公開日: 2026年7月11日

この特集ページではPayPay銀行の住宅ローンの審査基準について解説しています。
PayPay銀行は、2000年に日本初のネット専業銀行「ジャパンネット銀行」として誕生した老舗のネット銀行です。2021年4月に現在の「PayPay銀行」へ商号変更し、2025年4月からはPayPay株式会社(ソフトバンクグループ)の連結子会社となりました。三井住友銀行の持分法適用会社でもあり、メガバンクのノウハウとネット企業のサービス力の両方を受け継いでいる銀行です。
PayPay銀行の住宅ローンは変動金利・10年固定金利を中心とした低金利が魅力です。一般的に金利が低いローン商品は審査基準が厳しいわけですが、PayPay銀行の住宅ローンは審査基準が厳しいのでしょうか?お子さまの教育費とローン返済を両立したい子育て世帯にとっても気になるところだと思います。
この特集ページではPayPay銀行の住宅ローンの審査が厳しいのか・甘い部類にあるのかについて、家計を預かるご家庭の目線で解説しています。
この記事ではPayPay銀行の商品説明書に定められている審査基準を確認しながら、審査基準の特徴を1つ1つ解説していきたいと思います。
目次
PayPay銀行は、キャッシュレス決済で知られるPayPay株式会社を親会社とする「PayPayグループ」の銀行で、三井住友銀行の持分法適用会社でもあります(2025年4月にPayPay株式会社による子会社化が完了)。
大手銀行とIT企業グループの両方を後ろ盾に持つネット銀行が住宅ローンを提供する場合、金融サービスに精通した大手銀行の住宅ローンに関するノウハウが商品開発に活かされ、そこにネット企業ならではの顧客基盤やサービス連携が肉付けされていきます。
必ずしも同一の基準ではないと思いますが、住宅ローンの審査の流れや業務については三井住友銀行が持つ住宅ローンの審査のノウハウが活かされていると考えることができます。
肝心の金利水準も、2026年7月適用の新規借入で変動金利 年1.330%(全期間引下型)、当初10年固定 年2.770%(当初期間引下型)と、金利上昇局面のなかでもネット銀行らしい競争力を保っています(2026年7月1日時点・公式金利ページで確認。金利は毎月見直されるため、最新の適用金利は公式サイトでご確認ください)。
それでは、商品説明書を確認しながらPayPay銀行の審査基準を細かく確認していきましょう。
まずは申込条件の全体像を表で整理します。
| 審査の観点 | PayPay銀行の基準 | 備考 |
|---|---|---|
| 年齢 | 20歳以上65歳未満(完済時80歳未満) | 一般的な水準 |
| 年収 | 前年度年収200万円以上 | 比較的ゆるやか |
| 雇用形態 | 正社員・契約社員などの給与所得者が中心 | 個人事業主・法人経営者は専用ローンあり |
| 借入金額 | 500万円以上2億円以下(10万円単位) | 審査により決定 |
| 借入期間 | 1年以上50年以内 | 35年超は年0.1%の金利上乗せ |
※商品説明書(2025年10月31日現在)にもとづく整理です。最新の条件は公式サイトでご確認ください。
年齢は満20歳以上・満65歳未満で完済時年齢は80歳未満とされています。
なお、PayPay銀行ではがん保障付きの団信も取り扱っていますが、これらのプランには加入時の年齢上限などの加入要件があります(プランごとに異なるため公式サイトでご確認ください)。住宅ローンの借り換えを行う際などは新規購入時に比べて年齢が上がっていますので、保障を重視するご家庭ほど早め早めに検討しておきたいところです。
この年齢の審査基準については一般的と言え、特別厳しくも甘くもありません。
年収は前年度200万円以上とされています。一般的な住宅ローンは300万円程度の年収が必要とされることが多いので、比較的ゆるやかな基準と言えるでしょう。共働きで世帯収入を合わせたいご家庭には、収入合算やペアローンの仕組みも用意されています。
審査上の大きなポイントは次に解説する職業(働き方)に関するものです。
PayPay銀行の住宅ローンで気をつけたいのが職業(働き方)です。
通常の住宅ローンは正社員・契約社員などの給与所得者を主な対象とした商品設計で、個人事業主・自営業の方、ご自身やご家族が経営する会社にお勤めの方は申し込めません。このような基準を定める理由としては、住宅ローン金利を少しでも低くするために貸し倒れリスクをコントロールしていることが考えられます。
ただし、ここは近年大きく改善された点で、現在は個人事業主・法人経営者の方向けに専用の「個人事業主・法人経営者向け住宅ローン」が提供されています(公式サイト・2026年7月時点で確認)。以前は門前払いだった自営業のご家庭にも道が開かれていますので、該当する方は専用商品の条件を確認してみてください。派遣社員の方など、その他の雇用形態の取り扱いについては、申込前に公式サイト・商品説明書でご確認ください。
