公開日: 2026年8月7日

住宅ローンは一般的に、非正規雇用(アルバイト・パートタイム・派遣社員・契約社員)は審査が通りにくいと言われています。
これらの雇用形態で働いている人にとって、住宅ローンの審査はハードルが高いと感じられるかと思いますが、実際のところは上記のような雇用形態でも住宅ローンの審査を通過する方法は全くないと言えるのでしょうか?
この特集ページでは、住宅ローンの審査に通るのが難しいと言われている”アルバイト・パート・派遣社員・契約社員”として働いている人の住宅ローン対策について解説しています。
アルバイトやパートだからという理由で、住宅ローンを利用すること自体視野に入れずに諦めてしまっている人が多いかと思います。ですが、結論から言うと「フラット35」であれば、アルバイト・パート・派遣社員・契約社員といった雇用形態の方でも利用できますし、実際に利用している方の実績も既にあります。
フラット35とは、住宅金融支援機構が提供している公的な住宅ローンです。様々な金融機関と提携しており、フラット35を取り扱っている金融機関であればどこからでも申し込むことができます。ただ、数ある金融機関の中で当サイトのおすすめは、フラット35の取扱実績が圧倒的に多く、店舗で相談しながら一緒に審査を通過するために手厚くサポートしてもらえる「SBIアルヒ」です。
SBIアルヒのホームページにも以下のように明記されており、アルバイトやパートで働く人への貸出実績も豊富です。
非正規な雇用形態でもフラット35を利用できるとは言いましたが、申し込めば誰でも簡単に利用できるわけではなく、通常の住宅ローンのように審査に通過しなければ借りることはできません。また、貸してもらえる金額も年収によって異なってきます。さらに、フラット35は物件の性能なども利用条件に含まれますので、幅広い職種に対応しているからといって安易に考えるのは禁物です。
では次は、フラット35以外の住宅ローンも視野に入れながらアルバイト・パート・派遣社員・契約社員の住宅ローン選びについて解説をしていきたいと思います。
先ほど、SBIアルヒのホームページから引用した画面を紹介しましたが、フラット35の公式サイトでも、雇用形態を限定せず「安定した収入があれば申込可能」という趣旨の案内がされています。その内容から見ても、フラット35は派遣社員やパートでも利用可能ということが分かるかと思います。
アルバイトとパートの雇用体制は同じですし、契約社員の方が派遣社員よりも安定的な雇用体制と言われていますので、パート・アルバイト・派遣社員・契約社員が利用できることが案内されていると理解して問題ありません。また、起業したばかりの個人事業主や自営業でも利用可能です(転職・独立直後でも1か月分の給与明細等で申し込める取扱いがあります。最新の必要書類は各金融機関でご確認ください)。
派遣社員・契約社員であれば、「auじぶん銀行」や「イオン銀行」の住宅ローンは利用できる可能性があります(この2つの銀行のホームページやよくある質問には利用できる可能性がある旨が明記されています。最新の申込条件は各行公式サイトでご確認ください)。
昭和・平成初期に比べると、派遣社員や契約社員でも住宅ローンを利用しやすい環境が整ってきていますが、営利目的である民間銀行の住宅ローンだと、収入が不安定な働き方であるパート・アルバイトは門前払いされてしまう傾向にあります。仮に審査に通過できたとしても、適用される金利や保証料がかなり高く設定されてしまうのが実情です。
そういった観点から見ても、アルバイト・パートでは一般的な民間銀行の住宅ローンを利用できる可能性はほとんどないか、条件が厳しいといってもいいのかもしれません。
では逆に、民間銀行が提供する住宅ローンは利用できないのに”フラット35”だとアルバイト・パート・派遣社員・契約社員でも利用が可能になるのは何故なのでしょうか?
