2021年1月7日
この記事ではりそな銀行の住宅ローンのメリット・デメリットについて解説していきます。
りそな銀行はメガバンクに次ぐ日本を代表する大手銀行で、住宅ローンなどの個人向けの銀行サービスに力を入れている銀行です。銀行全体の規模は三菱UFJ銀行・三井住友銀行・みずほ銀行のメガバンクとは大きく開きがありますが、住宅ローンに限るとメガバンクとはそれほど大きな差はありません。
メガバンクと比較すると健闘しているりそな銀行。最近はネット専用住宅ローンにも力を入れているのですが、「ネット銀行との大きな違いは疾病保障が無料で付いていない」という点です。例えば、auじぶん銀行は「がん診断保障(がん50%保障)」と「全疾病保障」が無料でついて、超低金利で住宅ローンを強化中。ネット銀行の老舗であるソニー銀行もがん50%保障を付帯させつつ低金利を打ち出していま。また、新生銀行も長期固定金利の金利がかなり低いので、りそな銀行の住宅ローンの金利設定はもう一声といったところです。
りそな銀行ほどの大手銀行になるとネット銀行のように効率が良い経営が難しく全く同じ水準まで金利を引き下げるのは難しい面があるのかもしれません。
目次
がんと診断された時に住宅ローンの残高が半分になる”がん50%保障”に加えて、精神障害を除く全ての病気や怪我を保障する“全疾病保障”も無料でセットされるauじぶん銀行の住宅ローン。
金利が低いだけでなく、充実した無料の疾病保障サービスの魅力は他の住宅ローンとの競争から頭1つ抜け出しているとも言える状況で、申し込み先候補に加えておきたい住宅ローンです。今後、他のネット銀行が今後どのようにauじぶん銀行に対抗してくるかにも注目です。
まず、りそな銀行について簡単に解説しておきます。
りそな銀行は旧あさひ銀行と大和銀行などが合併して誕生した銀行です。個人向けの銀行サービスに力を入れていて、例えば2015年にはりそな銀行間で24時間の振込みできるようになりました。また、支店窓口の営業時間を17時まで延長したり、銀行口座開設での印鑑廃止にも積極的です。
住宅ローンにおいても、ネット専用住宅ローンを取り扱っているだけでなく、住宅ローンの審査を土日も進めてくれたり、他の銀行よりとのサービスの差別化に積極的です。
最近でも、2018年6月から一般的に富裕層向けの金融商品とされている運用一任商品「ファンドラップ」を30万円から利用できるようにするなど、りそな銀行は金融サービス全体で活発な動きを見せています。
なお、ネット専業銀行の躍進で住宅ローンのシェアが減少傾向にあるメガバンクに比べると、りそな銀行(正確にはりそなホールディングス全体)の住宅ローンは堅調で、様々なりそな銀行の努力が実を結んでいると言えるでしょう。
それではりそな銀行の住宅ローンのメリットとデメリットを解説したいと思います。ここでは基本的にネット専用住宅ローンに関する解説だと思ってください。
最初にデメリットから確認していきましょう。
ネット銀行の住宅ローンは病気や怪我を保障する医療保険・生命保険に似た疾病保障を無料で付帯させるものが一般的になっています。りそな銀行にも「団信革命」という疾病保障がありますが、割引もあったりしますが、通常金利に0.3%の金利上乗せが必要です。
住宅ローンを年0.5%(変動金利)以下で借りられる時代なので、団信(疾病保障)の利用で年0.3%の金利上乗せはちょっと無視できるものではありません。
ネット銀行の住宅ローンにセットされている無料の疾病保障に比べると充実した保障内容になっている商品ですが、費用感・費用対効果の観点でデメリットに感じる人は多いと思います。
りそな銀行のネット住宅ローンは新規と借り換えで適用される金利が異なりますので注意しましょう。特に新規借り入れ時に人気の変動金利は借り換えの方が金利が低く、借り換えに人気の10年固定金利などは新規借り入れの方が金利が高く設定されることも多くあります。
新規借り入れは変動金利、10年固定金利は借り換えユーザーに選ばれやすいのですが、りそな銀行の住宅ローンの金利設定はその真逆で、利用者が多い方の金利が高くなっていることは1つのデメリットと言えます。
なお、2021年1月現在の適用金利は
新規借入 | 借り換え | |
変動金利 | 0.470%~ | 0.429%~ |
10年固定金利 | 0.595%~ | 0.595%~ |
となっています。
また、上記の金利は疾病保障が付帯しない金利なので注意が必要です。全疾病保障とがん50%保障を無料で付帯させることができるauじぶん銀行、がん50%保障を無料で付帯させるソニー銀行などと比較する時は特に注意しましょう。
りそな銀行だけのデメリット・落とし穴ではなく、メガバンクや地銀の住宅ローンに共通していることですが、りそな銀行の住宅ローンは審査の結果で適用される住宅ローンの金利が変わってくるので注意が必要です。
低い金利に魅力を感じた人がりそな銀行の住宅ローンに申し込んで審査に通ったとしても、最優遇金利を適用してもらえず、想像以上に高い金利になってしまった・・・というような事態になる可能性は十分あります。
だからと言ってりそな銀行が簡単に金利を下げてくれるわけではありませんので、りそな銀行以外のネット銀行などの住宅ローンの審査にも合わせて申し込みをしておくようにしましょう。(どの銀行の住宅ローンに申し込むにせよ、住宅ローンの仮審査申込を1社しかしないというのは得策ではありません。)
