公開日: 2026年7月25日

競売物件とは、一般的に債務者が借金の返済を滞らせた際に、債権者(通常は金融機関)がその債務を回収するために裁判所の手続きを経て売却される不動産物件のことを指します。このプロセスを通じて、債権者は貸したお金を取り戻そうとします。
競売物件は、一般に流通している住宅より安価で手に入ることもあって、底堅い人気があります。特に、リーマンショック後は競売物件を専門に扱いリセールする業者も増えました。
ただ、一般より安価に購入できるからといっても、現金で一括購入するご家庭は珍しく、多くの場合は住宅ローンを活用しなければ落札は難しいでしょう。
そうなったとき、住宅ローンといえば日本最大級のインターネット企業グループ”楽天グループ株式会社”に属する「楽天銀行」が人気ですが、そんな楽天銀行でも競売物件に対する住宅ローン融資はおこなっているのでしょうか?
結論として、競売物件の購入時であっても、条件を満たせば楽天銀行の「フラット35」を利用できます。もっとも、競売物件への対応は金融機関やフラット35の取扱先によって異なり、対応していないところもあります。競売物件の購入を予定していて、少しでもお得にフラット35を利用したいと考えている人は、楽天銀行のフラット35を検討してみるとよいでしょう(対応の可否・条件は必ず各金融機関の公式サイトでご確認ください)。
もちろん、住宅ローンの総合的な審査の過程で審査に落ちる可能性はゼロではありませんが、楽天銀行のフラット35は融資事務手数料が業界最低水準の1.10%(税込・返済口座を楽天銀行に指定した場合。指定しない場合は1.430%〈税込〉)と抑えられているので、申し込んでみる価値は十分にあると思います。
目次
競売物件のメリットは、市場価格よりも安く物件を手に入れられる可能性があるという点です。
競売物件は、通常のように不動産市場を通じて販売されるものではないため、同じような条件の物件と比べて割安なことが多くあります。割安で物件を購入し、購入後にリフォームや修繕をおこなって物件の価値を高めるという選択肢も考えられます。
また、競売物件であっても住宅ローンを利用することで、大きな初期資金を用意することなく物件を購入できるという点も魅力のひとつです。
一方でデメリットは、物件の状態を購入前に詳しく確認できないことです。
競売物件は通常、事前に内覧できないため、購入後に予想外の修繕費用がかかるリスクがあります。また、物件に居住者が残っている場合、退去交渉や法的手続きを行う必要があり、権利関係が複雑になることがあります。さらに、競売物件に対する住宅ローンの審査は通常の物件よりも慎重になることがあり、金融機関によっては競売物件に対してローンを提供しない場合もあります。
ご家族で暮らすマイホームとして競売物件を検討する場合は、価格の安さだけで判断せず、修繕費や引き渡しまでの手間・リスクも含めて、無理のない資金計画を立てることが大切です。
昭和後期のバブル崩壊で日本の土地神話が崩れ、自己破産に追い込まれる人が一時的に増加しました。その結果、競売物件として売り出される物件も増えたのですが、当初は立ち退きを巡ってさまざまな問題が発生したため、国・政府は民事執行法の改正を繰り返してきました。
下記が競売物件に関わる主な法令改正の流れです。
| 年 | 改正内容 | 内容 |
| 1996年 | 引渡命令発令 | それまでは引き渡し訴訟を行う必要がありました |
| 1998年 | 執行抗告の制限 | 執行抗告の制限により抗告の乱用による引渡し妨害を防ぐことが可能に |
| 1998年 | 執行官の調査権限拡充 | ガス・電気などの名義を確認できるようになり、占有状況の確認がより明確に行えるように |
| 2003年 | 短期賃貸借保護制度の廃止 | 賃借権が抵当権に対抗できる制度であったため、占有屋が競売を妨害できた |
| 2004年 | 建物明渡猶予制度 | 賃借人は競売が行われた場合に6ヶ月間のみ、その不動産の明け渡しを猶予される |
いずれも占有屋などによる競売妨害を防ぐ目的で行われた法改正で、最近では一般の私たちでも比較的気軽に競売に参加できるようになっています。競売物件はBIT 不動産競売物件情報サイト(裁判所)で誰でも検索でき、競売物件を探すのもより簡単になっています。
競売物件を対象としたローン制度は民事執行法第82条2項により定められており、一般の不動産売買で行われる所有権移転と担保権(抵当権・根抵当権)の設定が、競売不動産でもできるようになっています。

楽天銀行のフラット35は競売物件でも利用できると説明しましたが、競売物件でフラット35を利用するには、いくつか条件があります。申し込む前にあらかじめ確認しておきましょう。
※条件や取扱内容は改定されることがあります。最新の適用条件は楽天銀行の公式サイトでご確認ください。
次に、競売物件を購入するためにフラット35でいくらまで借りられるのか、限度額の目安を見てみましょう。下表は、元利均等返済で35年ローンを2025年2月時点の金利水準で試算した参考値です。フラット35は年収に応じた返済負担率(年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下)で借入可能額が決まります。
| 年収 | 借り入れ限度額(目安) |
| 200万円 | 1,535万円 |
| 300万円 | 2,303万円 |
| 400万円 | 3,582万円 |
| 500万円 | 4,478万円 |
| 600万円 | 5,373万円 |
※上表はあくまで一時点の金利で試算した目安です。フラット35の金利は毎月見直され、金利が上がると借りられる金額は少なくなります。参考までに、住宅金融支援機構が公表するフラット35の金利(返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下)は2026年7月適用分で年3.14%です。実際の借入可能額は、フラット35公式サイトのシミュレーターで最新の金利にもとづきご確認ください。
せっかくの競売物件ですので、住宅ローンを借りすぎて、売却や再度の競売にならないよう、しっかりと返済可能額から入札する住宅の予算を決めることが大切です。ご家庭の場合は、教育費や生活費などこれから増える支出も見込んで、無理のない返済額の範囲で予算を組みましょう。
※上記の年収は税込みで試算していますので、手取り年収に置き換えて借入限度額を確認するのが現実的でしょう。
楽天銀行のフラット35で競売物件を購入する際には、下記の図のような流れとなります。
物件の落札から代金納付までのスケジュールがタイトな一方で、売却許可決定の謄本(写し)を楽天銀行に提出する必要があったり、楽天銀行の融資実行日が毎月中旬から下旬に限定されている点などにも注意が必要です。
売却許可決定が出てから代金の納付までは約5週間しかないため、スケジュール的にはかなり余裕がないものとなります。
※2026年2月19日現在
Q. 家族が住むためのマイホームでも競売物件を選んで大丈夫ですか?
A. 居住用であればフラット35を利用できる場合があります。ただし、競売物件は事前に内覧できず、引き渡しや修繕に手間・費用がかかることがあります。ご家族で長く暮らす住まいとして検討するなら、想定外の出費に備えて余裕をもった資金計画を立てておくと安心です。
Q. 競売物件だと団信には入れますか?
A. 団信の加入可否は物件の種別ではなく、申込者の健康状態などをもとに引受保険会社が審査します。フラット35では団信を付けないことも選べますが、住宅ローンは長期にわたって返済していくものですので、万一のときに家族が住まいを失わずに済むよう、団信への加入を前向きに検討することをおすすめします。
Q. 諸費用も住宅ローンに含められますか?
A. 楽天銀行のフラット35で競売物件を購入する場合、借りられるのは原則として落札価格と適合証明検査費用のみで、その他の諸費用は自己資金で用意する必要があります。落札後は代金納付までの期間も短いため、諸費用分の現金をあらかじめ準備しておきましょう。
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