10年後の住宅ローン金利を予想、変動金利はどうなる?

2019年7月19日

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10年後の住宅ローン金利予想、変動金利はどうなる?

この特集記事では10年後の住宅ローン金利を予想とその根拠(考え方)について解説しています。

その前に、最近提供が開始された知っておいて損はない住宅ローンを2つ紹介させてください。

注目の住宅ローン①

1つ目はじぶん銀行の住宅ローンです。じぶん銀行は2019年3月に住宅ローンの疾病保障の内容を大幅に変更しました。

それまでは、がんと診断されたら住宅ローンの残高が半分になるがん50%保障が無料で付帯していましたが、2019年3月から精神障がいを除く全ての病気や怪我を保障する『全疾病保障』も無料でセットされるようになりました。繰り返しですが、2つの疾病保障の費用負担は引き続き無料で、しかも、変動金利であれば年0.457%(2019年7月)という超低金利です。

親会社のKDDIが金融サービスに力を入れているのは業界ではかなり有名ですが、その中核を担うじぶん銀行の住宅ローンは必ずチェックしておきたい住宅ローンと言えます。

じぶん銀行の全疾病保障について詳しくはこちらから

じぶん銀行の住宅ローンに全疾病保障が付帯

注目の住宅ローン②

2つ目は新生銀行の住宅ローンです。新生銀行は2019年7月に変動金利が0.450%という超低金利の変動フォーカスという商品の取り扱いを開始しています。

新生銀行独自の「安心パック(介護保障と元本返済休止サービスがセットになったもの)」も変動フォーカスには無料でセットされており使い勝手がかなり高まりました。

2019年7月は新生銀行にとって大きな転機となったようで「その他の金利タイプの金利水準も大幅に引き下げ」「金利優遇が途中でなくなって金利があがる仕組みも撤廃」「住宅ローンの諸費用も借り入れ可能に」といったサービス内容の大幅改定も行われています。

これから住宅ローンを借りたり、借り換えを考えている人は1度チェックしておくと良いでしょう。

変動フォーカスや最新情報について詳しくはこちら

 

それでは本題に移ります。

 

2018年の後半ごろテレビや新聞で「今後、住宅ローン金利が上昇する(可能性がある)」・「日銀の金融政策変更の影響で住宅ローン金利があがった」・「フラット35の金利が上昇した」などのように、住宅ローンの金利があがっていくと言う報道を目にすることが多くありました。

 

当時の記事は根拠が薄いだけでなく表面的なことをあたかも正しいように報道しているだけで、宅ローンの金利タイプに悩んでいる人の参考になる情報とは言えませんでした。しかも2019年に入って金利が低下してからは今後の金利上昇を警告するような記事はめっきり見かけなくなりました。本当にネットの記事はその時の流れだけを取り上げてアクセス数を稼ぐことしか考えてないんだな・・と実感しました。

 

今回のこの記事も同じように今後の住宅ローンの金利について予想するものですが、この記事では住宅ローンの金利選びに悩んでいる人の参考になるような、住宅ローンの金利に関する1つの考え方をしっかりと紹介したいと思っています。長文になってしまいますが最後まで読んでいただければ幸いです。

 

まず、住宅ローンの選びで悩んでいる人が知りたいのは「単に金利が上昇するか」ではなく「変動金利と固定金利のどっちを選んだ方が良さそうなのか」だと思いますので、この特集ページでは以下のポイントを中心に住宅ローン金利の動向を予想していきたいと思います。

 

この特集で考えたいポイント

  • 5年後や10年後の住宅ローンの変動金利は、”今の固定金利よりも”高くなる?
  • 今、住宅ローンの金利を固定することで住宅ローンの総返済額を少なくできる?
  • 今、変動金利で住宅ローンを借りることはどれぐらいリスクがあること?

 

10年後の住宅ローン金利を予想する前に、この10年間の住宅ローンの金利推移を確認しておきましょう。

 

10年前の住宅ローン金利の水準は?

以下は2008年6月に実際に提供されていた住宅ローンの金利です。今から10年以上前に住宅ローンを借りた人はこれだけ高い金利で借りていたことになります。

30年固定金利で借りた場合の金利
三菱UFJ銀行(三菱東京UFJ銀行)3.520%
三井住友銀行3.490%
みずほ銀行3.280%
ソニー銀行2.856%
住信SBIネット銀行2.850%
楽天銀行(楽天モーゲージ)3.050%

今では考えられないような金利です。ちなみに同じ時期の変動金利は1.5%~1.8%、10年固定金利は2.0%~2.5%ぐらいでした。

※2008年9月にリーマンショックと言われる世界的な金融危機があって住宅ローン金利は急激に下降したのですが、この当時はこれでも低金利と言われていました。

 

