」の3つです。SBI新生銀行の商品は「パワースマート住宅ローン<プラス>」で、SBI新生銀行本体や他の代理業者では扱っていないゆうちょ銀行専用の商品です。
以前はスルガ銀行の住宅ローンの媒介も行っていましたが、現在は終了しています。ネット銀行の住宅ローンを窓口で相談しながら申し込める点が、いまのゆうちょ銀行の住宅ローンの持ち味です。
2026年10月に適用される金利は、下の表のようになっています。
| 商品(契約先) | 2026年10月の金利(年) | 取扱手数料 |
|---|---|---|
| ゆうちょフラット35(ゆうちょ銀行) | 返済期間21年以上 3.830%(金利引き下げ制度の最大適用時は引き下げ期間中2.830%) | 融資手数料 借入金額の2.20%(税込) |
| 変動セレクト住宅ローン(ソニー銀行) | 変動金利 1.847% | 融資金額の2.20%(税込) |
| パワースマート住宅ローン<プラス>(SBI新生銀行) | 変動金利(半年型) 通常1.430%/優遇1.410% | 融資金額の2.20%(税込) |
※2026年10月時点(ゆうちょ銀行公式サイトにて確認)。フラット35は融資率9割以下・新機構団信(一般)付き、<プラス>の優遇金利は新規借入で借入額が物件価格の90%以内の場合です。ソニー銀行の「住宅ローン」の取扱手数料は44,000円(税込)です。
ゆうちょフラット35の返済期間21年以上の金利は、住宅金融支援機構のフラット35の金利情報にある2026年10月の最も多い金利(年3.830%)と同じ水準です。どの商品も、金利は申込時ではなく借入日(<プラス>は契約日)のものが適用されます。
3つの商品は、金利タイプも団信の選び方も違います。返済額の安定を優先するか、金利の低さを優先するかを、ご夫婦の働き方や教育費の見通しと合わせて考えておくと相談がスムーズです。
| 商品・申し込みルート | 金利タイプ | 向いているご家庭 |
|---|---|---|
| ゆうちょフラット35 | 全期間固定 | 子どもの教育費がかかる時期まで、毎月の返済額を確定させておきたいご家庭 |
| ソニー銀行の住宅ローン(媒介) | 変動・固定 | ネット銀行の金利水準に魅力を感じつつ、疑問点は対面で確認したいご家庭 |
| パワースマート住宅ローン<プラス>(媒介) | 変動(半年型) | 変動金利で借りつつ、上乗せなしの全疾病保障付団信も選びたいご家庭 |
たとえば小学生の子が2人いる共働き世帯なら、中学・高校と教育費が増える10年先まで返済額が変わらない安心は大きいものです。一方で、全期間固定は変動金利より金利が高く、借入額が同じでも毎月の返済額は増えます。そうなると、家計のゆとりとのバランスで選ぶことになります。
ソニー銀行と<プラス>の違いをもっと詳しく知りたい方は、ゆうちょ銀行で選べるソニー銀行・SBI新生銀行の住宅ローンの違いもあわせて読んでみてください。
ソニー銀行とSBI新生銀行の住宅ローンは、どちらも団体信用生命保険(団信)への加入が必須で、保険料は各銀行の負担です。そのうえで、病気への備えを厚くする団信を選べます。
共働きでペアローンを組む予定なら、どちらか一方に万一のことがあったときに残高がどうなるかを確かめることが欠かせません。フラット35のペア連生団信は、夫婦どちらかに万一のことがあれば残高がゼロになる仕組みです。世帯での借り方はネット銀行の住宅ローンの特徴とあわせて比べてみてください。
ゆうちょフラット35の審査では、すべての借入れの年間返済額が年収に占める割合(返済負担率)が見られます。基準は年収400万円未満なら30%以下、400万円以上なら35%以下です。マイカーローンなどの返済も含めて計算されます。
たとえば年収500万円なら、年間の返済額は175万円までが基準の上限です。ただし上限いっぱいまで借りると、教育費や老後資金に回すお金が細くなります。審査に通る額と、家計に無理のない額は別に考えることを意識してみてください。
保証料と保証人は不要で、繰上返済手数料もかかりません。融資金額は100万円以上1億2,000万円以内で、借り換えや中古住宅の購入にも使えます。融資手数料は借入金額の2.20%(税込)で、借入日に借入金から差し引かれます。
申込時の年齢は満70歳未満が条件で、相談・申し込みは住宅ローン取扱店で受け付けています。物件や現住所が取扱店から遠い場合は受け付けできないことがあるので、来店予約の前に最寄りの取扱店を調べておくと安心です。
対面で相談できる窓口をほかにも比べたい方には、SBIマネープラザの住宅ローン(ドコモSMTBネット銀行の対面相談コース)という方法もあります。
A. 申し込み窓口は、ゆうちょ銀行の住宅ローン取扱店(ローンサービス部)です。最寄りの取扱店は公式サイトの一覧で調べられ、来店日の2営業日前までならインターネットで予約できます。
A. ゆうちょフラット35はゆうちょ銀行と住宅金融支援機構の基準で、媒介するソニー銀行・SBI新生銀行の住宅ローンは各銀行が審査します。<プラス>は全国保証の保証付きになる場合があり、その場合は同社の審査もあります。
A. 原則は新機構団信への加入ですが、加入しない場合の金利も用意されています(新機構団信付きの金利から年0.2%低い金利)。その場合は生命保険などで別に備えを考えておいてください。
A. ゆうちょ銀行で扱うのは専用の「パワースマート住宅ローン<プラス>」で、SBI新生銀行本体の商品とは条件が異なる場合があります。ソニー銀行はソニー銀行の住宅ローンの申し込みを媒介する形です。
ご家庭の計画に当てはめる前に、各金融機関の最新の金利と条件も確かめておいてください。
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