2020年11月18日
日本にインターネット銀行が登場してから約20年になりました。
ジャパンネット銀行・イーバンク銀行(現 楽天銀行)・ソニー銀行・セブン銀行(セブン銀行はATM銀行の印象ですが)から始まり、住信SBIネット銀行・auじぶん銀行、最近ではGMOあおぞらネット銀行も登場していますし、SNSサービス大手のLINEもみずほ銀行と組んでLINE銀行の立ち上げに向けて準備しています。
このようにすでにたくさんのネット銀行が存在し、その多くの銀行が住宅ローンを提供するようになり、住宅ローン業界ではもはやインターネット銀行は無視できない存在になっています。
この特集記事ではネット銀行の住宅ローンの特徴を解説していきたいと思います。一言でネット銀行の住宅ローンと言っても別々の銀行が提供する住宅ローンなので商品性も違います。最初に、全体的な傾向や共通点から解説したいと思います。
インターネット銀行は店舗を持たずにインターネットサービスだけで銀行サービスを提供する銀行です。
インターネットという仕組みが世の中に浸透し、たくさんの人がネットを使うようになり始めたのが2000年ごろでした。その当時から変わらずインターネット銀行を支えているのは「低コスト」です。
土地や建物を買ったり借りて店舗を構えて、その店舗にたくさんの人を配置する従来型の銀行と比べて、低コストで銀行サービスを提供できるのがインターネット銀行という業種の最大の特徴です。
百貨店やスーパーが楽天やAmazonにユーザを奪われて閉店・事業縮小が相次いでいますが、銀行業界においても同じような流れが発生しているのが今の日本・世界の状況です。
実際、30代や40代の人は銀行の店舗に行く機会は本当に少なくなっていると言われていて、銀行の店舗に足を運ぶのは60代・70代のインターネットになじみに薄い年代の人が中心です。
利用者に使い方を覚えてもらえれば、インターネットは世界中のどこにいてもいつでも同じように利用できます。
新しい店舗をオープンしたり、その店舗を運営するために人をどんどん増やす必要もありません。インターネットだけで営業するネット銀行は本店とコールセンターに人とモノを集約して効率的に銀行サービスを提供することができるわけです。
コストかからないということは、利用者からもらう利息や手数料を減らしても採算を合わせることができます。つまり、ネット銀行の銀行サービスが便利でおトクなのは、この低コスト体質(店舗にお金がかかっていない)が根底にあるからと言えます。
インターネット銀行の住宅ローンのデメリットとして最初にあげられるのが住宅ローン審査書類を郵送もしくは画像化してアップロードしなければならないという点です。必要書類をコピーしたり、スキャンしたりがちょっと手間ですね。
ただし、どの銀行も必要書類は似たり寄ったりですので、一度に複数のインターネット銀行に申し込みをすれば、スキャンや撮影した画像データを活用して複数の銀行に提出するのは逆に便利といえるかもしれませんね。
次に上げられるデメリットは多くのネット銀行の住宅ローンは保証料が無料である代わりに、融資事務手数料として2.20%(税込)の手数料が必要となる点です。3,000万円の住宅ローンを組む場合には66万円(税込)もの負担になります。メガバンクや地銀では保証料(前払い型の場合)では繰り上げ返済時に、保証料が返戻されますが、融資事務手数料ではこの返戻がない点に注意が必要です。
インターネット銀行として初めて住宅ローンの取り扱いを開始したのはソニー銀行ですが、ソニー銀行の住宅ローンの審査基準はかなり厳しめの部類です。
今でもその傾向は変わりませんが、メガバンク・地銀の住宅ローンの審査に通った人でも、ソニー銀行の住宅ローンの審査に落ちることは頻繁にあるようです。
住宅ローンは数千万円単位のお金を貸すわけですが、ネット銀行はその相手に1度も会うことなく貸すことになります。どんな人が申し込んでくるかわからないネット銀行としては、当時は審査基準を厳しくせざるを得なかったという背景があったと言われています。
インターネット銀行に限らず住宅ローン審査の基準は基本的に非公開です。審査に落ちた後でなぜ落ちたのかを問い合わせても詳しく教えてもらうことはできませんが、ソニー銀行の住宅ローンは今でも厳しめの審査基準になっていると言われる側面があります。
そもそもネット銀行の住宅ローンは低金利です。「お金を貸す側のネット銀行」は「受取利息と手数料」で利益をあげているわけですから、金利や手数料が安いということは、「貸した人たちの貸し倒れによる回収不能資金やコスト」を抑える必要があります。
「金利が低いローンは審査基準が厳しくて当たり前」と考えることもできますので、低金利のネット銀行の住宅ローンが若干厳しく審査されている側面があるのは否定できません。
この数年、契約社員や派遣社員などの非正規社員が増えていると言われていますが、雇用形態だけで住宅ローンが借りられないことは少なくなっているようです。
ネット銀行もその傾向は変わらず、派遣社員や契約社員でも勤続年数が長く、十分な収入があれば審査が通ることもあります。
また、終身雇用制が以前ほど絶対ではなってきたこともあり、今や転職も珍しくありません。勤続年数が短いと審査がやや不利になるのは今でも変わりませんが、以前に比べると最近はあまり考慮されなくなっていると言われています。
カードローンなどと比べて、住宅ローンの借入金額が多額なることから、審査基準が厳しくなっています。しかし、審査基準は各行共通したものではなく、少しずつでも異なります。例えばある銀行では審査が通らなくても、他の銀行では審査が通ることも十分にあります。
ネット銀行は歴史も浅いため、どの銀行も顧客を少しでも広く獲得しようとする傾向が強く、審査結果で貸出が厳しいと判断されても、ネット銀行であるため、基準が少し緩く設定されている可能性もあります。
年を重ねるにつれて、病気や怪我のリスクが増えるため、ローンの申請は若いほど良いです。審査申し込みだけであれば無料なので、住宅ローンを考えているならば早めに申込んでおいた方が良いと思います。
日本のインターネット銀行で最初に住宅ローンを取り扱いを開始したのは、ソニー銀行です。2002年に住宅ローンの取り扱いを開始し、低金利、保証会社不要などを武器に黎明期のネット銀行による住宅ローン市場を開拓してきました。
実際に、オリコンランキングで10年連続満足度が1位になるなど高い評価をうけている住宅ローンです。
インターネット銀行の住宅ローンの最大のメリットは金利水準が旧態依然のスタイルの金融機関と比較して金利が安いことです。金利が高止まりしている地銀と比較すると、変動金利で半分以下になっているケースも多々あると思います。
変動金利 | 特徴 | |
---|---|---|
auじぶん銀行 | 0.410%(全期間引下げプラン) | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になる保障とすべてのケガや病気を保障する全疾病保障が無料で付帯。保証料も無料。 |
ミスター住宅ローンREAL(住信SBIネット銀行)※2 | 0.410%(通期引下げプラン) | すべてのケガや病気を保障する全疾病保障が無料で付帯。SBIマネープラザの店舗で相談して申し込み可能。保証料も無料。 |
住信SBIネット銀行※1 | 0.440%(通期引下げプラン) | すべてのケガや病気を保障する全疾病保障が無料で付帯。保証料も無料。 |
新生銀行 | 0.450% (変動フォーカス) | 変動フォーカスの場合。すべてのケガや病気による介護保障が無料で付帯。 |
ソニー銀行 | 0.507% (変動セレクト) | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が1/2になる疾病保障が無料付帯。 |
イオン銀行 | 0.520% | 5年間限定でイオングループでの買い物が5%引きになるサービスがセット。保証料も無料。 |
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