先ほども少し説明しましたが、それはフラット35が国の政策に沿って戦略的に提供されている公的な住宅ローンだからです。
フラット35は、独立行政法人の”住宅金融支援機構”が提供している住宅ローンで、申込窓口業務について民間の金融機関と提携しながら提供されている住宅ローンです。申込の受付は各地域の提携金融機関が行っていますが、住宅ローンの審査基準や商品性は、基本的に住宅金融支援機構が決定しています。
日本の政府はフラット35の仕組みを「幅広い日本国民が優良な家を持てるように支援すること」を目的として作った経緯があり、その目的の通り、収入や働き方などを制限せずに幅広い人が利用できるように設計されています。アルバイトやパート以外にも、スポーツ選手や芸能人などのように収入が多くあってもタイミングによっては不安定になりやすい職業や、同じ収入を維持できる期間が短い職業の人も、フラット35を利用するケースが多いと言われています。
パートやアルバイト、契約社員でも借り入れが可能だということは分かりましたが、一番気になるのは「実際いくら融資してもらえるのか」という点です。ここで、フラット35の借り入れ可能金額について少し解説しておきます。
フラット35は、100万円程度の年収があれば利用できるとされていますが、実際にいくら借りれるかは年収によって異なってきます。また、フラット35は一般的な住宅ローンとは違い「年間返済負担率のルール」がしっかりと決まっています。
例えば、年収400万円未満であれば年間返済負担率30%、年収400万円以上であれば年間返済負担率35%といった風に負担率が定められています。これはフラット35共通のルールとなるため、一般的に申し込む金融機関が変わってもこのルールが変わることはありません。
ここでいう「年間返済負担率」とは、年収に対するローン返済額の割合です。
例えば、年収100万円の人が1年間に返さなければならないローンの返済額が30万円であれば、年間における返済負担率は30%というように計算されます。
この返済負担率を、フラット35のルールで定められている30~35%未満になるように借入額を検討するのですが、ここで注意したいのは「住宅ローン以外の他のローン商品の返済」も1年間に返さなければならないローンの返済額に含まれるという点です。
フラット35を利用して住宅ローンをできるだけ多く借りたいなら他のローンを整理してから申し込んだ方が良いと言われるのは、このフラット35の「年間返済負担率」のルールがあるためです。
この年間返済負担率を元に年収ごとの借入可能額を計算した表が以下となります。借入期間(返済期間)を長く設定した方が借り入れ可能金額が増えるので、返済期間を35年とし、金利は2026年8月のフラット35の最も多い金利(融資率9割以下・新機構団信付き)である年3.290%として計算しています(元利均等・ボーナス払いなし・他の借入なしの概算です。金利は毎月見直されるため、実際の借入可能額は申込時の金利・審査により変わります)。
| 年収 | 借入れ可能額(概算) |
| 100万円 | 623万円 |
| 150万円 | 934万円 |
| 200万円 | 1,246万円 |
| 250万円 | 1,557万円 |
| 300万円 | 1,869万円 |
| 350万円 | 2,180万円 |
| 400万円 | 2,907万円 |
| 450万円 | 3,271万円 |
| 500万円 | 3,634万円 |
| 550万円 | 3,998万円 |
金利が上がると同じ年収でも借入可能額は小さくなります。「いくら借りられるか」よりも「毎月いくらなら無理なく返せるか」を軸に、教育費や生活費とのバランスを見ながら借入額を決めることが、家計を守るうえでは大切です。
実は、フラット35を取り扱う「SBIアルヒ(当時はARUHI)」が、独身女性向けの住宅ローンの実態調査を過去に行ったことがあります。
その調査によると、パートの方の平均年収は228万円となっていて、約1,300万円のマイホームを頭金として300万円を用意したうえで、フラット35で1,000万円程度借りている、という結果になっています(調査当時の数値です)。

