公開日: 2026年7月26日 更新日: 2026年7月28日

最新の統計によると、全国の離婚件数は年間18万5,904組(2024年・令和6年)※。浮気や熟年離婚など理由はさまざまですが、毎年一定数の夫婦が別々の人生を歩む選択をしています。いま離婚を検討されている方は、離婚後の生活費や住む場所の確保など、不安でいっぱいのことでしょう。
※出典:厚生労働省「令和6年(2024年)人口動態統計(確定数)の概況」(離婚件数185,904組・離婚率〈人口千対〉1.55)
離婚をする際には、夫婦の保有資産を2人で分ける「財産分与」の話し合いのほか、さまざまな公的手続きが必要になります。
もちろん、2人で建てた住宅についても話し合わなければなりません。購入した当初はまさか離婚するとは思わず、夫婦でマイホームを購入して住宅ローンを組んでいた、という方も多いことでしょう。
住宅は2つに分けることができませんし、残った住宅ローンは負債となるため、どう分けたらよいのかわからない…という方もいるかと思います。
「売却」という選択肢がとれれば手っ取り早いのですが、住み慣れた土地や子どもの環境を変えたくないという理由から、どちらかが住み続けたいという要望もあるかもしれません。離婚のとき、住宅ローンにはどのような手続きが必要なのでしょうか。この記事では、離婚する場合の住宅ローンの取り扱いを、家族の暮らしを守る視点で解説します。
住宅ローンの組み方は大きく分けて次の3種類があり、どの契約形態をとっていたかで、とれる選択肢が変わります。
夫婦のどちらかが住宅ローンを組んでいる場合の主な選択肢は、次の3つです。ここでは、例として夫が単独で住宅ローンを組んでいるケースで考えます。
自宅を売却して住宅ローンがなくなれば、財産分与の際に不動産と残債を含める必要がなくなります。ただし、住宅の価値が残債を下回っていたり、どちらかがその物件に住み続けたい意思があったりする場合は、売却という判断ができないこともあります。
債務者である夫がそのまま住み続けるという選択肢は、比較的現実的です。ただし、妻が連帯保証人になっている場合は、連帯保証を外せるのかを金融機関に相談する必要があります。妻を連帯保証人から外せる場合は、代わりの方を連帯保証人にしたり、保証会社を利用したりする方法があります。
住宅ローンを借りた当初は、収入を合算して審査するために配偶者の連帯保証が必要だった場合でも、その後に債務者の収入が上がっていれば、連帯保証人なしで借り換えできる可能性もあります。借り換えの場合は、同じ銀行だけでなく他の銀行にも相談するとよいでしょう。
妻がそのまま住み続け、債務者である夫が自宅を出ていく場合は、夫は銀行から住宅ローンの一括返済を求められる可能性があります。
住宅ローンは、債務者が担保となる物件に住んでいることを条件に、低金利や手厚い団信が設定されています。債務者が住まないのであれば契約違反となり、銀行から一括返済を迫られるかもしれません。
妻が自宅に住み続けたいのであれば、夫に代わって妻が住宅ローンを借り、物件の所有者も妻に変更する必要があるでしょう。お金の流れは次のとおりです。
実質的には、夫の住宅ローンを妻の住宅ローンに借り換える作業です。この一連の手続きを進めるには、妻が住宅ローンの審査に通る必要があります。夫に住宅ローンを貸している銀行は、繰上返済してもらえれば、特に問題視はしないと思われます。
一見簡単なようにも思えますが、実際には上記の事情を銀行に説明すると、妻の住宅ローンが通りにくくなる場合があります。
通常の個人間売買と大きな違いはなく、抵当権も夫が住宅ローンを借りている銀行が外し、妻が住宅ローンを借りる銀行が設定すればよいだけに見えます。しかし、「離婚」を理由に物件を取得することを銀行に伝えると、住宅ローンに応じられないという回答をされてしまうことも少なからずあるようです。
後述しますが、SBI新生銀行は離婚に伴う借り換えにも対応しています。