次に、住宅ローンの金利に影響を与える主要な経済指標の動向を確認しておきましょう。

 

まずは固定タイプの住宅ローンの金利に影響する長期金利の動向からです。

 

【直近の金利動向】長期金利は若干上昇したが再びマイナスに

10年もの国債利回り(長期金利)の推移

以下は2019年7月中旬時点の長期金利の金利推移(過去1年)です。

2018年7月に日銀が長期金利を0.2%まで上昇することを容認した直後に住宅ローンの金利は上昇しましたが、アメリカと中国の貿易摩擦などの影響もあって金利は低下、その後もアメリカが仕掛ける経済政策などが世界経済に悪影響を与えると考える人たちのリスク回避の動きによって継続的にマイナス圏で推移しています。

長期金利の金利推移(過去1年)

日本相互証券ホームページより

 

日銀が2018年に長期金利の誘導上限を引き上げたにも関わらず長期金利が横ばいなのは、トルコ経済の問題や米中貿易摩擦・アメリカの金利動向など、世界経済の影響などが大きいとされています。

もっとも、現時点で低金利で安定していますが、長期金利を実質的にコントロールしている日銀が0.2%までの金利上昇を容認している以上、0.2%程度まで徐々に上昇していく可能性を否定することは誰にもできないのも事実だと思っています。ただし、日銀はあくまでも誘導目標の”上限”の目安を0.2%にしただけで、長期金利の誘導目標はあくまでも0%のままで金利を急激に上昇させたいと考えているわけではない、という点も頭の中に入れておく必要もあります。

 

次に短期金利の金利動向を確認しておきましょう。短期金利は変動金利タイプの住宅ローンの金利に影響するとされている指標の1つです。

 

【直近の金利動向】短期金利は引き続き変化なし

短期金利(無担保コールオーバーナイトもの)の推移

以下は日銀統計データから抽出した短期金利の代表例である”無担保コールオーバーナイトもの”の金利推移です。

引き続き、マイナス圏を推移していることがわかります。こちらは特に大きな動きはありません

日本銀行統計データ検索サイトより

 

歴史的・世界的に、今の日本のように長期金利をその国の中央銀行がコントロールし続けることは珍しいのですが、先進国の場合、短期金利は中央銀行(日本では日銀)がコントロールしているのが一般的です。今でも「日本の政策金利はマイナス金利のまま」で短期金利が上昇する気配はほとんどありません。

 

日銀が長短金利をコントロールしているのは、日本を安定的なインフレ(物価の上昇)にもっていき、結果的に日本の景気を引き上げるためです。

現時点では、日銀が具体的な目標として定めている物価上昇率2%には到達する見込みはたっていませんし、2019年10月には消費税の増税も予定されています。今の日本経済は、金利を上昇させたくてもさせられない状況にあると考えるのが自然だと思っています。

 

このような状況を踏まえると、短期的な住宅ローン金利の動向を予想すると以下のようになります。

 

変動金利 : 短期金利は変わっておらず、今後も上昇する可能性は低い。2020年~2021年ぐらいまでは今の金利水準を維持。

固定金利 : 日銀が長期金利を0.2%まで上昇することを容認しているので、若干の金利上昇の可能性はあるが、誤差の範囲を上下する程度。

 

短期的(2019年~2021年ごろ)な視点での住宅ローンの金利は上記のように予想していますが、住宅ローンは30年前後の長い期間返済を続けることになるので、もっと長い目でみた金利の動向がどうなるかも予想しておけるのが理想的です。

 

長期的な住宅ローンの金利動向を予想するのは非常難しいのですが、まず、日本が置かれている状況を理解しておく必要がありますので、その中でも当サイトで重視しているポイントをいくつか紹介していきたいと思います。

日本は急激な人口減少と高齢化の時代に突入

内閣府の統計データによると2030年に日本の人口は1億1,661万人程度になると予想されています。たった15年ぐらいで人口が10%も減ってしまうわけですが、問題は高齢者の割合が急激に増加しながら人口が減少していくという未曽有の少子高齢化と人口減少の時代が到来するということです。

 

また、団塊の世代が75歳以上の後期高齢者になる2025年には日本人の10人に1人が認知症(1,200万人)になるとも言われており、日本の人口減少と高齢化は想像以上に深刻です。

 

労働人口や若い人口は国力そのものです。人口の減少と少子高齢化の影響を何かしらの方法でカバーしなければ単純に経済が小さくなるだけです。ところが、人口が減り経済が縮小しているなかで「お金の需要」を増やすのは並大抵のことでは実現できません。労働力不足の解決策の1つとして外国人労働者の受け入れ拡大や人工知能を活用した労働の効率化なども急ピッチで進められていますが、特効薬になるものではありません。

