2026年9月20日
住宅ローンの基礎として最初に押さえたいのは、「金利タイプ(変動か固定か)」「頭金と借入額」「審査で見られる項目」「団信という家族への備え」の4点です。2026年9月時点で主要銀行の変動金利は最優遇でおおむね年1.0〜1.2%台、全期間固定のフラット35は年3.460%と差が開いており、どちらを選ぶかで同じ3,000万円を借りても毎月の返済額が3万円以上変わります。
マイホームを現金で購入できる人であれば別ですが、マイホーム購入と同時に付き合っていくことになるのが住宅ローンです。同じ金額を借りても、金利が高い住宅ローンと低い住宅ローンでは最終的な総返済額が数百万円単位で変わるため、住宅ローン選びはマイホーム選びと同じかそれ以上に重要な作業と言っても言い過ぎではありません。
マイホームを購入して、新しい生活を楽しく過ごすには、”住宅ローン選びはマイホーム選びと同じぐらい大切なこと”です。
インターネットには住宅ローンの情報があふれていて、簡単に手に入れられる時代です。それでも「よくわからない」「めんどくさい」という理由で自分で住宅ローンを選ぶことを放棄し、金融機関や不動産会社に言われた住宅ローンをそのまま契約している人が少なくありません。
2024年以降は日銀の利上げで住宅ローン金利が動く時代に戻り、「なんとなく選ぶ」ことの影響は以前より大きくなりました。このページをご覧になっている人は少なくともネットで住宅ローンについて調べている人だと思いますので、基礎を確認して、ご家族に合った住宅ローンを納得して選ぶようにしましょう。
住宅ローンは、これから購入するマイホームを担保に入れて、購入するためのお金を金融機関から借りるローン商品です。
”住む家”のためのローン商品なので、原則として転売や賃貸などの投資目的の不動産購入では利用できません。住宅ローンの申込先として銀行を思い浮かべる人が多いと思います。実際、メガバンク・地方銀行・信託銀行・ネット銀行など大半の銀行が住宅ローンを提供していますが、信用金庫・信用組合・JAなどの金融機関でも提供していますし、住宅ローンを専門に取り扱うモーゲージバンクと呼ばれる金融機関も存在しています。
なお、住宅ローンには、金融機関が独自で開発・提供する住宅ローン(≒民間住宅ローン)と、「国が所管する住宅金融支援機構と民間金融機関が連携して提供するフラット35」の2つの住宅ローンがあります。
フラット35は国の方針(幅広い人がマイホームを持てるようにする、優良な住宅を浸透させる、地方を活性化させるなど)を実現するために提供されている住宅ローンということもあり、雇用形態を申込条件にしていません。
また、年収に対する返済負担率の基準(年収400万円未満は30%以下・400万円以上は35%以下)を公表しています(住宅金融支援機構【フラット35】ご利用条件)。一般的に、営利目的の民間住宅ローンより属性で門前払いされにくいと言われるのはこのためです。
次に住宅ローンの金利について確認しておきましょう。少なくとも、以下の金利タイプの基本的な特徴はおさえておきましょう。
| 変動金利 | 固定金利 | |
|---|---|---|
| 金利の決まり方 | 多くの銀行が「短期プライムレート」を基準に決めています。短期プライムレートは日銀の政策金利の影響を受け、日銀が2026年6月に政策金利を1%程度へ引き上げたことを受けて、主要行の短期プライムレートは2026年8月3日に年2.375%となりました。 | 10年もの国債利回りなどの長期金利に連動する傾向があります。長期金利は2026年に入って上昇し、10年国債利回りは2026年9月16日時点で年2.998%(9月15日には3.028%)です。海外の金利動向や物価見通しでも日々動きます。 |
| 金利の見直し | 原則として年2回(多くの銀行は4月・10月) | 金利の見直しはない(当初固定タイプは固定期間終了時に見直し) |
| 毎月の返済額 | 金利が変わる可能性があるので金利が上昇すると返済額も増加する
※「5年ルール」「125%ルール」のある契約では、金利が上がっても返済額は5年間据え置かれ、見直し後も直前の1.25倍が上限になる(返済額に占める利息の割合が増える)。ルールの有無は契約による |
確定できる
※当初固定タイプは当初固定期間のみ確定できる |
| 2026年9月の水準(目安) | メガバンク・主要ネット銀行の最優遇でおおむね年1.0〜1.2%台 | フラット35(返済期間21年以上・融資率9割以下・団信込)で年3.460% |
| メリット | 金利が低い | 返済額が確定する |
| デメリット | 金利があがり返済額が増える可能性がある | 金利が高い |
