公開日: 2026年10月22日
2026年の住宅ローン控除(住宅ローン減税)は、制度の適用期間が延長されるとともに、省エネ性能の高い中古住宅への支援が拡充されました。
住宅の購入を検討している方にとって、住宅ローン控除は購入後の税負担を抑えるために重要な制度です。一方で、控除額や適用条件は住宅の種類、省エネ性能、入居時期、世帯構成などによって異なります。
この記事では、2026年の住宅ローン控除の主な変更点や控除の仕組み、住宅を購入する際に確認しておきたいポイントをわかりやすく解説します。
「住宅ローン控除」とは、住宅ローンを利用して住宅を取得し一定の要件を満たした場合、年末の住宅ローン残高などに応じて所得税から控除を受けられる制度です。
控除しきれない額については、一定の上限の範囲内で翌年度の住民税から控除される場合もあります。
控除額は、住宅ローンの年末残高だけで決まるわけではありません。住宅の性能に応じた借入限度額や控除率、控除期間、納税額なども関係するため、住宅購入を検討する際には物件価格や毎月の返済額だけでなく、住宅ローン控除を利用できるかどうかも確認しておくことが大切です。
住宅ローン控除は、2026年に税制改正が行われました。 主なポイントは次のとおりです。
住宅ローン控除の適用期限が5年間延長され、2026年1月1日から2030年12月31日までに入居する住宅が対象となる制度へと整備されました。
これから住宅の購入や新築を予定している方にとって、購入時期や入居時期を検討する際の重要なポイントとなるでしょう。
ただし、入居時期だけで適用の可否が決まるわけではありません。住宅の性能や借入条件なども確認する必要がありますので注意が必要です。
今回の住宅ローン控除改正で注目したいのは、省エネ性能の高い既存住宅への支援です。
一定の性能を満たす中古住宅について借入限度額の引き上げや、子育て世帯・若者夫婦世帯に対する借入限度額の上乗せ措置、控除期間の拡充などが行われています。
中古住宅を購入する場合でも、住宅の省エネ性能によっては住宅ローン控除を有利に利用できる可能性があるということです。
中古住宅を検討する際には、築年数や価格だけでなく、長期優良住宅やZEH水準省エネ住宅などの認定・性能区分についても確認しましょう。
以前まで、床面積要件は原則50㎡以上とされていましたが、2026年以降の制度では、合計所得1,000万円以下であれば新築住宅・既存住宅ともに、床面積要件が原則40㎡以上に緩和されています。
ただし、こちらの要件は合計所得1,000万円以下の場合のみ適用となります。合計所得金額が1,000万円を超える場合や、子育て世帯などの借入限度額の上乗せ措置を利用する場合には、従来通りの50㎡以上の要件が適用されるので注意しましょう。
この条件は、狭小住宅のようなコンパクトな住宅やマンションを購入する方にとっては重要な変更です。一方で、すべての住宅に一律で40㎡の基準が適用されるわけではないため注意が必要です。
住宅ローン控除では、住宅の省エネ性能が控除条件や借入限度額に影響します。
また、2028年以降に建築確認を受ける省エネ基準適合住宅については、原則として制度の対象外となります。ただし、建築日などに関する経過措置がありますので、一度確認しておきましょう。
これから新築住宅を購入するという方は、住宅の省エネ性能を証明する書類や建築確認の時期について、販売会社や施工会社に確認しておくことが大切です。
住宅ローン控除は、住宅の種類や性能によって借入限度額や控除期間が異なります。区分は主に次の通りです。
一般的に住宅の省エネ性能や認定区分によって控除の取り扱いが大きく変わります。特に新築住宅と中古住宅では条件が異なるため、物件を比較する際には注意が必要です。
また、住宅の取得方法や入居時期によって適用される制度が異なることがあります。実際の控除額については、国土交通省の最新資料や税務署などで確認しましょう。
住宅ローン控除を利用するには、一定の条件を満たす必要があります。主な確認事項は次のとおりです。
これらは主な条件であり、実際には住宅の種類や取得状況によって追加の要件があります。自分たちが購入・取得しようとする住宅が制度の対象になると思っていても、住宅の性能を証明する書類が不足していたり床面積や所得の条件を満たしていないと控除を受けられない場合があります。
住宅を購入・取得する際は、契約前に自分たちの住宅が控除対象となるかどうかを確認しておきましょう。
住宅ローン控除は、これから住宅を購入・取得しようとしている人にとって重要な税制ですが、注意しておかなければいけない点がいくつかあります。
住宅ローン控除は、給付ではなく税額控除です。住宅ローン残高に応じて計算された金額がそのまま現金で支給されるといった制度ではありませんので、勘違いしないようにしましょう。
また、実際に受けられる控除額は所得税額や住民税からの控除上限などによって変わります。国土交通省などで改正のポイントや金額が記載されていますが、あくまで目安の数値ですので注意しましょう。
給与所得者であっても、住宅ローン控除を初めて受ける年は原則として確定申告が必要です。2年目以降は、給与所得者で一定の条件を満たす場合、勤務先の年末調整で手続きできることがあります。
必要書類や手続き方法は、国税庁の案内を見て確認しておきましょう。
省エネ性能などの区分によって控除条件が変わるため、住宅の性能を証明する書類が必要となります。
新築住宅であれば販売会社や施工会社に、中古住宅であれば不動産会社や売主に、住宅ローン控除を申請するにあたって必要な書類がそろっているか確認しましょう。
2026年の住宅ローン控除では制度の適用期間が延長されるとともに、省エネ性能の高い中古住宅への支援や床面積要件の見直しも行われています。
一方で、控除の対象となる条件や控除額は、住宅の種類、性能、入居時期、世帯構成などによって異なります。住宅購入を検討する際には、次の3点を確認しておきましょう。
住宅ローン控除を目当てにして購入する住宅を決めるのではなく、住宅価格や金利、毎月の返済額、将来の家計なども含めて総合的に検討することが大切です。
また、現状の制度は上記のように変更されましたが、詳細は今後改正される場合があります。契約前や入居前には必ず最新の公的情報を確認しておきましょう。
2026年の住宅ローン控除では、適用期間の5年間延長、省エネ性能の高い中古住宅への支援拡充、床面積要件の緩和などが主なポイントとなっています。
これから住宅を購入する方は、新築か中古かという違いだけでなく、住宅の性能や入居時期、所得なども含めて制度を確認することが重要です。
住宅ローン控除を正しく理解し、自分に合った住宅選びと無理のない資金計画につなげましょう。
【参考情報】
国土交通省:「住宅ローン減税」
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk2_000017.html
財務省:「令和8年度税制改正の大綱の概要」
https://www.mof.go.jp/tax_policy/tax_reform/outline/fy2026/08taikou_gaiyou.htm
※本記事は2026年10月時点の公表情報をもとに作成しています。個別の適用可否や控除額については、国税庁・税務署などの最新情報をご確認ください。
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