2021年1月15日
楽天銀行が2021年2月の住宅ローン(金利選択型)の金利を発表しました。今月は変動金利は据え置き、固定金利タイプはわずかな幅ですが引き下げとなっています。
楽天銀行の金利選択型住宅ローンは、基本的には変動金利で借りる人が大半と考えられる金利設定の住宅ローンなので固定金利タイプの金利変動はあまり気にする必要はありません。
今月も変動金利タイプは年0.537%で2020年11月に0.01%引き上げた水準が維持されている状況です。
楽天銀行の住宅ローンは、審査の結果で金利が最大で年0.65%高くなる可能性があるので注意が必要です。0.65%も高い金利が提示されることは少ないとしても、0.537%ではなく上乗せされた金利が提示される可能性は低くないので、審査に自信がある場合を除いて他の住宅ローンへの申し込みも進めておくことをおすすめします。
変動金利 | 特徴 | |
---|---|---|
auじぶん銀行 | 0.410%(全期間引下げプラン) | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になる保障とすべてのケガや病気を保障する全疾病保障が無料で付帯。保証料も無料。 |
ミスター住宅ローンREAL(住信SBIネット銀行)※2 | 0.410%(通期引下げプラン) | すべてのケガや病気を保障する全疾病保障が無料で付帯。SBIマネープラザの店舗で相談して申し込み可能。保証料も無料。 |
住信SBIネット銀行※1 | 0.440%(通期引下げプラン) | すべてのケガや病気を保障する全疾病保障が無料で付帯。保証料も無料。 |
新生銀行 | 0.450% (変動フォーカス) | 変動フォーカスの場合。すべてのケガや病気による介護保障が無料で付帯。 |
ソニー銀行 | 0.507% (変動セレクト) | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が1/2になる疾病保障が無料付帯。 |
イオン銀行 | 0.520% | 5年間限定でイオングループでの買い物が5%引きになるサービスがセット。保証料も無料。 |
目次
今月の楽天銀行の住宅ローンの金利は固定金利タイプで全体的に引き下げとなっています。変動金利は据え置きとなっています。
がんと診断された時に住宅ローンの残高が半分になる”がん50%保障”に加えて、精神障害を除く全ての病気や怪我を保障する“全疾病保障”も無料でセットされるauじぶん銀行の住宅ローン。
金利が低いだけでなく、充実した無料の疾病保障サービスの魅力は他の住宅ローンとの競争から頭1つ抜け出しているとも言える状況で、申し込み先候補に加えておきたい住宅ローンです。今後、他のネット銀行が今後どのようにauじぶん銀行に対抗してくるかにも注目です。
今の日本は歴史的な低金利が続いていて住宅ローンの借り入れ・借り換えに適したタイミングです。
低金利が長く続いていることもあって、少し前は金利上昇の可能性をマスコミが取り上げられることもありましたが、最近はそのような報道すら見かけなくなりました。2020年以降、新型コロナウイルスの感染拡大防止を目的として経済活動を自粛したことで世界経済の景気を低迷し、その対策として金融緩和が異次元な状態で続いていますし、安倍政権から菅政権に政権が変わっても、金融緩和を続ける政策が変わることは無いでしょう。
景気の低迷や金融緩和の長期化で住宅ローンの金利が上昇しにくい環境が続いた場合に有利な金利タイプは「変動金利」です。楽天銀行の住宅ローンは手数料が33万円(税込)で固定できるのは悪くはないのですが、変動金利の金利水準は中途半端ですし、審査の結果で金利が大幅に高くなってしまう可能性があるのがデメリットです。
金利ならauじぶん銀行の方が低いですし、事務手数料などの初期費用はソニー銀行の住宅ローンが魅力的です。固定金利タイプの金利も低いとは言えず、「いちおう用意しています」ぐらいの位置づけなのが残念ですね。
楽天銀行の住宅ローンは決して魅力がないわけではありませんが、「審査の結果で金利が大幅に高くなる可能性がある」ため、楽天銀行1社に絞り込むリスクがあります。他のネット銀行の住宅ローンにも申し込んでおくことをおすすめします。
以下は最優遇金利の金利推移です。審査の結果で最大で年0.65%金利が上乗せされる可能性があります。
変動金利 | 固定5年 | 固定7年 | 固定10年 | |
2021年2月 | 0.537% | 0.742% | 0.774% | 0.854% |
2021年1月 | 0.537% | 0.752% | 0.782% | 0.856% |
2020年12月 | 0.537% | 0.773% | 0.812% | 0.897% |
2020年11月 | 0.537% | 0.768% | 0.800% | 0.877% |
2020年10月 | 0.527%% | 0.780% | 0.817% | 0.896% |
2020年9月 | 0.527% | 0.830% | 0.866% | 0.944% |
2020年8月 | 0.527% | 0.801% | 0.836% | 0.916% |
2020年7月 | 0.527% | 0.840% | 0.875% | 0.957% |