出典:三菱UFJ銀行 住宅ローンコラム(日銀の利上げと短期プライムレート)/財務省 国債金利情報/住宅金融支援機構【フラット35】金利情報(いずれも2026年9月18日確認)
大切なのは、変動金利と固定金利では「見ている金利」が違うという点です。変動金利は日銀の政策金利と短期プライムレートの動きに、固定金利は長期金利の動きに影響を受けます。たとえば米国の中央銀行(FRB)が2026年9月16日に政策金利を0.25%引き上げて3.75〜4.00%としたのが一例です(FRB 実施ノート)。
このような海外の金利や物価の見通しは日本の長期金利にも波及しますが、それが日本の変動金利に直結するわけではありません。
子育て世帯の目線では、「金利が低いほう」を選ぶより、教育費のピークに返済額が増えても家計が回るかで判断するのが安全です。変動を選ぶなら金利が1〜2%上がった場合の返済額を試算しておき、余裕が小さいご家庭は固定や当初固定も候補に入れましょう。
住宅購入にかかる最終的なお金を少なくするためには、「住宅の価格をおさえる・値引きする」、「不動産会社の手数料を値引きする」「金利が低い住宅ローンを選ぶ」などの方法があります。
それらの対応を行ったうえで、最後に可能な限り「住宅ローンの金額を少しでも少なくする」ことが重要になります。
借入額そのものを減らす方法は1つしかありません。頭金・自己資金を使うことです。
頭金は住宅ローンに頼らずに自己資金(貯金)でマイホームの価格の一部を支払うために用意するお金です。1日・2日で用意できるものではないので、常日頃の節約や貯蓄の努力が重要になってきます。
なお、最近は住宅の価格を全額ローンで借り入れるケースも増えていますし、住宅購入にかかる諸費用も借りられる商品が増えています。頭金なしでも住宅を購入しやすくなっているのは事実です。
それでも、頭金を用意できていると借入金額を減らせるうえ、SBI新生銀行のように自己資金10%以上で金利が優遇される商品や、フラット35のように融資率9割以下で金利が低くなる仕組みもあります。
借入後のローン返済・家計のやり繰りに余裕を持たせるためにも、無理のない範囲で頭金を用意して住宅ローンの借入額を減らすようにしましょう。年収から見た借入額の目安は「【年収別】住宅ローンの審査や借入可能額の目安」で解説しています。
特定の月の返済額を増額する「ボーナス払い」を活用して月々の返済額を減らす方法もありますが、当サイトではボーナス払いの利用はおすすめしていません。
ボーナスは、会社の業績などに応じて決定されるものなので毎年変動する可能性があります。それ以外にも会社の給与支払い体系が変わったり、転職して給与体系が変わった時に混乱を招く可能性があります。
2020年の新型コロナウイルスの影響で住宅ローンの返済が滞った理由の1つにボーナスカットがあげられたように、ボーナスは家計の「固定収入」ではありません。
わざわざボーナス払いにしなくても、ボーナスがでてから繰上返済すれば良いだけなので、最初からボーナス月に増額返済することを金融機関に約束する必要はありません。
住宅ローンを組むときは、ほとんどの金融機関で団体信用生命保険(団信)に加入します。契約者に万一のことがあった場合に住宅ローン残高が保険金で完済され、ご家族に住まいを残せる仕組みです。賃貸にはない、住宅ローンならではの保障と言えます。
最近は死亡・高度障害だけでなく、がんと診断されたら残高の50%や100%が保障される「がん団信」、すべての病気やケガの長期入院をカバーする「全疾病保障」を上乗せ金利なしで付ける銀行も増えています。たとえばauじぶん銀行は50歳以下の単独加入なら「がん50%保障団信」(4疾病・全疾病長期入院・月次返済保障付き)を上乗せ金利なしで付帯しています(auじぶん銀行 団体信用生命保険・2026年9月18日現在)。
SBI新生銀行も2026年3月から上乗せ金利なしの全疾病保障付団信を扱っています。
金利差が小さい今、「金利+団信の保障内容」をセットで比べるのが、家族の暮らしを守る住宅ローン選びの基本です。
住宅ローンを組んでマイホームを取得すると、要件を満たせば年末のローン残高に応じて所得税などが控除される「住宅ローン控除」を受けられます。この制度は令和8年度税制改正で5年間延長され、2030年12月31日までに入居した場合が対象になりました(関連税制法は2026年3月31日に成立)。
2026年以降の入居では、省エネ性能の高い既存住宅の控除期間が13年に拡充され、子育て世帯・若者夫婦世帯には借入限度額の上乗せもあります(国土交通省 報道発表)。省エネ性能や床面積などの要件が細かいため、購入したい住宅が対象になるかは契約前に確認しておきましょう。
