公開日: 2026年7月6日 更新日: 2026年8月4日

かつての日本の住宅ローンは、2016年に始まったマイナス金利政策を背景に、歴史的な超低金利が長く続いていました。しかし現在、状況は大きく変わっています。日本銀行は2024年3月にマイナス金利政策を解除し、その後段階的に利上げを進め、2026年6月には政策金利を1.0%程度へ引き上げました(1995年以来、約31年ぶりの水準です)。
固定金利の目安となる長期金利(10年もの国債利回り)も上昇傾向にあり、全期間固定型【フラット35】の適用金利(返済期間21年以上35年以下・団信付きの最低金利)は2026年7月で年3.140%(前月比−0.07%・4カ月ぶりの低下)となっています。「変動0.3%台」が当たり前だった数年前とは、住宅ローンを取り巻く景色が一変しました。
金利が上がる局面では、「どの銀行で借りるか」「どの金利タイプを選ぶか」の違いが、毎月の返済額=ご家族の家計に与える影響もそれだけ大きくなります。だからこそ、選択肢を広く知っておくことが、暮らしのゆとりを守る第一歩になります。
住宅ローンの競争を引っ張ってきたのは、インターネット銀行です。ネット銀行は店舗網に縛られず全国どこからでも利用できるため、ネット銀行の住宅ローン強化は、お住まいの地域を問わず日本全体の住宅ローンの選択肢を広げることにつながってきました。
以下は、ネット銀行の住宅ローン競争が本格化した2018〜2019年当時の主な動きです。この頃に「無料の疾病保障」「ネット完結の低金利」といった今につながる流れができました。
| 2019年7月 | PayPay銀行(当時ジャパンネット銀行)が住宅ローンに参入 | 詳しくはこちら |
| 2019年7月 | SBI新生銀行(当時新生銀行)が住宅ローンの金利を大幅引き下げ&強化 | 詳しくはこちら |
| 2019年3月 | auじぶん銀行が住宅ローンに全疾病保障を無料付帯 | 詳しくはこちら |
| 2018年10月 | ソニー銀行が住宅ローンの疾病保障を強化 | 詳しくはこちら |
| 2018年8月 | 楽天銀行が住宅ローンに全疾病保障を無料付帯 | 詳しくはこちら |
その後もネット銀行を中心とした業界の動きは続いています。直近の大きなトピックとしては、次のようなものがあります。
| 時期 | 主な動き |
|---|---|
| 2025年10月 | 住信SBIネット銀行がNTTドコモの連結子会社となり、新サービスブランド「d NEOBANK」を開始(2026年8月3日に商号を「ドコモSMTBネット銀行」へ変更済み) |
| 2026年3月 | SBI新生銀行が金利上乗せ0円の「全疾病保障付団信」の取り扱いを開始(すべての病気・ケガによる就業不能状態に対応) |
大手グループによる再編や保障の拡充など、ネット銀行の住宅ローンは今も進化を続けています。「選択肢が広がり続けている」こと自体が、これから借りるご家庭にとっての追い風です。
金利全体は上昇局面にありますが、それでもネット銀行の住宅ローンは相対的に低い水準を保っています。2026年7月時点では、新規借入の変動金利(最優遇)はおおむね年0.9%台からとなっています(銀行・審査結果・条件により異なります)。
| 変動金利 | 備考 | |
|---|---|---|
| SBI新生銀行 | 年0.990%(金利優遇プログラム適用時) | すべての病気やケガによる就業不能を保障する全疾病保障付団信が金利上乗せなしで付帯。 ※金利優遇プログラム適用時 |
| PayPay銀行※4 | 年1.330%(全期間引下型) | ソフトバンクユーザ限定の金利優遇に注目。 個人事業主・法人経営者向けの専用住宅ローンも用意。 |
| ソニー銀行 | 年1.347%(新規購入) (変動セレクト) | 2023年11月1日以降、物件の購入価格を超えて借り入れる場合は金利が年0.05%上乗せになります(新規購入時)。
がんと診断されるだけで住宅ローン残高が1/2になる疾病保障が無料付帯。 |
| みずほ銀行ネット住宅ローン | 年1.025%~ | メガバンクのみずほ銀行がネット限定の低金利住宅ローンを提供中。50歳まで年0.1%の上乗せでがん団信に加入可能。 |
| イオン銀行 | 年1.040%(金利プラン) | イオングループでの買い物が5%引きになるサービスがセット。保証料も無料。2026年8月の適用金利。 |
| 10年固定金利 | 特徴 | |
|---|---|---|
| SBI新生銀行 | 年3.030%(自己資金優遇金利)※1 | 10年固定金利タイプの金利としとは業界最低水準。固定期間終了後の金利も低い点にも注目。 |
