公開日: 2026年7月10日
住宅ローンの返済は長期間に渡るものですが「繰上返済などで早く返済した方がいい」と考える人は多いでしょう。
そんな中、「預金連動型住宅ローン」などの預金を活用した住宅ローンサービスが近年になって注目されつつあります。
繰上返済をしなくても利息を減らせるという特徴があり、いったん取り扱いを終了した金融機関が再び提供を始めたり、今まで提供していなかった金融機関でも預金と住宅ローンを連動させた新たなサービスを提供開始するなど、預金を活用した住宅ローンサービスの注目度が高まっているようです。
この記事では、預金連動型住宅ローンの仕組みやメリット・デメリット、向いている人、おすすめの金融機関まで詳しく解説します。
目次
預金連動型住宅ローンとは、住宅ローンの借入残額から預金口座の残高を引いた金額に対して利息がかかる仕組みの住宅ローンです。
例えば、4,000万円を借り入れしているとして、預金連動型住宅ローンを取り扱う金融機関に1,500万円を預けていると、差し引いた実質2,500万円分にだけ利息が発生します。
つまり、預金残高が増えるにつれて住宅ローンの返済が楽になっていく住宅ローンというわけですね。
(参考:東京スター銀行 預金連動型スターワン住宅ローンより)
東京スター銀行などをはじめとする一部の金融機関では、預金連動型住宅ローンの取り扱いを終了していましたが、2024年から2025年にかけて再度提供を開始する動きがみられるようになりました。
また、auじぶん銀行などでも預金と住宅ローンを連動させた「普通預金連動型住宅ローン利息キャッシュバックプログラム」の提供を2025年4月より開始しています。
こういった預金を活用した住宅ローンの取り扱いが注目されている背景には、近年における金利上昇が大きく関係しています。
超低金利と呼ばれた時代では「繰上返済をしてしまえばいい」という考え方が一般的でした。
しかし、2024年にマイナス金利政策の解除が決定されて以降、政策金利はどんどん上昇し、それに伴い住宅ローンの金利も上昇傾向にあります。これからの時代に家を購入する場合、この金利上昇による負担増は避けられないものでしょう。
さらに現在では、投資活動への関心の高まりや将来に対する不安から「現金は手元に残しておきたい」という考え方の人も増えつつあるようです。
預金連動型住宅ローンをはじめとする預金を活用した住宅ローンは、こういった「金利負担はなるべく減らしたい。でも現金は手元に置いておきたい」という両方のニーズに応えられるということもあり、需要が高くなっています。
加えて、金融機関も住宅ローンのために多額の預金を自行に預けてもらえるといったメリットもあり、銀行・利用者ともにメリットがあるというのも、注目の理由になっているのでしょう。
ではここで、預金連動型住宅ローンのメリットとデメリットを見ていきましょう
【預金連動型住宅ローンのメリット】
預金連動型住宅ローンの最大のメリットは、預金を減らすことなく利息を減らせるという点です。
通常、住宅ローンであれば金利を減らすには安い金利の住宅ローンへと借り換えるのが一般的です。ただ、金利が安くなる反面、手数料や印紙代などの費用が追加で必要となります。
借入額と比べれば安いのかもしれませんが、手元に少しでも多く預金を残しておきたいという人には痛い出費です。
預金連動型住宅ローンの場合、預金残高によって利息を減らすことができるので、預金を減らしたくないという人にとってぴったりの住宅ローンとなっています。
また、預金連動型住宅ローンでも団信に加入することができますので、将来に備えたい人にも安心です。
【預金連動型住宅ローンのデメリット】
ただ、注目されている一方で預金連動型住宅ローンを取り扱っている金融機関はごく限られているというのが現状です。
現在だと、東京スター銀行や北日本銀行などといった、ごく限られた金融機関でのみ取り扱っています。
また、低金利で提供しているネット銀行の住宅ローンと比べると、どうしても割高な金利となってしまいがちです。さらに、金利をより低く抑えるには相当の預金残高も必要となりますので、ただ「預金があるだけで安くなるから」と安易に申し込んでしまうと、それほどお得感を感じられないかもしれません。
これらのメリットデメリットを踏まえて考えると、預金連動型住宅ローンは以下のような人に向いている住宅ローンといえます。
【預金連動型住宅ローンはこんな人にオススメ】
メリットとデメリットを理解し、自分には預金連動型住宅ローンが合っているのかどうか、一般的な住宅ローンと比較して申し込むようにしましょう。
預金連動型住宅ローンを取り扱っているおすすめの金融機関を紹介します。
東京スター銀行は、日本でも代表的な預金連動型住宅ローンを取り扱う金融機関で、現在は「預金連動スターワン住宅ローン」という預金連動型住宅ローンを提供しています。
住宅ローン残高に応じて預金と連動し、預金残高分の利息負担を軽減できる仕組みを採用しているため、まとまった預金がある方ほどメリットを受けやすいのが特徴です。
団信も「がん団信・ワイド団信・連生団信」の3種類の中から任意で加入でき、将来の不安に備えたい人にもおすすめです。(※加入する場合は特約金利として0.204~0.504%の金利が上乗せされます。)
融資金額も3億円までと高額な融資にも対応可能ですが、その分年収などの利用条件が厳しめとなっていますので注意しましょう。
北日本銀行は、地方銀行でありながら預金連動型住宅ローンを取り扱っている数少ない銀行です。
北日本銀行では、「家族愛Re+(リプラス)」という預金連動型プランを提供しており、本人以外の預金も最大5口座まで対象預金とすることができるのが特徴です。
また、家族愛Re+では、団信だけでなく自然災害サポートやATM利用手数料無料など、様々なリスクに備える保障が一つになった「安心パックプラス」を提供しています。
不測の事態にしっかり備えたい方にはぴったりです。(ただし、加入する場合は金利が上乗せされます。)
預金連動型住宅ローンは、近年の金利上昇の動きから注目を集めつつあります。
取り扱う金融機関が少なく、条件的に誰にでも向いているといった商品ではありませんが、まとまった預金がある方にとっては資金を手元に確保しながら利息負担を軽減できるので、住宅ローンの選択肢の一つとなるでしょう。
気になる方は、ぜひ一度取り扱い金融機関の公式サイトなどをチェックしてみてください。
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