りそな銀行では都市銀行としては珍しく、住宅ローン契約書(金銭消費貸借契約)の電子契約に対応しており、契約書の郵送、捺印などの手間が省けると共に、紙の契約書に貼る収入印紙が必要となります。
多くのネット銀行では電子契約に対応していますが、利用料は無料です。残念ながらりそな銀行では5,500円(税込)と有料となっています。りそな銀行が導入している電子契約は新日鉄住金ソリューションズの電子契約サービス「FINCHUB@absonne」で、これを導入している銀行はいずれも5,500円(税込)になっています。
りそな銀行の住宅ローンを低金利の金利プランを新規購入時の借入で利用するには、クレジットカードの申し込みや給与振込みを申し込む必要があります。
住宅ローンの金利を低くするためにこのような取引条件をセットにして、自分たちの口座の利用から抜け出しにくくする戦略は、メガバンクや地銀の住宅ローンに共通してあります。ネット専業銀行などこうした条件設定がない住宅ローンが低金利で存在することを考えるとこれはデメリットと言えます。
銀行が販売したい商品をセット利用するのは銀行側の事情であって、住宅ローンを利用する人のことを考えた商品設計とは言えません。
りそな銀行の住宅ローンを借りるためには、りそな銀行指定の保証会社による保証を得る必要があり、保証を得るにも保証料を支払わなければなりません。
保証料は金利上乗せ型にすると年0.2%の金利上乗せ、一括前払い型とすると35年返済、3000万円借り入れの場合、618,420円(100万円あたり20,614円)程度の支払いが必要となります。(実際に必要になる保証料はりそな銀行に申し込んでみないと確定しませんので注意してください)
※りそな銀行のネット専用住宅ローンは保証料の負担はありません。ただし、保証料を銀行が負担することにしているだけで保証料以上の事務手数料がかかるという仕組みになっています。
これはりそな銀行のみのデメリットではありませんが、民間住宅ローンの審査は会社経営者や個人事業主には厳しいもので、住宅ローンを組むことは極めて厳しい状況です。こうした方々は公的な住宅ローンであるフラット35への申し込みは外せないでしょう。りそな銀行でもフラット35の取扱いはありますが、1.870%(税込)の融資事務手数料が必要であり、ARUHIのARUHIダイレクトを活用した申し込み・契約の1.10%(税込)の手数料と比較すると割高感が強いです。
りそな銀行の団信革命は5大疾病はもちろん、理由を問わず所定の状態になった場合に、住宅ローン残高がゼロになるものです。やっかいなのは団信革命を利用するには年0.3%の金利上乗せが必要な点です。
auじぶん銀行、住信SBIネット銀行などが扱う全疾病保障も全ての病気や怪我を保障していますが、保険金の受取条件は団信革命の方が良いので、0.3%の金利負担があったとしても疾病保障を充実させたいと考える人は団信革命の利用を考えても良いでしょう。
りそな銀行ではワイド団信も取扱いをしており、健康上の理由で団信に加入できない方でも住宅ローンの組むことができる可能性があります。ワイド団信の保険料は年0.30%と業界一般水準。もしワイド団信を安く利用したい場合には年0.20%で提供しているソニー銀行にも審査申し込みをしてみましょう。
りそな銀行でもフラット35の取り扱いをしていますが店舗での申し込み、手続きのみとなっています。このためお忙しいご家庭には使い勝手が悪い言ってよいでしょう。
ARUHIではARUHIダイレクトという来店不要のサービスも提供しており、りそな銀行を上回るフラット35の取り扱いシェアを有しています。もちろん、全国にあるアルヒ店舗での申し込み・相談も可能です。
りそな銀行の住宅ローンではマイホーム マイバンク プランを利用すると提携する大手ポイントサービスを10,000円分がもらえます。Tポイント、楽天ポイント、ビックカメラ、nanacoポイントなど使い勝手がよいポイントがプレゼント対象なのでマイホームを手にしたあとに新生活に利用できてうれしいですね。
りそな銀行の店頭にて住宅ローンの相談が可能となっています。店頭で「WEB申込限定プラン見ました」と告げればネット専用住宅ローンと同じ金利が適用されます。ネット専業銀行と違い店舗で住宅ローンの相談ができるのは心強いですね。WEB限定金利なはずなのに店舗も利用できるのはちょっとずるいですね。
以上のように、りそな銀行の住宅ローンは利用を検討するのに十分な商品スペックを持っているとよいでしょう。しかし、①住宅ローン金利が住宅ローン審査結果により変わる、②疾病保障が有料というデメリットもあり、りそな銀行以外の住宅ローンにも同時に申し込みを行ったほうが良いでしょう。
auじぶん銀行が提供する住宅ローンは審査結果により金利が変わることもなく、がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になるがん50%保障団信と病気やケガなどの理由を問わず、180日以上の入院で住宅ローン残高がゼロになる全疾病保障の2つの疾病保障が無料で付帯されています。
auじぶん銀行のがん50%保障団信と全疾病保障の詳細はこちら
いずれも借り換え時の最優遇金利。
変動金利 | 10年固定金利 | 20年固定金利 | |