| PayPay銀行 | 年2.870%(当初期間引下型) (当初引下げプラン) | ソフトバンクとの連携サービスが魅力的な最先端の住宅ローン 個人事業主・自営業、同族企業にお勤めの方は申込不可。 |
| ソニー銀行 | 年3.413%(固定セレクト) | がんと診断されるだけで住宅ローン残高が半分になる保障が無料。保証料は無料。 ※2023年11月1日以降、物件の購入価格を超えて借り入れる場合は金利が年0.05%上乗せになります(新規購入時)。 |
| イオン銀行 | 年3.520%(当初固定金利プラン) | イオングループでの買い物が所定のクレジットカード利用でいつでも5%OFFに。2026年8月の適用金利。 |
なお、メガバンク各行は2026年8月に短期プライムレートを年2.125%から年2.375%へ引き上げる予定で、変動金利型の住宅ローンには2026年秋にかけて上昇圧力がかかる見込みです(多くの銀行は年2回の基準日を経て変動金利を見直します)。最新の適用金利は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください。
金利や商品性を素直に比較すれば、ネット銀行の住宅ローンが有力な候補になるご家庭は多いはずです。それでも大手銀行・地方銀行を選ぶ方が今も多いのは、「ネット銀行を使ったことがなくて不安」「よくわからないから家の近くに店舗があるところにする」「不動産会社にすすめられたから」といった、必ずしも合理的とは言えない理由によるところが大きいと言われています。
もちろん、地元の金融機関を選ぶことが悪いわけではありません。ただ、住宅ローンは20年・30年と返済を続けていく、ご家族にとって最も大きな買い物のパートナーです。2000年ごろに誕生したネット銀行も、今では25年前後の営業実績を積み重ね、信頼性は十分に高まっています。「知らないから外す」のではなく、比べたうえでわが家に合う1本を選ぶことをおすすめします。
金利が上がっていく局面では、目先の金利の低さだけでなく、次のような「家計と暮らしの視点」がこれまで以上に大切になります。
■無理のない返済比率にする:教育費や生活費の変化を見越して、金利が多少上がっても続けられる返済額に抑えておくと、家計のゆとりを守れます。
■団信・保障の中身で選ぶ:働き手に万一のことがあったときにご家族を守るのが団信です。がん保障や全疾病保障が無料(金利上乗せ0円)で付く銀行もあり、保険の見直しとセットで考えると総コストが変わります。
■手数料・保証料まで含めた総コストで比べる:金利が同水準でも、事務手数料や保証料の違いで総支払額は変わります。
たとえばSBI新生銀行は、保証料0円・一部繰上返済手数料0円に加え、2026年3月からは金利上乗せ0円の「全疾病保障付団信」の取り扱いを開始しており、店舗での対面相談とオンライン手続きの両方に対応しています。初めての住宅ローンで不安の多い子育て世帯にとって、検討に値する選択肢の一つと言えるでしょう。
Q. 店舗のない(少ない)ネット銀行で、大きな住宅ローンを組んでも大丈夫でしょうか?
A. ネット銀行の多くは大手金融グループの一員として25年前後の営業実績があり、住宅ローンの取扱残高も着実に伸びています。書類のやり取りや相談がネット・電話中心になる点さえ受け入れられれば、金利・保障・手数料の面でメリットを受けやすいのが実情です。対面で相談したい場合は、店舗相談に対応する銀行(SBI新生銀行など)や、ネット銀行の対面窓口を選ぶ方法もあります。
Q. これから金利が上がるなら、住宅購入は待ったほうがよいのでしょうか?
A. 金利だけでタイミングを判断するのはおすすめしません。お子さまの進学や住まいの必要性といったご家族の事情が第一です。そのうえで、金利上昇局面では「返済額に余裕を持たせる」「固定金利も含めて複数の金利タイプを試算する」ことで、将来の変化に備えられます。最新の金利は各金融機関の公式サイトでご確認ください。
住宅ローンの選択肢は、この10年で大きく広がりました。金利のある時代だからこそ、比較する価値も大きくなっています。しっかりと、ご家族に合った住宅ローンを選ぶことを心がけましょう。
今月のおすすめ特集
各社住宅ローンの金利速報
サイト更新情報
2026.08.14NEW住宅ローン
2026.08.13経済
2026.08.12住宅ローン
2026.08.12住宅ローン
2026.08.12住宅ローン
2026.08.12税制
2026.08.12税制
2026.08.11住宅ローン
2026.08.10住宅ローン
2026.08.10住宅ローン
住宅ローンの基礎
住宅ローンの審査特集
職業別の住宅ローン審査
年収別の住宅ローン審査
地域別おすすめ住宅ローン
取扱銀行一覧
執筆・監修者