2020年6月 | 0.527% | 0.832% | 0.849% | 0.912% |
2020年5月 | 0.527% | 0.851% | 0.883% | 0.966% |
2020年4月 | 0.527% | 0.685% | 0.710% | 0.751% |
2020年3月 | 0.527% | 0.802% | 0.834% | 0.917% |
2020年2月 | 0.527% | 0.868% | 0.916% | 0.988% |
2020年1月 | 0.527% | 0.867% | 0.912% | 1.005% |
2019年12月 | 0.527% | 0.869% | 0.926% | 1.025% |
2019年11月 | 0.527% | 0.759% | 0.807% | 0.915% |
2019年10月 | 0.527% | 0.808% | 0.845% | 0.938% |
2019年9月 | 0.527% | 0.754% | 0.784% | 0.879% |
2019年8月 | 0.527% | 0.814% | 0.844% | 0.947% |
2019年7月 | 0.527% | 0.785% | 0.834% | 0.939% |
2019年6月 | 0.527% | 0.825% | 0.903% | 1.014% |
2019年5月 | 0.527% | 0.825% | 0.904% | 1.020% |
2019年4月 | 0.527% | 0.848% | 0.910% | 1.043% |
2019年3月 | 0.527% | 0.863% | 0.919% | 1.048% |
2019年2月 | 0.527% | 0.870% | 0.960% | 1.092% |
2019年1月 | 0.527% | 0.920% | 0.983% | 1.112% |
2018年12月 | 0.527% | 0.970% | 1.049% | 1.197% |
2018年11月 | 0.527% | 1.012% | 1.099% | 1.242% |
2018年10月 | 0.527% | 0.992% | 1.070% | 1.204% |
2018年9月 | 0.527% | 0.982% | 1.060% | 1.198% |
2018年8月 | 0.527% | 0.947% | 1.005% | 1.120% |
2018年7月 | 0.527% | 0.965% | 1.029% | 1.152% |
2018年6月 | 0.527% | 0.957% | 1.018% | 1.139% |
2018年5月 | 0.527% | 0.925% | 0.983% | 1.097% |
2018年4月 | 0.527% | 0.934% | 0.998% | 1.120% |
2018年3月 | 0.527% | 0.954% | 1.024% | 1.144% |
2018年2月 | 0.527% | 0.944% | 1.107% | 1.143% |
2018年1月 | 0.517% | 0.918% | 0.982% | 1.098% |
2017年12月 | 0.517% | 0.918% | 0.979% | 1.087% |
2017年11月 | 0.517% | 0.932% | 0.995% | 1.099% |
2017年10月 | 0.507% | 0.915% | 0.979% | 1.081% |
2017年9月 | 0.507% | 0.915% | 0.990% | 1.081% |
2017年8月 | 0.507% | 0.928% | 0.999% | 1.112% |
2017年7月 | 0.507% | 0.902% | 0.968% | 1.091% |
2017年6月 | 0.507% | 0.902% | 0.968% | 1.244% |
2017年5月 | 0.507% | 1.074% | 0.933% | 1.071% |
2017年4月 | 0.507% | 0.845% | 1.018% | 1.071% |
2017年3月 | 0.507% | 0.845% | 1.007% | 1.071% |
2017年2月 | 0.507% | 0.845% | 0.948% | 1.071% |
2017年1月 | 0.507% | 0.845% | 0.990% | 1.071% |
※上記は金利選択型住宅ローンの最優遇金利。楽天銀行の金利選択型住宅ローンは審査によって適用される金利が異なることがあります。
次に住宅ローンの指標といえる長期金利の推移を確認しておきましょう。以下は三井住友銀行のホームページから引用した過去約3ヶ月間の長期金利の推移を示したグラフです。
2020年3月の新型コロナウイルスショックで混乱した長期金利は3月末からは落ち着いた動きとなっており、ゼロ%近辺で極めて小さな範囲で推移しています。
続いて楽天銀行の住宅ローンについて商品性を確認していきましょう。