2021年1月 | 0.429% | 0.595% | 0.945% |
2020年12月 | 0.429% | 0.595% | 0.945% |
2020年11月 | 0.429% | 0.595% | 0.945% |
2020年10月 | 0.429% | 0.595% | 0.945% |
2020年9月 | 0.429% | 0.645% | 0.995% |
2020年8月 | 0.429% | 0.645% | 0.995% |
2020年7月 | 0.429% | 0.645% | 0.995% |
2020年6月 | 0.429% | 0.645% | 0.945% |
2020年5月 | 0.429% | 0.645% | 0.945% |
2020年4月 | 0.429% | 0.645% | 0.945% |
2020年3月 | 0.429% | 0.600% | 0.900% |
2020年2月 | 0.429% | 0.650% | 0.950% |
2020年1月 | 0.429% | 0.650% | 0.950% |
2019年12月 | 0.429% | 0.650% | 0.950% |
2019年11月 | 0.429% | 0.600% | 0.900% |
2019年10月 | 0.429% | 0.600% | 0.900% |
2019年9月 | 0.429% | 0.550% | 0.850% |
2019年8月 | 0.429% | 0.600% | 0.900% |
2019年7月 | 0.429% | 0.650% | 0.900% |
2019年6月 | 0.429% | 0.650% | 1.000% |
2019年5月 | 0.429% | 0.650% | 1.000% |
2019年4月 | 0.429% | 0.600% | 0.950% |
2019年3月 | 0.429% | 0.600% | 0.950% |
2019年2月 | 0.429% | 0.650% | 1.000% |
2019年1月 | 0.429% | 0.700% | 1.050% |
2018年12月 | 0.429% | 0.750% | 1.100% |
2018年11月 | 0.429% | 0.750% | 1.100% |
2018年10月 | 0.429% | 0.750% | 1.100% |
2018年9月 | 0.429% | 0.750% | 1.100% |
2018年8月 | 0.429% | 0.750% | 1.100% |
2018年7月 | 0.429% | 0.700% | 1.000% |
2018年6月 | 0.429% | 0.700% | 1.000% |
2018年5月 | 0.429% | 0.700% | 1.000% |
2018年4月 | 0.440% | 0.700% | 2.265% |
2018年3月 | 0.440% | 0.700% | 2.265% |
2018年2月 | 0.440% | 0.700% | 2.315% |
2018年1月 | 0.440% | 0.650% | 2.265% |
2017年12月 | 0.440% | 0.650% | 2.265% |
2017年11月 | 0.440% | 0.650% | 2.265% |
2017年10月 | 0.440% | 0.650% | 2.215% |
2017年9月 | 0.440% | 0.650% | 2.215% |
2017年8月 | 0.440% | 0.700% | 2.265% |
2017年7月 | 0.497% | 0.650% | 2.322% |
2017年6月 | 0.497% | 0.650% | 2.322% |
2017年5月 | 0.497% | 0.600% | 2.272% |
2017年4月 | 0.497% | 0.550% | 2.372% |
2017年3月 | 0.569% | 0.550% | 2.444% |
2017年2月 | 0.569% | 0.500% | 2.394% |
2017年1月 | 0.569% | 0.500% | 2.444% |
2016年12月 | 0.569% | 0.450% | 2.394% |
2016年11月 | 0.569% | 0.450% | 2.294% |
2016年10月 | 0.569% | 0.450% | 2.344% |
2016年9月 | 0.569% | 0.450% | 2.294% |
2016年8月 | 0.569% | 0.350% | 2.194% |
2016年7月 | 0.569% | 0.400% | 2.294% |
2016年6月 | 0.569% | 0.500% | 2.394% |
2016年5月 | 0.569% | 0.550% | 2.394% |
2016年4月 | 0.625% | 0.850% | 2.35% |
2016年3月 | 0.625% | 0.800% | 2.4% |
2016年2月 | 0.775% | 1.050% | 2.55% |
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