公開日: 2026年7月30日

SBI新生銀行とは、旧日本長期信用銀行が生まれ変わってできた銀行です。
インターネットバンキングの振込手数料無料化や24時間対応のATMなどを業界に先駆けて導入し、2021年12月にSBIグループの一員となったのち、2023年1月に現在の「SBI新生銀行」へ名前を変更しました。
そんなSBI新生銀行ですが、銀行口座だけでなく提供している住宅ローンも人気で、「保証料0円・一部繰上返済手数料0円」というわかりやすい費用体系は、教育費とやりくりしながら長く返済を続けていく子育て世帯からも支持を得ています。
住宅ローンを選ぶ際、金利や団信の加入条件などを複数の金融機関と比較して決めるご家庭が多いかと思います。もちろん、金利を比較して住宅ローンを選ぶことは間違いではありませんが、金利の低さも踏まえたうえでさらに気を付けないといけないのが「住宅ローンの諸費用」です。
住宅ローンには、ローンそのもの以外にも「事務手数料・保証料・団信保険料」などといった、手続きする上で発生する諸費用が様々あります。
一般的にこれらの費用のことを”住宅ローンの諸費用”と言いますが、住宅ローンを選ぶ際は金利だけでなく”住宅ローンの諸費用”も考慮して比較するのがベストです。家計全体で無理なく返せるかを考えるうえでも、諸費用まで含めた「総額」の視点は欠かせません。
SBI新生銀行の住宅ローンの場合、保証料や一部繰上返済手数料は0円ですが、事務手数料が借入金額の2.20%(税込)かかる手数料定率型となっています。そのため、住宅ローンの借り入れ金額が大きいと事務手数料だけで100万円を超えることもありますので注意したいところですね。
目次
この特集記事ではSBI新生銀行の住宅ローンの落とし穴やデメリットについて解説しています。この記事ではSBI新生銀行の住宅ローンの最新の金利やメリットについてはあまり触れていませんので、こちらのページや公式サイトなどで事前に確認しておくようにしてください。
以下にSBI新生銀行の住宅ローンの主な動きなどをまとめてみましたので参考にしてください。
SBI新生銀行の住宅ローンには様々な独自のサービスがあります。詳しくは後述しますが、SBI新生銀行の住宅ローンの最大の特徴は、金利の競争力と「保証料0円・一部繰上返済手数料0円・一般団信の保険料0円」というわかりやすい費用体系の2点です。
※事務手数料は借入金額×2.20%(税込)の手数料定率型です。万一に備える団信も、一般団信・全疾病保障付団信なら金利上乗せなしで利用できます。

SBI新生銀行の住宅ローンの落とし穴・デメリットは、事務手数料が借入金額の2.20%(税込)かかるという点です。2026年7月のSBI新生銀行の住宅ローンの変動金利(半年型)に適用される金利は、新規借入で借入金額が物件購入価格および建築請負価格の合計額の90%以内の場合で年1.060%です。さらに、SBIハイパー預金の開設など所定の条件を満たすと年0.990%(自己資金の優遇とは併用不可)と、1%を切る水準になります(借り換えは年1.080%。いずれも2026年7月適用の当初借入金利)。
メガバンクや地方銀行の住宅ローンで必要になることが多い保証料は、金利に換算するとざっくり年0.2~0.3%です(保証料は金融機関によって違いますし、審査で変わることがあります)。SBI新生銀行は保証料が原則0円なので、表面上の金利だけでなく「金利+諸費用」の総額で比較することを忘れないようにしましょう。
また、金利は毎月見直されるうえ、2026年に入ってからは日銀の利上げを受けて各行の変動金利が上昇する局面が続いています。実際に申し込む際は、その月の適用金利・事務手数料・保証料の3点をセットで必ず確認してください。
2019年6月までのSBI新生銀行の住宅ローンの変動金利には、半年後に金利が上がるという大きな落とし穴がありました。しかし、2019年7月に商品性が改善されてこの落とし穴はなくなっています。
住宅ローンは長期的に返済を行う商品性なので、契約内容や手続きなどは店舗で直接話を聞きたいという人も多いかと思います。ですが、SBI新生銀行の住宅ローンは2021年2月以降、店舗での住宅ローンの契約手続きや対応を終了しています。