ペアローンとは住宅ローンの一種で、夫婦や親子などが共同でローンを組む方法です。双方の収入を合わせることで借入可能額が増え、負担を分散できる点がメリットです。ただし、互いに相手のローンの連帯保証人となるため、一方が返済できない場合は、もう一方が返済責任を負うリスクがあります。
ペアローンを借りている場合は、住宅の売却を検討するのが一般的です。どちらか片方が住み続けると、家を出ていく方が住宅ローンの契約に違反してしまうからです。
そこで、ペアローンを1本の住宅ローンに借り換え、住み続ける方が1人で返済していく形であれば、一見問題がないように見えます。ただ、2人で組んでいた住宅ローンを1人で背負うとなると、そもそも住宅ローンの審査に通らない可能性のほうが高くなるといえるでしょう。
別居する側に十分な資金がある場合、「どちらか一方が住宅ローンを完済してしまえばよいのでは」と考える方もいるかもしれません。しかし、ペアローンでは夫婦がお互いの連帯保証人になっているのが一般的です。そのため、たとえローンを完済できても、次に「連帯保証人を外せるのか」という新たな問題が生じることがあります。
売却して家も住宅ローンもない状態にリセットできるのであれば、複雑なことを考える必要はなくなります。最良の方法を見つけるために、しっかりと銀行の担当者に相談しましょう。
連帯債務は、1本の住宅ローンを2人が連帯して返済する仕組みです。物件を売却して住宅ローンを完済するのが、最もわかりやすい方法です。理屈のうえでは、連帯債務者がいない単独の住宅ローンに借り換えたり、連帯債務者を別の方に変更したりすることも可能かもしれません。
しかし、単独の住宅ローンに借り換えるのは、ペアローンのケースと同様に審査に通らない可能性が高いといえます。2人分の収入を合算して審査に通っていたわけですから、1人で組み直すのはハードルが高くなります。また、連帯債務者の変更に銀行が応じてくれないこともあります。
主債務者が住み続け、連帯債務者は別居しつつも返済に協力していく、という方法も案としては考えられます。しかし、主債務者の返済が滞ると、連帯債務者の知らないところで滞納がかさむ可能性があり、見えないところにリスクが残るのは気持ちのよいものではありません。
離婚の場合は、財産分与の観点からも、物件売却の方向で考えるのがわかりやすいといえます。
離婚時に住宅ローンの残債をどう処理するかは、住宅の資産状況によって変わります。
ローン残高が住宅の価値を上回っている状態を「オーバーローン」、反対に住宅の価値がローン残高を上回っている状態を「アンダーローン」といいます。
アンダーローンであれば、物件を売却して住宅ローンを完済できます。そうすれば、財産分与の話し合いも進めやすくなります。一方、オーバーローンの場合は、担保のない債権が残ってしまうため、銀行が物件の売却を許可してくれない可能性があります。
任意売却は、オーバーローンであっても銀行の許可を得て物件を売却する方法です。離婚後にペアローン・連帯保証・連帯債務が残っている状態を解消したいが、オーバーローンで進められない、という方に向いています。
任意売却は、競売にかけるよりも売却価格が高めになる傾向があります。離婚後に返済負担が重くなり、物件を競売にかけることになると、自己破産が現実味を帯びてしまいます。売却後の債務残高を返済可能なレベルに抑えるためにも、任意売却は選択肢として知っておく必要があります。
先述のとおり、単独で住宅ローンを組んでいる場合でも、債務者の元配偶者が自宅に住み続けるなら、住む方の名義で住宅ローンを借り直す必要があります。
SBI新生銀行では、配偶者の住宅ローンを引き継ぐ場合の審査に対応しています。主な条件は次のとおりです(詳細・最新の条件は公式サイトでご確認ください)。
SBI新生銀行では、元の債務者が他の銀行で借りていたケースでも借り換えに応じた実績があるようです。
SBI新生銀行は、旧日本長期信用銀行が生まれ変わった銀行です。インターネットバンキングの振込手数料無料化や24時間対応のATMを業界に先駆けて導入しました。2023年1月にSBIグループの一員となり、現在の名前になりました。
SBI新生銀行は、離婚時の柔軟な対応だけでなく、住宅ローンの商品自体も魅力的です。主な魅力は次の3点です。