住宅ローンのさまざまな審査基準の中でも、「勤続年数」で利用可否を判断することは今の時代に合わなくなってきていますが、PayPay銀行の場合、転職後1年未満でも雇用契約書や直近の給与明細・職務経歴書などの書類を提出することで申し込みが可能です(必要書類の詳細は公式サイトでご確認ください)。
提出する書類が増えるのは少し面倒ですが、書類を出せば審査の土俵に乗れますので、転職直後で住宅ローン選びに悩んでいる方はPayPay銀行を選択肢に加えておくことをお勧めします。
団信への加入審査は「銀行ではなく保険会社」が行いますので、PayPay銀行が直接コントロールしにくい分野です。
PayPay銀行の住宅ローンの団体信用生命保険は、現在はカーディフ生命保険株式会社が引受保険会社となっています(2024年に引受保険会社が変更されました)。カーディフ生命は多くの人気住宅ローンで団信を引き受けている実績豊富な保険会社で、書類提出不要のネット完結(カーディフ団信オンライン)に対応しています。
がん保障付きプラン(がん50%保障は年+0.1%、がん100%保障は年+0.15%の金利上乗せ)や、持病があっても加入しやすいワイド団信、さらに夫婦それぞれが契約するペアローンで、どちらかに万一のことがあれば二人分の残高が保障される「ペアローン連生団信」も用意されています。共働きで住宅ローンを組むご家庭にとって、万一の備えを世帯単位で考えられるのは心強いポイントです。

PayPay銀行の住宅ローンはただ金利が低いだけではありません。「一般団信」に加え「がん50%保障団信」が金利上乗せ無しの無料で利用することができます。
一般団信の保険料を銀行が負担するのは一般的ですが、「がんに対する先進医療特約」や、がんと診断された時に住宅ローンの残高が半分になる「がん50%保障団信」が無料で付いてくる住宅ローンはまだ少なく、PayPay銀行の住宅ローンは間違いなく魅力的な住宅ローンの1つです。
また、さらに充実した保障を付帯したい場合、例えば、がん100%保障であれば0.1%の上乗せで利用することができます。
注意点は一般団信以外の疾病保障付きの団信は50歳を超えた場合は利用できないという点です。
また、ワイド団信にも対応していますので、健康状態に不安を抱えている人も利用しやすい住宅ローンになっています。
※PayPay銀行の通常の住宅ローンは正社員・契約社員などの給与所得者が主な対象です。個人事業主・自営業、同族企業にお勤めの方は専用の「個人事業主・法人経営者向け住宅ローン」をご確認ください。また、市街化調整区域、非線引き区域の物件は借入不可となっています。
PayPay銀行では新築戸建て・マンション、中古戸建て・マンションいずれの融資にも対応しています。
なお、ネット銀行の住宅ローンの多くはつなぎ融資に対応しておらず、PayPay銀行も同様です(建物完成時の一括融資となります)。注文住宅で土地購入段階の資金が必要な場合は、他社のつなぎ融資等の併用を検討する必要があります。
セカンドハウスや賃貸・店舗併用住宅の融資には対応していないので、こうした利用についてはやはり公的な住宅ローンであるフラット35(取扱最大手はアルヒ=現・SBIアルヒ)が選択肢として有力になりそうです。
下記が、PayPay銀行の住宅ローンでは利用できない住宅です。
・親族間売買
・建築基準法およびその他の法令の定めに合致していない物件
・事業用物件(店舗併用住宅を含む)
・賃貸用物件(賃貸併用住宅を含む)
・借地物件(普通借地・定期借地)
・不動産業者の仲介のない個人間売買
・保留地物件
・連棟式住宅
・コーポラティブハウス
・セカンドハウス・別荘
PayPay銀行の住宅ローンは500万円以上2億円以下(10万円単位)の融資に対応しています。住宅ローン借入に伴う諸費用も住宅ローンに組み込んで借り入れることが可能です。
また、借入期間は1年以上50年以内と長く設定でき、教育費のピークと返済が重なる子育て世帯では、期間を長めにとって毎月の返済額を抑える選び方もできます(※借入期間が35年を超える契約は年0.1%の金利上乗せがあります。期間を延ばすほど総返済額は増えるため、繰上返済との組み合わせを前提に無理のない計画を立てましょう)。
PayPay銀行の住宅ローン審査は、公式の目安で事前審査が当日〜2営業日、本審査が3〜10営業日となっています(書類に不備がない場合の目安)。
PayPay銀行の住宅ローンはネット完結型であり、来店不要なのはもちろん、審査書類の提出はオンラインの「住宅ローン申込ナビ」で行うためコピーして郵送するという手間がありません。また、契約書の締結も電子的に行われるため、記入、捺印、郵送などの手間や時間も省かれ、審査がスピーディーに進む商品設計となっています。小さなお子さまがいて銀行の窓口に出向きにくいご家庭には、自宅で手続きが完結するのは大きなメリットです。