SBI新生銀行自体は主要都市に店舗を出店している銀行ですが、住宅ローンに関してはインターネット銀行と同じくネット上での手続きフローを採用しています。そのため、店舗で直接話を聞かないと不安だという人は注意しましょう。
なお、対面での相談を希望する場合は、SBIグループの対面ショップ「SBIマネープラザ」でSBI新生銀行の住宅ローンを相談できる店舗もあります。夫婦で話を聞いてから決めたいというご家庭は、こうした窓口の利用も検討してみてください(取扱店舗は公式サイトでご確認ください)。

SBI新生銀行の住宅ローンでは、借り入れ上限金額が「SBI新生銀行が指定する不動産評価会社による担保評価額の100%以内」と定められていましたが、2019年7月の商品説明書からは「100%以内」という説明がなくなっています。
商品説明書から記載が消えたからと言って100%融資してもらえることが保証されたわけではありませんが、審査基準が以前と比べて変更されていると考えるのが自然です。なお、前述のとおり自己資金10%以上(借入金額が物件価格の90%以内)の新規借入には優遇金利が設定されており、頭金を用意できる家庭ほど金利面で有利になる設計です。教育費や生活防衛資金を残したうえで、無理のない範囲の頭金を検討しましょう。
SBI新生銀行の住宅ローンは、外国人でも利用しやすいことも特徴の1つです。
SBI新生銀行では、住宅ローンだけでなく普段使いの口座としても外国人が使いやすい銀行サービスを提供しています。
「つなぎ融資」とは、住宅が完成するまでの間にかかる必要な資金を一時的に借りることができる融資です。
新築や建て替えの場合、工事の進捗に応じて様々な支払いが発生しますが、住宅ローンは物件が完成してから融資されるため完成までにかかる費用は自分で用意して支払わなければいけません。そういった住宅が完成するまでの間の資金不足を補うのが「つなぎ融資」です。
SBI新生銀行は、2020年1月から「つなぎ融資」に一部対応しています。
「一部」という表現になるのは、SBI新生銀行のつなぎ融資は「土地の取得資金」を対象としているためです。
とはいえ、SBI新生銀行の土地取得を対象としたつなぎ融資は融資事務手数料がかからず、低金利で利用しやすい条件になっています。注文住宅を検討していて、建物分の着工金や中間金が自己資金で充当できるご家庭にとっては魅力的な選択肢です。
なお、金利水準は上がってしまいますが、グループ会社の「アプラス」が提供しているつなぎ融資を使えば土地購入代金に加えて、建物建築の着工金・中間金等のつなぎ資金にも対応できます。つなぎ融資の最新の取扱条件は変更されることがあるため、詳細は必ず公式サイトでご確認ください。
一般的に住宅ローンは、本審査の前に事前審査・仮審査などと呼ばれる簡易的な審査があります。一方でSBI新生銀行の住宅ローンの場合は、原則として仮審査がなく、WEBで住宅ローンの申し込みを完了した後すぐに本審査へと進みます。要するに、SBI新生銀行の住宅ローンは原則「本審査のみ」で完結するということです。
いきなり本審査に進むとなると不安な点も多いですが、逆に考えるとSBI新生銀行では一番時間がかかる「本審査」だけで済むという利点もあります。本審査に通過さえすれば、それ以降は追加の審査はありません。他行と併願する場合は、他行側の仮審査を先に済ませておくと、家探しのスケジュールが立てやすくなります。必要書類は本審査時に一式そろえる必要があるため、源泉徴収票などは早めに準備しておきましょう。
SBI新生銀行の住宅ローンは、変動金利だけを並べると他のネット銀行より高く見えることがあります。
ただ、SBI新生銀行の住宅ローンは「保証料や繰上返済手数料といった費用を抑え、住宅ローン全体の総返済額を抑える」というのがコンセプトとなっています。また、SBIハイパー預金の優遇を使えば変動金利は年0.990%(2026年7月適用)と1%を切る水準です。表面金利だけでなく、諸費用や団信まで含めた「総額」で比較すると、SBI新生銀行の住宅ローンの実力がわかりやすくなります。
SBI新生銀行では、住宅ローン金利が変動しても5年間は返済額を一定とする「5年ルール」や、返済額を見直す場合の月々の返済額を従来の125%までとする「125%ルール」を採用していません。そのため、変動金利(半年型)では6ヶ月ごとの金利見直しが返済額に反映される商品設計となっています。