 

金利は「お金の需要(貸して欲しい人が増える)」があるから高くなるという原理原則に立ち返れば、急激な人口減少と高齢化の時代に突入している日本には、金利を上昇させない大きな圧力がかかっている状態にあることが想像できると思います。

 

 

金利の上昇は国の財政に悪影響

次に日本の財政事情について確認しておきましょう。これは金利を実質的にコントロールしている日銀の金融政策に影響してくることになります。

 

まず、事実として、日本の国債残高はすでに1,000兆円を突破しています。国はその国債を保有者に利息を払う必要があるので、毎年10兆円ぐらいの国債の利息支払いのための予算を計上しています。

 

今の日本の税収は60兆円弱なので、全ての税金収入の20%ぐらい国債の利払いに消えている状況にあります。なお、この数年は日銀のマイナス金利政策の効果で国債の利息の支払額が低下していて、日銀のマイナス金利政策は国の財政にはプラスの効果をもたらしているという点は非常に重要なポイントで、金利が上昇すると国が支払う利息は増加して財政を悪化させる要因になります。

国債の残高が1,000兆円もあると平均金利が0.1%上昇するだけで国が支払う利息は1兆円も増えることになります。

 

景気が回復して税収も増えて利息の支払いも増える、であれば良いですが税収が増えないのに国債の利払いだけが増えることは国の財政に悪影響を与えることになりますますので、国の財政面でも、景気回復や税収の増加を伴わずに金利が上昇していくことは容認できる状況にはないだろうということは念頭に入れておかなければなりません。

 

出典:財務省ホームページ http://www.mof.go.jp/jgbs/reference/appendix/28zandaka01.pdf

 

他にも要因はありますが、この2つのポイントを抑えるだけで中長期的に金利が右肩上がりで上昇していくと予想することはとてもできないことがわかると思います。

 

一方で、万が一?、日銀の思惑通りに日本の景気が回復すると、日銀が行っている金融緩和は縮小に向かっていくことになるので、段階的に金利が上昇していく可能性はゼロではありません。

 

続いて、具体的な住宅ローンの金利と返済額を確認しながら中長期的な金利上昇が住宅ローンの返済額に与える影響を整理したいと思います。

 

住宅ローンの金利上昇の影響を具体的にシミュレーション

住宅ローンの金利が急激に上昇することが無いとしても、徐々に上昇していく可能性はせずにいくつかの金利上昇パターンで住宅ローンの総返済額を試算しています

シナリオ別住宅ローンの総返済額

<前提条件>

借入金額:3,000万円

借入期間:30年

返済方法:元利均等返済・ボーナス返済なし

金利上昇シナリオ総返済額(手数料などは考慮せず)
パターンA年0.5%の変動金利で借りて金利が完済まで金利があがらない32,312,288円
パターンB

年0.5%の変動金利で借りて5年後に年1.0%に上昇

33,997,946円
パターンC年0.5%の変動金利で借りて10年後に年1.0%に上昇33,392,516円
パターンD年0.5%の変動金利で借りて5年後に年1.0%、10年後に年1.5%に上昇35,125,344円
パターンE年0.5%の変動金利で借りて5年後に年1.0%、10年後に年1.5%、20年後に年2.0%に上昇35,422,512円
パターンF年0.5%の変動金利で借りて5年後に年1.0%、10年後に年1.5%、15年後に年2.0%、20年後に年2.5%に上昇43,482,644円
パターンG年0.5%の変動金利で借りて5年後に年1.0%、10年後に年1.5%、15年後に年2.0%、20年後に年2.5%、25年後3.0%に上昇43,673,500円
パターンH年1.5%の固定金利で借り入れ37,272,796円

 

上記は、変動金利を年0.5%、固定金利を年1.5%として試算したもので、パターンAは変動金利で借りた場合のベストシナリオで、住宅ローンの金利タイプの中で最も金利が低い変動金利が変わらずに完済日を迎えたケースです。

 

変動金利が上昇していくシナリオがパターンB~G、パターンHは住宅ローンの金利を1.5%で固定したパターンです。

 

まず、パターンA~Eまでは、パターンH(固定金利での借り入れ)よりも総返済額が少なくなっていることがわかります。

 

パターンFやパターンGのように金利がどんどん上がっていくと総返済額が逆転する一方で、パターンE(5年後に今の2倍の金利、10年後に3倍の金利、20年後に4倍の金利)程度の上昇であれば、総返済額ではパターンHよりも少なく済むことがわかります。

 