PayPay銀行の住宅ローンは電子契約に対応しているため、捺印、サイン、郵送などの手間が省けるほか、収入印紙を貼ることが不要となります。収入印紙は住宅ローンの借入額により変動するため、借入額が大きくなるほど負担が増えるため、電子契約のメリットが増します。
| 文書の種類 | 記載された契約金額 | 印紙税額 |
| 金銭消費貸借契約の金額(住宅ローン借入額) | 1万円未満 | 非課税 |
| 1万円以上10万円以下 | 200円 | |
| 10万円超50万円以下 | 400円 | |
| 50万円超100万円以下 | 1,000円 | |
| 100万円超500万円以下 | 2,000円 | |
| 500万円超1,000万円以下 | 10,000円 | |
| 1,000万円超5,000万円以下 | 20,000円 | |
| 5,000万円超1億円以下 | 60,000円 | |
| 1億円超2億円以下 | 100,000円 |
2025年5月30日からは、ソフトバンクのスマートフォンをお使いの方向けの「住宅ローン金利優遇プラン」が始まっています。「スマホ優遇割」でさらに年0.070%、「スマホ/ネット/でんき優遇割」でさらに年0.130%の金利引き下げが受けられます(適用には本審査承認後から契約前までに回線認証などの条件があります。詳細は公式サイトでご確認ください)。
通信費と住宅ローンをまとめて見直したいご家庭には、家計全体で効いてくる優遇です。
住宅ローンの審査に落ちた場合の対策は、「借入希望額を減らす(頭金を増やす)」「信用情報をきれいにする(他の借り入れを返済する)」「カードローンやクレジットカードを解約する」などがあります。健康状態の問題でワイド団信にも加入できなかった方は、団信への加入が任意となっているフラット35(団信に加入しない場合は借入金利から年0.20%引き下げ)への申し込みが有力候補です。
また、PayPay銀行の通常の住宅ローンが給与所得者中心の商品設計であることを知らずに申し込んで審査に進めなかった方であれば、前述の個人事業主・法人経営者向け専用ローンのほか、auじぶん銀行・SBI新生銀行の住宅ローンのように働き方に対して幅広く受け入れている住宅ローンを検討するのがおすすめです。
お申し込みいただけます。公式FAQによれば、産休開始予定日と育児休業予定期間を本審査申込後に連絡する形になります。出産・育児とマイホーム購入の時期が重なるご家庭でも、あきらめる必要はありません(最新の取り扱いは公式サイトでご確認ください)。
ペアローン(二人がそれぞれ契約)と収入合算(一人が主債務者)が選べます。ペアローンでは前述の「ペアローン連生団信」により、どちらかに万一のことがあった場合に二人分の住宅ローン残高が保障されるプランも選べます。同性パートナー・事実婚の方も申し込み可能とされています。
PayPay銀行の変動金利には、返済額を5年間据え置く「5年ルール」や見直し幅を1.25倍までに抑える「125%ルール」がありません。金利が上がるとその分すぐに毎月の返済額が見直されますが、そのかわり元金の返済ペースが遅れて最後にしわ寄せがくる心配がない仕組みです。変動金利で借りる場合は、金利が上がっても対応できる余裕を家計に残しておくことが大切です。
PayPay銀行の審査基準は、正社員・契約社員として働く方にとっては特別厳しいものではありません。年収基準も前年度200万円以上とゆるやかで、産休・育休中の申し込みやペアローン連生団信など、子育て世帯・共働き世帯に寄り添った仕組みも整っています。一方で、通常の住宅ローンは給与所得者中心の商品設計のため、個人事業主・自営業の方は専用の「個人事業主・法人経営者向け住宅ローン」を確認する必要がある点には気をつけましょう。
PayPay銀行の住宅ローン審査に落ちてしまった方や、働き方の面で条件に合わなかった方には、SBI新生銀行の住宅ローンやフラット35が有力な選択肢になってくると思います。SBI新生銀行は保証料・一部繰上返済手数料が0円で諸費用がわかりやすく、店舗相談とオンライン手続きの両方に対応しているため、はじめての住宅ローンでじっくり相談したいご家庭にも向いています。
特に長期固定金利で住宅ローンを組むことができるフラット35は、団信への加入が任意で健康面の不安がある方にも申し込みやすい制度です。フラット35の利用については、全国に店舗がある業界最大手のアルヒ(現・SBIアルヒ)に相談してみると良いと思います。
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