2021年4月8日
三菱UFJ銀行は日本最大の銀行ですが、住宅ローンの融資残高も2007年から連続で国内1位で「日本で一番住宅ローンの利用者も多い銀行」です。口座数も4,000万口座を超え、同じメガバンクの三井住友銀行やみずほ銀行と比較しても頭1つ抜け出している存在です。
現時点でもたくさんの人が住宅ローンを利用していることに違いはありませんが、年々住宅ローンの残高は減少しています。要因としては、やはりネット銀行の住宅ローンを利用する人が増えていることがあげられます。
ただし、三菱UFJ銀行もNTTドコモなど提携を検討したり、利用者獲得の取り組みを継続していますので、今度の動向には注目が集まります。今回はそんな三菱UFJ銀行の住宅ローンのメリット・デメリットについて解説していきたいと思います。
目次
2020年5月1日から三菱UFJ銀行のコンビニATM手数料が大幅に引き上げになっています。毎月の返済をしたり給与を管理する生活口座としては相当不便になってしまった印象です。
がんと診断された時に住宅ローンの残高が半分になる”がん50%保障”に加えて、精神障害を除く全ての病気や怪我を保障する“全疾病保障”も無料でセットされるauじぶん銀行の住宅ローン。
金利が低いだけでなく、充実した無料の疾病保障サービスの魅力は他の住宅ローンとの競争から頭1つ抜け出しているとも言える状況で、申し込み先候補に加えておきたい住宅ローンです。今後、他のネット銀行が今後どのようにauじぶん銀行に対抗してくるかにも注目です。
三菱UFJ銀行は2017年3月末現在で全国に515の店舗を有し、多くの店舗で夜間・土日にも住宅ローン相談に応じてくれるなど対面でのサービスを実現しています。
住宅ローンをはじめて借りる方や手続きに不安がある方には心強いですね。
また、店舗を活用するとネット専用銀行と比較して住宅ローン審査と融資実行までの期間が短縮されるメリットがあります。
ただし、店舗で住宅ローンを申し込むと、低金利のネット専用住宅ローンが利用できず、店頭取扱住宅ローンの金利が適用される点には注意が必要です。
多くの銀行で採用されているのが「当初固定期間」設定型の住宅ローン。これは住宅ローンを借りた当初の決められた期間について住宅ローン金利の割引を大きくしたタイプの金利です。メガバンク、地銀、ネット専用銀行などほぼすべての銀行で採用されている金利タイプです。特に10年固定金利で見られる割安な住宅ローンはこのタイプの金利であると考えて間違いありません。
期間経過後は原則的に変動金利に移行されますが、この変動金利に行こうしたあとの金利がどの程度になるのかが大きな問題です。
ここで、三菱UFJ銀行とネット専業銀行で住宅ローンシェアの高い住信SBIネット銀行で3,000万円の住宅ローンを35年返済で借りた場合のシミュレーションをしてみたいと思います。いずれも当初固定10年タイプで2021年4月の金利で住宅ローンを契約したことを前提としています。
三菱UFJ銀行 | 住信SBIネット銀行 | ||
当初10年 | 金利 | 年0.740%(プレミアム住宅ローン・事務手数料型) | 年0.660%(当初引下げプラン) |
月々の返済額 | 約8.2万円 | 約8万円 | |
11年目から35年目まで | 金利 | 年0.975%(変動金利の基準金利年2.675%から年1.700%の割引) | 年2.075%(変動金利の基準金利年2.775%から年0.70%の割引) |
月々の返済額 | 約8.3万円 | 約9.4万円 | |
総返済額 | 約3,477万円 | 約3,790万円 |
総返済額でみると明らかに住信SBIネット銀行は割高であることが分かります。実はネット専業銀行の中でも当初期間経過後の金利の上がり方が住信SBIネット銀行が大きいのです。いずれしても、三菱UFJ銀行のメリットしては当初期間経過後の金利設定は非常に良心的という点は年頭に置いておくべきです。
三菱UFJ銀行では店舗での住宅ローン相談を原則としてますが、ネット完結型の住宅ローンも取り扱いをしています。店舗向けの住宅ローンよりも最大で年0.1%の金利優遇が受けられます。
店舗を有する銀行の強みとも言える、分割融資(つなぎ融資)への対応も三菱UFJ銀行のメリット。