繰り返しですが、「緩やかに金利が上昇するぐらいであれば、変動金利の低い金利で借りておく方が住宅ローンの総返済額は少なく済む」ということは頭の中にいれておく必要があります。

 

※ここでいう緩やかな金利上昇は、「変動金利(≒短期金利)」の金利上昇で「固定金利(≒長期金利)」の金利上昇ではありません。

 

10年後の住宅ローン金利を予想

これまで説明してきたとおり、当サイトでは多少住宅ローンの金利が上昇することはあっても、住宅ローンの総返済額が 固定金利<変動金利 のように逆転するほど金利は上昇しない可能性が高いと予想しています。

 

もちろん、10年後は日銀の金融政策も変わっているはず、住宅ローンの変動金利が今の金利水準の5倍や6倍を超えていくという予想はとてもできません。リーマンショック前の2008年でも1.5%程度だったわけですからね。

 

もちろん、金利を固定しておきたいという気持ちや考え方を否定するつもりはありません。最終的に変動金利を選ぶか固定金利を選ぶかは最終的には自分自身で判断するしかありません。

その判断は難しいと思いますが、この特集の内容も踏まえてご自身の考え方にあった住宅ローンを選ぶようにしていただければ幸いです。

 

おすすめの住宅ローン

変動金利でおすすめの住宅ローン

じぶん銀行の住宅ローン(変動金利:0.457%)

三菱UFJ銀行とauが共同で出資して誕生した最新のネット銀行。住宅ローンも特徴的でじぶん銀行独自のがん50%保障と全疾病保障の2つの保障が無料で付帯。

じぶん銀行のがん50%保障の特徴は、「追加の費用負担なし」、「”がんと診断されたら”というハードルの低い保険金支払い条件」。”入院”などではなく、”診断されること”が条件の疾病保障が費用負担なく付帯するのはじぶん銀行だけ(当サイト調べ)。2019年3月も変動金利タイプの住宅ローンの最有力の住宅ローン。

じぶん銀行公式サイト:http://www.jibunbank.co.jp/

※auユーザの人は、auの通信料がお得になるサービスがあるau住宅ローン専用サイトから申込むようにしましょう。

 

楽天銀行の変動金利は年0.527%ですが、事務手数料が固定(324,000円)なので住信SBIネット銀行、じぶん銀行などと総返済額を比べてもそん色ない住宅ローンです。

保証料無料・団信保険料無料・一部繰り上げ返済手数料無料などはもちろん、住信SBIネット銀行と同様の「全疾病就業不能保障」が無料で付帯する点も見逃せません。

楽天銀行公式サイト:https://www.rakuten-bank.co.jp/

 

住信SBIネット銀行のミスター住宅ローンREAL(変動金利:年0.429~0.457%)

累計の住宅ローン実行額で5兆円を超えるネット銀行の住宅ローン。ポイントは「店舗で相談できるという点」。

前述のじぶん銀行や楽天銀行のようなネット銀行では実現できない店舗相談を提供しながら住信SBIネット銀行独自の「全疾病保障(所定の就業不能状態になった時に住宅ローン残高がゼロになる保険)」が無料で付帯。この疾病保障が金利に上乗せさの費用負担なく付帯するミスター住宅ローンREALは住宅ローンは特に変動金利での借り入れ・借り換えを検討している人には必ず候補に入れておいてほしい住宅ローンの1つです。

SBIマネープラザ公式サイト:https://www.sbi-moneyplaza.co.jp/

 

固定金利でおすすめの住宅ローン

変動金利だけでなく、10年固定金利で圧倒的な低金利を提示しているじぶん銀行。じぶん銀行独自のがん50%保障と全疾病保障の2つの保障を無料で付帯。10年固定金利タイプでの借り入れ・借り換えを考えている人にとっては、間違いなく最有力候補の住宅ローンの1つ。

じぶん銀行公式サイト:http://www.jibunbank.co.jp/

 

2016年フラット35実行件数1位(銀行業態)を獲得したのが楽天銀行のフラット35。業界最低水準の金利を提示しているのはもちろん、手数料も業界平均水準の半額の融資金額×1.08%。借り換えなら0.972%と更にお得に。保証料・繰り上げ返済手数料も当然無料。

フラット35の弱点の1つでもある初期費用の負担を軽減でき、300を超えるフラット35取扱金融機関の中でも有利な条件でフラット35を利用できる申込先です。フラット35Sにも対応し、フラット35利用者の悩みのタネでもある「つなぎ融資」や「フラット35パッケージローン」も低金利で、フラット35の借り入れ・借り換え先の候補に入れておくべき住宅ローンです。

楽天銀行公式サイト:https://www.rakuten-bank.co.jp/


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