2026年は金利が上昇局面にありますが、それでも数年前に固定金利で借りた住宅ローンをそのまま放置している人は、一度借り換え効果を確認しておく価値があります。目安としてよく使われるのは「金利差が1%以上・ローン残高が1,000万円以上・残りの返済期間が10年以上」の3条件で、当てはまる人は諸費用を含めても総返済額を減らせる可能性があります。
一方で、いま変動金利で返済中の人は、次回の金利見直し時期と返済額を返済予定表で確認しておきましょう。借り換えは手数料や保証料もかかるため、金利差だけで判断せず、複数の銀行のシミュレーションで諸費用込みの総額を比べることが大切です。SBI新生銀行は保証料0円・一部繰上返済手数料0円と諸費用の仕組みが分かりやすく、借り換え先の候補としても検討しやすい銀行の一つです。
住宅ローンには数多くの審査項目があります。以下は主な審査項目ですが、金融機関によって審査の基準は違っていますので、複数の金融機関の審査に申し込んでおくことが重要です。
安定した収入が得られるかを審査するために、勤務先も住宅ローンの審査に影響します。勤務先と共に雇用形態(正社員・契約社員・派遣社員など)や勤続年数も審査項目の1つです。大企業の方が安定的と判断され、自営業や個人事業主は審査が厳しめに判断されると言われています。
最低年収の基準は金融機関によって大きく異なり、年収100万円台から申し込める住宅ローンもあれば、年収400万円以上を条件にする住宅ローンもあります。借入可能金額は年収と物件価値によって判断され、借入額は年収の5〜6倍程度が目安と言われています。
最近は勤続年数はあまり厳しくみられないといった傾向がありますが、基本的には3年以上の勤続年数があると万全と言われています。もちろん勤続年数が3年未満でも審査が通る可能性は十分にありますが、1年以上の勤続年数は確保しておきたいところです。自営業・個人事業主は3年以上の実績が必須と考えておくようにしましょう。
過去にクレジットカードやカードローン、携帯電話の割賦返済、車のローンなどで返済遅延の実績があると住宅ローンの審査に落ちる可能性がぐっと高まります。この個人信用情報は信用情報機関に5年程度保存されます。信用は失うのは簡単でも回復には時間がかかります。日頃からお金の管理をしっかりしておくことが大事です。
クレジットカードのキャッシング、カードローンなどを利用していると住宅ローンの審査に通っても、貸出金額を減額される可能性が高くなります。住宅ローンの申込時はできるだけ他の借り入れを返済して、クリアーな状態にしてから行うようにしましょう。
A. どちらが得かは今後の金利次第で断定できません。2026年9月時点では変動(年1.0〜1.2%台)と全期間固定(年3.460%)の差が2ポイント以上あるため、金利が上がっても家計が耐えられるなら変動、返済額を確定させたいなら固定が向いています。教育費のピークと重なる時期の返済額を試算して決めましょう。
A. 決まりはありませんが、フラット35は融資率9割以下(頭金1割以上)で金利が低くなり、SBI新生銀行のように自己資金10%以上で優遇金利になる銀行もあります。ただし、頭金を入れすぎて手元の貯蓄がなくなると教育費や急な出費に対応できないため、生活費の半年分程度は残しておくのが安心です。
A. 「安定して返済を続けられるか」を年収・勤務先・勤続年数・信用情報・他の借入から総合的に判断します。特に信用情報の延滞歴と他の借入残高は減額や否決に直結しやすいため、申込前にカードローン等を整理しておきましょう。
A. 民間銀行の住宅ローンは団信加入が条件になっていることが大半です。フラット35は健康上の理由などで加入しない選択もできますが、その場合は万一の備えを別に用意する必要があります。家族を守る保障として、がん保障や全疾病保障の内容まで比べて選ぶことをおすすめします。
※本ページの金利は2026年9月時点の当サイト調べです。最新の金利・条件は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。購入と賃貸で迷っている方は「「マイホーム購入」と「賃貸」はどっちが良い?」もあわせてご覧ください。
今月のおすすめ特集
各社住宅ローンの金利速報
サイト更新情報
2026.10.12NEW住宅ローン
2026.10.12NEW税制
2026.10.12NEW住宅ローン
2026.10.09住宅ローン
2026.10.09住宅ローン
2026.10.08住宅ローン
2026.10.07住宅ローン
2026.10.07住宅ローン
2026.10.06住宅ローン
2026.10.04住宅ローン
住宅ローンの基礎
住宅ローンの審査特集
職業別の住宅ローン審査
年収別の住宅ローン審査
地域別おすすめ住宅ローン
取扱銀行一覧
執筆・監修者