もちろん、5年ルールや125%ルールがあるからといって「良い」か「悪い」かは一概に言えません(ルールがあっても利息の負担が先送りされるだけという面もあります)。ただ、金利上昇局面では返済額も比較的早く増えるため、教育費など毎月の支出が増えていく時期のご家庭は、家計に余裕を持たせた借入額にしておくと安心です。
SBI新生銀行では、住宅ローン契約でお得なキャンペーンを実施していることがあります。
過去には期間限定のキャンペーンで、Amazonギフト券のプレゼント企画やANAマイレージのプレゼントといった企画も存在していました。実施中のキャンペーンで無理なく条件を満たせるものがあるなら検討してもいいかもしれません(最新の実施状況は公式サイトでご確認ください)。
「ステップアッププログラム」とは、対象の銀行取引や預金残高などに応じて特典が増える優遇プログラムです。取引内容に応じてステージがあがり、ATM利用手数料や振込手数料の無料回数が段階的に増加します。ステージは、スタンダード・シルバー・ゴールド・プラチナ・ダイヤモンドの5段階あります。
住宅ローンを利用している(住宅ローンの残高がある)と、それだけでプラチナステージの判定条件を満たすため、他行宛て振込手数料の無料回数などの優遇を受けることができます。日々の家計管理でメイン口座として使う場合にもメリットがあり、住宅ローンを利用しながら生活の中で少しでもお得を感じたいという人にもぴったりです(ステージ判定条件・優遇内容は変更されることがあるため、最新は公式サイトでご確認ください)。
住宅ローンを利用するときに加入を求められる「団体信用生命保険(団信)」ですが、その加入条件を緩和した団体信用生命保険が「ワイド団信」です。
ワイド団信は、病歴や持病(高血圧、うつ病、糖尿病など)がある方でも加入できる可能性のある団信で、地銀・メガバンク・ネット銀行などで導入が進んでいます。ですが、SBI新生銀行では現時点でこのワイド団信の取り扱いがありません。
もちろん、健康状態に自信があるという方であればSBI新生銀行が提供している一般的な団信でも構いませんが、自身の健康状態に不安があるという方にとってワイド団信の有無は特に注目しておきたいポイントです。団信は万一のときに家族に住まいを残せるかどうかに直結する仕組みですので、SBI新生銀行に限らず、各金融機関が取り扱っている団信の内容や加入条件はしっかりと把握しておきましょう。
SBI新生銀行では、2021年3月から借り入れ可能金額が3億円まで引き上げられています。1億円以上の融資に対応をしている住宅ローンはいくつかありますが、SBI新生銀行は保証料がかからないため、高額借り入れ時の有力候補と言えます。
※ただし、団信の保障には上限があります。高額の借り入れを行う場合には、団信の付保条件について申し込み後にSBI新生銀行の専門スタッフに相談しましょう。
SBI新生銀行の住宅ローンの審査基準で注意しておきたいポイントを解説しておきます。
| 審査基準 | コメント・落とし穴 | |
|---|---|---|
| 年齢 | 申し込み時の年齢:満20歳以上満65歳未満 完済予定日の年齢:満80歳未満 |
高齢でも利用しやすい基準と言える |
| 勤続年数 | 連続した就業2年以上 | 休職期間がなければ良いので転職していても問題ない |
| 年収 |
前年度の税込み年収が300万円以上 (自営業の場合、2年平均300万円以上の所得) |
年収制限は普通 |
| 雇用形態 | 正社員、契約社員、自営業、公務員など | 雇用形態によっては利用できない場合がある(最新の申込条件は公式の商品説明書で要確認) |
| 健康状態 | 団信加入必須 | ワイド団信の取り扱いはなし |
| 物件関連 | SBI新生銀行所定の不動産鑑定会社による担保評価 | 担保評価は厳しめ |
次にSBI新生銀行の住宅ローンの種類を確認しておきましょう。基本となる住宅ローンは「パワースマート住宅ローン」の1つで、事務手数料は現在、借入金額×2.20%(税込)の手数料定率型に一本化されています。かつて提供されていた「手数料定額型」や、「ステップダウン金利」「安心パック」といったセット商品は、現在は新規取扱を終了しています。