SBI新生銀行は店舗を構える対面型の銀行ですが、オンラインでの申し込みにも対応し、金利はネット銀行と同水準の低さを実現しています。金利は毎月改定されるため、最新の適用金利は公式サイトでご確認ください。
事務手数料は、借入金額に一定の料率を掛けて計算する定率型(借入金額×2.20%・税込)が基本です。離婚時の借り換えでは、事務手数料や登記費用などの諸費用がかかり、必ずしも得になるとは限らないため、借り換え前に総費用と削減できる利息を比べて確認しておくと安心です。
SBI新生銀行では、テレビ電話によるオンライン相談サービスを設けています。離婚時の住宅ローンの借り換えを、ネットの情報だけで進めるのは大変です。SBI新生銀行であれば、借り換えの可否や必要書類、手続きの順序などを担当者が説明してくれるので安心です。
オンラインなら自宅にいながら相談できるため、忙しくてなかなか時間が取れない方や、仕事の合間に手続きを進めたい方にも便利です。ひとり親として子育てと両立しながら手続きを進める方にも、心強いサポートです。
団信(団体信用生命保険)とは、住宅ローンを借りた人が死亡または所定の高度障害状態になった場合に、保険金でローン残債が返済される仕組みです。加入者に万が一のことがあっても、家族に住宅ローンの負担が残らないようにするための保険で、多くの金融機関で契約時の加入が必須となっています。ひとりで子育てをしながら返済していく方にとって、団信は家族の暮らしを守る大切な備えです。
SBI新生銀行では、2026年7月時点で次の団信から選べます(最新のラインアップは公式サイトでご確認ください)。
※かつての「安心保障付団信(介護保障を付けた団信)」は新規の取り扱いを終了しています。
また、SBI新生銀行には、返済に余裕があるときに繰上返済しておくと、家計が苦しくなったときに元金の返済を据え置いて利息のみの支払いにできる「コントロール返済(元金据置サービス)」などのオプション(安心パックW)もあります。離婚後にシングルで子育てをしながら返済する方にとって心強い機能ですが、利用条件や手数料は商品説明書・公式サイトで必ずご確認ください。
離婚に伴う財産分与として不動産を分ける場合、原則として贈与税はかかりません(分与が財産分与として相当な範囲であることが前提です)。ただし、名義変更(登記)には登録免許税がかかり、譲渡する側に譲渡所得税が生じることもあります。税金の扱いはケースにより異なるため、税理士や専門家に確認しておくと安心です。
自宅に住み続ける側が住宅ローンを返済しつつ、養育費も関わってくる場合、家計に無理がないかの確認が欠かせません。世帯の手取りに対する返済額と、教育費・養育費を含めた支出全体を見渡し、返済比率に余裕を持たせておくことが、離婚後の暮らしを安定させる鍵になります。ひとり親向けの手当や支援制度も確認しておきましょう。
子どもの環境を守るために自宅に住み続けたい、という希望はよくあります。住み続ける側の名義で借り換えができれば実現しやすくなりますが、その方が単独で住宅ローンの審査に通る必要があります。まずは今の借入先や、離婚時の借り換えに対応する銀行に相談し、返済を続けられる家計かどうかも含めて検討しましょう。
住宅ローンがある方が離婚する場合は、ペアローン・連帯保証・連帯債務といった共同で返済責任を負う契約を断ち切るためにも、できれば住宅ローンの完済を目指したいものです。住宅ローンを残す場合は、自宅に住み続ける方が単独で債務を負担する形が望ましいでしょう。
家庭の事情によって抱える問題はさまざまです。まずは専門家に相談し、最適な選択肢を見つけましょう。財産分与や子どもの将来を見据えた計画を立てることも大切です。早めの対応と冷静な判断が、離婚後の暮らしをスムーズに進めるための鍵となります。
住宅ローンの引き継ぎのための借り換えが必要な方は、離婚時の借り換えに対応するSBI新生銀行に相談してみてはいかがでしょうか。
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