ネット銀行の住宅ローンの多くは融資額の2.20%(税込)の事務手数料がかかります。また、メガバンクや地銀で住宅ローンの場合、保証料として融資額の2%程度がかかります。3,000万円の住宅ローンの場合、66万円(税込)以上のコストになっています。楽天銀行の金利選択型では一律330,000円(税込)となっています。住宅ローンを組む金額が小さい時にはメリットは少ないですが、3000万円以上の融資であれば半額以下で済みます。これは楽天銀行の住宅ローンの大きなメリットの1つと言えます。
同じ楽天グループの楽天生命を引き受け会社とした疾病保障が無料付帯されます。2018年7月までは8疾病のみを保障していましたが、2018年8月より全ての病気や怪我を対象とする全疾病保障に大幅に保障内容がグレードアップ、さらに2020年1月29日からはがん50%保障も追加で付帯するサービス拡充を開始。(2つの疾病保障を無料付帯させる住宅ローンは日本国内にいくつもありません)
変動金利タイプの住宅ローンは年0.537%~と低金利。メガバンクや地方銀行の住宅ローン金利よりも低金利なのはもちろん、変動金利が年0.4%台のネット銀行の住宅ローン金利と比較すると若干差が発生している状況ですが、最初のメリットでも紹介したとおり、事務手数料が330,000円(税込)で固定されているため、3,000万円以上の借り入れ・借り換えであればネット銀行の住宅ローンの半分以下の事務手数料で済むことに注目したいですね。若干の金利差を補うだけの事務手数料の差額がある、という点は念頭に置いて比較するようにしましょう。
楽天銀行の金利選択型 住宅ローンには非自発的な失業を保障してくれる保障を付帯することが可能です。リストラ・倒産などの非自発的な理由で失業した際に、1回の失業に対し最長6ヶ月、住宅ローン借り入れ期間通産で36か月分まで毎月の住宅ローン返済相当額が保障されます。
住宅ローン借り入れ100万円当たり800円の保険料とリーズナブルな保険料設定となっています。
楽天銀行の金利選択型住宅ローンなら、借り換え時にリフォームを行うことが可能です。リフォーム資金を住宅ローンの一部として借りることが可能であるため、金利が割高なリフォームローンを利用する必要がありません。
楽天銀行の金利選択型を利用できる方は前年の年収が400万円からとなります。若干、他のネット銀行と比較しても審査基準が厳しいですね。年収400万円以上の人しか利用できないサービスレベルを提供している住宅ローンと考えるとメリットとして考えることもできます。年収条件を満たすのが難しそうな場合は、収入合算やペアローンの利用を合わせて検討するか、auじぶん銀行や住信SBIネット銀行のように年収制限の低い住宅ローンの利用を検討しましょう。
楽天銀行では、健康状態に不安を抱える人のために加入できる条件を緩和したワイド団信は取り扱っていません。持病を持っていたり、治療中の病気があって一般団信に加入できないと楽天銀行の住宅ローンの審査に落ちてしまいます。ネット銀行の住宅ローンでワイド団信を利用したいという場合、ソニー銀行やはauじぶん銀行で取り扱っていますのでそれらの住宅ローンの利用を検討すると良いでしょう。
メリット①でご紹介した事務手数料が一律330,000円(税込)は一般的にはメリットですが、住宅ローンの借り入れ、借り換え額が1,500万円以下だと事務手数料2.2%(税込)の方が事務手数料が安くなります。特に住宅ローンの借り換えの場合、1500万円以下になることも多いと思います。その場合、auじぶん銀行、住信SBIネット銀行は事務手数料が2.20%(税込)で低金利の住宅ローンの方が総返済額を抑えられます。
最後にソニー銀行と新生銀行の変動金利を利用した場合の総返済額の比較をしてみたいと思います。変動金利で3,000万円の住宅ローンを組んだとしています。
楽天銀行(金利選択型) | ソニー銀行 | 新生銀行 | |
変動金利(2021年1月) | 0.537%~ | 0.457%(変動セレクト・新規借り入れ誇示資金10%以上時) | 0.450%(変動フォーカス) |
事務手数料(税込) | 330,000円 | 660,000円 | 660,000円 |
月々の返済額 | 78,234円 | 77,306円 | 77,214円 |
総返済額 | 32,863,824円 | 32,473,529円 | 32,431,192円 |
総費用 | 33,193,824円 | 33,133,529円 | 33,091,192円 |
新生銀行が総費用でもっともパフォーマンスが高く、次点はソニー銀行となり、僅差で楽天銀行が続いています。
今、注目の住宅ローン
今月のオススメ特集
住宅ローン最新ニュース
2021.01.15
2021.01.14
2021.01.12
サイト更新情報
2021.01.15
2021.01.14
2021.01.12
2021.01.12
2021.01.12
2021.01.12
2021.01.11
2021.01.08
2021.01.08
2021.01.08
住宅ローンの基礎
住宅ローンの審査特集
職業別の住宅ローン審査
年収別の住宅ローン審査
地域別おすすめ住宅ローン
取扱銀行一覧
Copyright © Izit Inc. 2013 - 2020
Copyright © Izit Inc. 2013 - 2020