注文住宅でマイホームを建てる場合、土地購入代金や建物建築費用(着工時・上棟時・引渡し時)の支払いが必要となります。通常の住宅ローンは、住宅が完成してから契約して利用することになりますが、それまでの中間の支払いに対応するのがつなぎ融資です。 地銀もつなぎ融資には対応していますが、住宅ローンの金利・手数料・疾病保障などの条件を考えるとネット銀行などが提供する全国区のお得な住宅を利用した方がお得です。以下に住宅ローン金利や条件が優れていて、かつ、つなぎ融資に対応しているおすすめの住宅ローンを4つ紹介しておきます。
ソニー銀行がアプラスと提携しつなぎ融資を受けることができ、ARUHI、イオン銀行、SBIマネープラザはそれぞれ独自のつなぎ融資を提供しています。
メガバンクの中でも三井住友銀行が取り扱っていないなど方針が分かれるのが、加入条件を緩和している団体信用生命である「ワイド団信」です。三菱UFJ銀行ではワイド団信の取り扱いを行っており、持病や治療歴(うつ病、糖尿病、肝炎、高血圧など)が理由で一般団信に加入できない人にも住宅ローンを組むことができるようになっています。ただし、症状によってはワイド団信にも加入できない可能性はあります。
三菱UFJ銀行では年0.3%の金利上乗せでワイド団信の利用が可能です。金利上乗せを比較したときに、同時並行で審査申し込みをしたいのが、ソニー銀行。ソニー銀行であれば年0.20%の金利上乗せでワイド団信を利用可能です。
変動金利も自己資金が10%あるとソニー銀行は年0.05%の金利優遇があるので三菱UFJ銀行より安い金利となります。
三菱UFJ銀行の住宅ローンには7大疾病保障(ビッグ&セブン Plus)の付帯が、年0.3%の金利上乗せで可能で東京海上日動火災保険が保険引き受け会社となっています。
入院患者の約3人に1人は7疾病で占められており、7大疾病保障は大きな備えと言えますが、全ての病気や怪我(全疾病保障)に対応した保障ではありません。
ネット専業銀行の住宅ローンは金利引き下げ競争とともに、疾病保障の充実化を競っています。
下記が2021年4月現在のネット専業銀行の疾病保障を無料で付帯している住宅ローンの一覧です。
銀行名 | 疾病保障内容 |
auじぶん銀行 | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になる「がん50%保障」と精神疾患以外の病気や怪我で180日以上の継続入院すると住宅ローン残高がゼロになる「全疾病保障」をW付帯。 |
SBIマネープラザ | 精神疾患などをのぞく全ての病気や怪我で入院した際に月々の住宅ローン返済額を保障、8疾病で就業不能が1年継続した、8疾病以外で就業不能が24ヶ月継続した場合に住宅ローン残高がゼロになる「全疾病保障」を付帯。 |
ソニー銀行 | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になる「がん団信50」を無料で付帯。 |
各疾病保障については下記の記事を参考にしてください。
ネット銀行の住宅ローンを中心に無料の疾病保障サービスが充実してきています。各社の疾病保障の特徴を解説した記事もいくつか用意していますので参考にしてください。
以下、三菱UFJ銀行の住宅ローンのデメリットに戻ります。
次の三菱UFJ銀行の住宅ローンのデメリットして取り上げたいのが金利に割安さが無いという根本的な部分です。ネット専用住宅ローンは「比較的」低金利に仕上げていますが、店舗申込の住宅ローンはまだ割高感があります。
三菱UFJ銀行では2013年にフラット35の取扱いを終了。この対応により三菱UFJ銀行では非正規雇用、個人事業主・会社経営者が住宅ローンを組むことはきわめて難しくなりました。
三菱UFJ銀行の住宅ローンは引き続き大きなシェアを通していますが、年々そのシェアを落としています。その要因はネット銀行が低金利の住宅ローンを積極的に市場と投入しているためであり、店舗という大きな固定費があるメガバンクとしては金利で太刀打ちできない状態です。しかし三菱UFJ銀行も防戦一方ではなく、ネット銀行に対抗すべく、「ネット専用住宅ローン」を打ち出していますが、変動金利で年0.475%(ずーっとうれしい金利コース)/2021年4月適用金利となっており、疾病保障付きで年0.40%前後の戦いとなっているネット銀行と比較すると、まだ金利が割高な状態で、「メガバンクの安心感」を理由に住宅ローンを選ばない限り、三菱UFJ銀行の住宅ローンにだけ申し込みを行えばいいという状況ではないです。
疾病保障が無料で付帯する、auじぶん銀行、新生銀行、SBIマネープラザなどの住宅ローンも比較することをおすすめします。
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