2020年9月28日
高額な金額の借金(借り入れ)を長い時間をかけて返済するのが住宅ローンですが、住宅ローンの返済期間中の万が一の事態(死亡時や高度障害)に備えるのが団信(団体信用生命保険)です。
フラット35を除くと基本的には住宅ローンを利用するには団信に加入する必要があります。住宅ローンの利用者が団信に加入することで、住宅ローン契約者が死亡したり高度障害状態になってローンの返済が行えなくなった時に、保険会社から支払われる保険金で住宅ローンが完済されるので、金融機関の貸し倒れリスクを減らし、利用者(とその家族)がマイホームを手放さずに済むようになります。
団信の仕組みは利用者にも金融機関(銀行)にもメリットがある。
ただし、団信はあくまでも生命保険で、「医療保険」や「就業不能保障保険」のような保障はありませんので、住宅ローンの契約者が病気やケガで入院したり、働けなくなってしまった場合に対する保障はありません。従って、病気にかかって闘病生活を始めることになったり、治療に集中する為に長い期間働けなくなっても住宅ローンの返済を続けていく必要があります。
短期間で治療から復帰できたり、職場復帰できれば対応できるかもしれませんが、収入が少ない状態や収入が無い状態が長期化すると住宅ローンの返済が困難になり、結果としてマイホームを手放さなければならない事態になる可能性があります。
さらに、「生存リスク」という言葉を見かける機会がありますが、医療が発展した結果、『不治の病』と言われていたような病気でも治療法が確立されて回復できる可能性が増えていますし、延命治療の技術も発展しており大病を患っても生存できるようになってきました。
それ自体は喜ばしい事ですが、「病気にかかっても生存できること」に対する備えが重要な時代になっていると言われています。(以下は国立がん研究センターが公表している最新のがん統計情報ですが、がんと診断された人の生存率が年々高まっていることがわかります。)
2006年から2008年にがんと診断された人の5年相対生存率は男女計で62.1%(男性59.1%、女性66.0%)。 部位別では皮膚、乳房(女性)、子宮、前立腺、甲状腺が高く、食道、肝臓、肺、胆のう・胆管、膵臓、脳・中枢神経系、多発性骨髄腫、白血病は低い。
国立がん研究センター がん情報サービス
このような背景から、当サイトでは住宅ローンには将来の病気に備える疾病保障をセットすべきで、かつ、それらのサービスが無料でセットされる住宅ローンをおすすめしたいと思っていますが、各住宅ローンの疾病保障の内容は違っています。最終的には自分の考え方(どういう状態に備えたいか)に合った住宅ローンを選ぶと良いでしょう。
疾病保障とは、一般的な団信よりも幅広い状態に備えられるように保障範囲を広げた保障で、「3疾病、8疾病、全疾病、がん保障」などのような言葉で表現されます。メガバンクや地銀では疾病保障を付帯させるためには金利上乗せという形で保険料を負担することが多いのですが、ほとんどのネット銀行の住宅ローンには何らかの疾病保障が無料でついてくるようになってきました。
auじぶん銀行の住宅ローンには無料でがん50%保障団信と全疾病(入院に対する備え)が付帯します。
「がん50%保障団信」は、がんと診断されただけで住宅ローンの残高が50%が支払われる団信です。「ガンと診断されるだけ」という保障を受け取るハードルの低さが特徴です。2人に1人はガンと診断される日本では、ガンのリスクに備えることは非常に重要です。長期間の返済になる住宅ローンの場合、万が一、ガンを患い高額な治療費や入院費が発生した場合の返済負担の軽減というのは大変大きなメリットです。
また、ガンと診断されたら支払われるので、早期に発見し術後にすぐ仕事に復帰しても住宅ローン残高は半分になるので、早期発見時の経済的メリットは大きなものになります。
全疾病保障は2019年3月から取り扱いが開始されている保障で、精神障害を除く全てのケガと病気をカバーする内容になっています。180日以上の継続した入院で住宅ローン残高がゼロになる保障です。例えば、auじぶん銀行の競合の住信SBIネット銀行は12ヶ月以上の就業不能を保障の条件にしているので、「期間」の観点ではauじぶん銀行の方が有利と言えるでしょう。
auじぶん銀行のがん50%保障団信と全疾病保障の詳細はこちら
ソニー銀行の住宅ローンにはがんと診断されると住宅ローン残高が半分になる保障を無料で付帯させています。auじぶん銀行と楽天銀行と比較して、全疾病が付帯されていないのでスペックが良くないのでは?と思うか知れませんが、忘れてならない点が2点。
まずは、事務手数料が44,000円(税込)からの高額の借り入れの際の諸費用が格安で済む点です。auじぶん銀行では2.2%(税込)、楽天銀行では一律330,000円(税込)必要ですが、ソニー銀行は44,000円(税込)で済むため、住み替えを想定している場合や住宅ローンの借り換えの際には大きな強みとなります。
2つ目は、無料ではないですが、ソニー銀行のがん保障100%は保険料がわずか年0.1%であり、がん診断給付金100万円が付帯する点です。がん保障を取り扱う住宅ローンでここまで安い保険料の設定をしている銀行は他に見たことがありません。
新生銀行の住宅ローンの団信に付帯しているが安心保障。精神疾患をのぞく理由で介護が必要となった場合に住宅ローン残高がゼロとなる保障で、公的な介護認定と住宅ローンの保障が連動する分かりやすさが最大のメリットです。融資事務手数料も一律55,000円(税込)からと諸費用を他行と比較して抑えられるのが特徴です。
「全疾病保障」は、ケガや病気などの働けなくなった理由を問わず就業不能な状態が12ヶ月を超えて継続した場合に住宅ローン残高が0円になる保障です。
地銀を中心に他行でも、全疾病保障は付帯することができますが、付帯するには住宅ローン金利に0.2%から0.3%が上乗せになり、完済までには約200万円くらい返済額が増してしまいます。その「全疾病保障」が全国区で無料で付帯するのは住信SBIネット銀行(この場合はミスター住宅ローンREAL)だけです。※ただし審査結果によっては金利に年0.1%~年0.3%の金利上乗せとなる場合があるので注意。
住宅ローンを選ぶときには、金利に目が行きがちですが、病気で返済ができないといったリスクに備えることも重要です。
本来は死亡時や高度障害が残った時に しか保証されないものが、ガンや3大疾病でも保障さるのは住宅ローンの契約者には大変ありがたいことです。今後はこういった無料で付帯する保証の拡充がス タンダードになりつつあります。
また、疾病保障付き住宅ローンで借り入れた場合には、疾病保障の内容をよく確認して、生命保険の死亡保障などが適切か見直し、保険料の節約にもつなげたいですね。
ネット銀行の住宅ローンを中心に無料の疾病保障サービスが充実してきています。各社の疾病保障の特徴を解説した記事もいくつか用意していますので参考にしてください。
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