そのうえで、家族の万一に備える団信を次の3つから選ぶ形です(2026年7月時点)。
| 団信プラン | 金利上乗せ | 主な保障内容 |
|---|---|---|
| 一般団信 | 0円(上乗せなし) | 死亡・所定の高度障害状態のときに住宅ローン残高が0円に |
| 全疾病保障付団信 | 0円(上乗せなし) | 病気やケガで所定の就業不能状態が所定の期間継続したときなどに住宅ローン残高を保障(2026年3月取扱開始) |
| ガン団信 | 年0.100% | 所定のがんと診断確定された場合に住宅ローン残高が0円に(借入時満50歳未満の方が対象) |
※ガン団信と全疾病保障付団信は併用できません。保障内容・加入条件の詳細は必ず公式サイト・商品説明書でご確認ください。
安心保障付団信(団体信用介護保障保険)について
病気やケガの原因を問わず要介護状態に備えられる「安心保障付団信」は、かつてSBI新生銀行の看板サービスでしたが、現在は新規のお申し込みを終了しています。介護への備えを重視したいご家庭は、上乗せ0円の全疾病保障付団信の保障範囲を確認したうえで、必要に応じて民間の保険なども含めて検討するとよいでしょう。
他の銀行では、自社の住宅ローンとフラット35の両方を取り扱っていることがあります。一方で、SBI新生銀行が取り扱う住宅ローンはSBI新生銀行独自の住宅ローンだけで、フラット35の取り扱いはありません。
フラット35の利用を考えていた人は注意しましょう。
とはいえ、SBI新生銀行は保証料や繰上返済手数料のかからない長期固定金利タイプの住宅ローンを提供している金融機関なので、フラット35を探している人もSBI新生銀行の住宅ローンをぜひチェックしてみてください。なお、フラット35を借りたいと考えている人は、フラット35実行件数シェアの大きいSBIアルヒのフラット35を併せてチェックしておくことをおすすめします。
SBI新生銀行の住宅ローンの住宅の購入時、もしくは借り換え時に実施したリフォーム資金を住宅ローンと上乗せして借りることが可能です。
リフォームローン単体の金利水準よりも圧倒的に低い金利でリフォーム資金を用意できることになります。また、リフォーム資金を別途返済する必要がなくなるので、毎月の支出を抑えることができます。子どもの成長に合わせた間取りの変更など、暮らしの変化に住まいを合わせやすいのもうれしいポイントです。
SBI新生銀行の住宅ローンは、保証料・繰上返済手数料0円のわかりやすい費用体系と団信の充実が魅力の住宅ローンです。2026年7月時点でも、変動金利はSBIハイパー預金の優遇で年0.990%と1%を切る水準にあり、ネット銀行と比較しても有力な選択肢と言えます。
今の日本の住宅ローン業界では「変動金利タイプ」の住宅ローンを利用する人が大多数ですので、SBI新生銀行の住宅ローンも変動金利に注目してしまいがちですが、金利のある世界に戻りつつある今こそ、「20年固定」「35年固定」といった長期固定金利タイプも含めて、わが家の家計に合った金利タイプをじっくり検討する価値があります。教育費のピークが読める時期は固定で返済額を確定させる、家計に余裕があるうちは変動で元本を早く減らす、といった家族のライフプランに合わせた選び方が大切です。
また、金利上乗せ0円で利用できる「全疾病保障付団信」や、年0.100%の上乗せで利用できる「ガン団信」は、家族の万一に備えたい世帯にとって大きな魅力です。ぜひ、申込候補の住宅ローンと手数料・保証料・団信・最新金利で比較するようにしてみてください。
なお、SBI新生銀行の住宅ローンに限らず、どんな住宅ローンにも落とし穴やデメリットは存在します。重要なのは商品性を理解して住宅ローンを申し込むことです。商品性を理解していれば何の問題もないことでも、理解していないと思わぬ落とし穴にはまってしまう可能性がありますので、しっかりと理解して申し込みに臨みましょう。
少しでもこの特集ページが皆様の参考になれば幸いです。
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