2024年11月12日
競売物件とは、一般的に、債務者が借金の返済を滞った際に、債権者(通常は金融機関)がその債務を回収するために、裁判所の手続きを経て売却される不動産物件のことを指します。このプロセスを通じて、債権者は貸したお金を取り戻そうとします。
競売物件は一般に流通している住宅より安価で住宅が手に入ることから底堅い人気があります。リーマンショック後は競売物件を専門に扱いリセールする業者も増えました。
一般より安価に購入できるからと言っても現金で購入できる一般家庭は少なく多くの場合は住宅ローンを活用しなければ落札は難しいでしょう。日本最大のインターネット企業グループの楽天グループに属する楽天銀行で競売物件に対する住宅ローン融資はおこなっているのでしょうか?
結論として競売物件の購入時も楽天銀行のフラット35は利用可能です。例えば、住信SBIネット銀行のフラット35では競売物件に対応してなかったり、同じフラット35の取り扱い金融機関でも対応状況に違いが出ていますが、楽天銀行としては競売物件でも利用可能なので競売物件購入予定の人で少しでもオトクにフラット35を利用したいと思っている人は、安心して楽天銀行に申し込んでみましょう。
住宅ローンの総合的な審査の過程で審査に落ちる可能性はゼロではありませんが、楽天銀行であれば事務手数料が一般的な水準の半額の1.100%と安く設定されている申し込んでみる価値は十分あると思います。
目次
競売物件のメリットは、市場価格よりも安く物件を手に入れることができる可能性があることです。競売物件は、通常の不動産市場を通じて販売されるものではないため、同じような条件の物件と比べて割安であることが多いです。
これにより、購入後にリフォームや修繕を行い、物件の価値を高めることで、投資としても有望な選択肢となります。また、競売物件であっても、住宅ローンを利用することで、大きな初期資金を用意することなく物件を購入できる点も魅力です。
一方、デメリットは、物件の状態が購入前に詳しく確認できないことです。競売物件は通常、事前に内覧できないため、購入後に予想外の修繕費用がかかるリスクがあります。また、物件に居住者が残っている場合、退去交渉や法的手続きを行う必要があり、権利関係が複雑になることがあります。さらに、競売物件に対する住宅ローンの審査は通常の物件よりも厳しくなることがあり、金融機関によっては競売物件に対してローンを提供しない場合もあります。
昭和後期のバブル崩壊で日本の土地神話が崩壊し、自己破産に追い込まれる人が一時的に増加しました。その結果、競売物件として売り出される物件も増えたのですが、当初は立ち退きの巡って様々な問題が発生したため、国・政府は民事執行法の改正を繰り返してきました。
下記が競売物件に関わる主な法令の改正の流れです。
年 | 改正内容 | 内容 |
1996年 | 引渡命令発令 | それまでは引き渡し訴訟を行う必要がありました |
1998年 | 執行抗告の制限 | 執行抗告の制限により抗告の乱用による引渡し妨害を防ぐことが可能に |
1998年 | 執行官の調査権限拡充 | バス・電気などの名義を確認することができるようになり占有状況の確認がより明確に行えるように |
2003年 | 短期賃貸借保護制度の廃止 | 賃借権が抵当権に対抗できる制度であったため占有屋が競売を妨害可能であった |
2004年 | 建物明渡猶予制度 | 賃借人は競売が行われた場合に6ヶ月間のみ該当不動産を受け渡しを免れる |
いずれも占有屋などによる競売妨害を防ぐ目的で法改正が行われたもので、最近では一般人の私たちでも比較的気軽に競売に参加できるようになっています。競売物件はBIT 不動産競売物件情報サイトで誰でも検索できるようになっていて、競売物件を探すのもより簡単になっています。
競売物件を対象としたローン制度は民事執行法第82条2項により定められており、一般の不動産売買で一般的な所有権移転と担保権(抵当権・根抵当権)設定が競売不動産でもできるようになっています。
冒頭で楽天銀行のフラット35は競売物件でも利用できるとお伝えしましたが、いくつか条件がありますので注意しておきましょう。
次に競売物件を購入するためにフラット35でいくらまで借りることができるのか限度額についてシミュレーションをしてみましょう。元利金等返済で35年ローンを2024年9月に組んだ際の限度額で算出しています。
年収 | 借り入れ限度額 |
200万円 | 1,552万円 |
300万円 | 2,328万円 |
400万円 | 3,622万円 |
500万円 | 4,527万円 |
600万円 | 5,433万円 |
せっかくの競売物件ですので、住宅ローンを借りすぎて売却や再度の競売にならないようにしっかりと返済可能額から入札する住宅の予算を決めなければなりませんね。
上記の年収は税込みで試算していますので、手取年収で置き換えて借入限度額を確認するのが現実的でしょう。
楽天銀行のフラット35で競売物件を購入する際には、下記の図のような流れとなります。
物件の落札から代金納付までのスケジュールがタイトである一方、却許可決定の謄本(写し)を取得し、楽天銀行に提出する必要であったり、楽天銀行の融資実行日が毎月中旬から下旬に限定されている点など注意が必要です。
売却許可決定が出てから代金の納付までは約5週間しかないためスケジュール的には余裕が無いものとなります。
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