単身女性にかかわらず、母子家庭・シングルマザーだからという理由で住宅ローンを組めなくなるということはありません。審査の合否はどうあれ、継続的な収入があれば母子家庭やシングルマザーでも同じような審査基準で審査してもらえます。中には、そういった頑張る女性を応援するキャンペーンを打ち出している住宅ローンもありますので、この機会に調べてみてもいいでしょう。
母子家庭・シングルマザーの人の住宅ローン審査についてはこちらの特集記事で詳しく解説していますので合わせて参考にしてください。
住宅ローンの収入合算とは、共働きの夫婦や親子など「2名分の収入」を合算して住宅ローンを借りることを言います。
2名分の年収を合わせることで住宅ローンの審査上の収入が増額されるので、単純に言えば住宅ローン借入可能額を増やして高額なマイホームを購入できるようになります。
また、パートで働く妻の年収を含む収入合算でフラット35に申し込むことも可能です(継続的な収入があればパート収入でも合算できる取扱いがあります)。ただし、申し込みする人の50%を超える年収を合算する場合、返済期間が短くなる可能性がありますので注意が必要です。合算して借入額を増やすときは、お子さまの進学や育児で一時的に収入が減る時期でも返済を続けられるかを、夫婦で話し合っておきましょう。
一般的にアルバイトやパート勤務だと審査を通過するのが難しいと言われていますが、以下のような条件を満たすことで審査を通過できる場合もあります。
・審査が通りやすい金融機関を選ぶ
・頭金をできるだけ多めに用意する
・自分の信用情報に傷が付かないように気を付ける
・正社員で働ける企業へ転職する
これらの対策を実施することで、金融機関のリスク評価が下がり、審査が通りやすくなる可能性が高まります。
特に、安定した収入や頭金の多さは返済能力を示す重要な要素ですので、改善できるようであれば改善していきたいものです。また、契約内容や支払い状況などの客観的な取引事実を示した「信用情報」が良好であることは、「過去に返済トラブルがない」という信頼を金融機関に与えます。転職による雇用形態の改善も、収入の安定性を強調するために有効な手段ですので、検討してみてもいいでしょう。
住宅ローン控除・減税は納めた所得税や住民税が住宅ローンの年末残高に応じて還付される制度です。つまり、納めた税金の範囲でしか還付されないので、住宅ローン控除による節税効果は年収に大きく左右されます。
現在の制度では控除率は年末残高の0.7%です。例えば、住宅ローン残高が1,000万円残っていると、その0.7%の7万円が還付金額の上限になります。一方で、年収200万円の方の所得税は5万円程度のはずなので、その場合は所得税からの控除は5万円が上限になります(控除しきれない分は一定の範囲で住民税から控除されます。対象となる住宅の性能や入居時期により控除期間・上限は異なるため、詳しくは国税庁のサイトでご確認ください)。

アルバイト・パート・派遣社員・契約社員でも一定金額以上の収入を得ていれば、所得税は納めているはずなので手続きを行って住宅ローン控除制度はしっかりと利用するようにしましょう。
本記事では、アルバイト・パート等非正規雇用の方の住宅ローンについて詳しく解説しました。
フラット35が職業を問わず申し込み可能なのは公的な住宅ローンという側面があるためで、民間銀行の住宅ローンだと利用する条件が厳しい状況にあるアルバイト・パート・派遣社員・契約社員の強い味方となってくれます。
また、フラット35を取り扱う金融機関は300社以上あり、その審査条件は基本的に変わりません。
ただし、当サイトに寄せられた声の中には「楽天銀行のフラット35の審査に落ちた人がSBIアルヒのフラット35の審査に通った」というケースもありましたので、審査条件が同じでも審査結果も同じになるとは限らないということは覚えておいたほうがいいでしょう。その点も踏まえて、フラット35を検討する際は、複数の金融機関に申込・相談しておくことをおすすめします。
審査の条件やポイントを理解し、しっかりと準備をすれば審査を通過することは可能なので、本記事を参考に、ローンを組む際は無理なく返済できる条件や金融機関を選ぶようにしましょう。
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