2024年10月17日
この記事では、住信SBIネット銀行の住宅ローンのサービスの1つである「土地先行プラン」について解説しています。
住信SBIネット銀行では、注文住宅で家を建てようとしている人のために、融資回数を2回に分ける「土地先行プラン」という住宅ローンのサービスを2022年1月から提供しています。
「土地を購入するためのお金を借りるのはつなぎ融資」というイメージがあると思います。その認識は間違いではありませんし、つなぎ融資は、まさに注文住宅の建築をスムーズに進めるために提供されている商品ですが、つなぎ融資にはデメリットや留意点もあります。
住信SBIネット銀行の「土地先行プラン」を利用することで、つなぎ融資を別途利用しなくても、土地購入資金を確保することができます。利用するには住信SBIネット銀行が定める条件を満たす必要がありますし、建物部分の建築資金の手当ては必要になりますが、土地先行プランを提供するぐらい、住信SBIネット銀行が注文住宅の住宅ローンの融資に積極的であることもわかります。
目次
住信SBIネット銀行の住宅ローンは、借入時の各種条件が好条件になっているだけでなく、将来の病気やケガに対する安心感の高さを両立させているという点が特徴です。
一般的に、対面型の銀行よりもネット銀行の方が住宅ローンの条件は有利である傾向があります。ネット銀行は、対面型の銀行と比較して店舗や人件費のコストが安く抑えて効率的にサービスを提供しているため、金利や手数料などの諸条件を充実させることができるからです。
しかも、住信SBIネット銀行の住宅ローンは、対面で相談しながら申し込みができます。住信SBIネット銀行が所属するSBIグループには、SBIマネープラザという対面サービスを提供している企業があり、SBIマネープラザの店舗では、住宅ローンの代理業務の他、保険代理業務や金融商品仲介業を行っています。
住信SBIネット銀行の住宅ローンも取扱商品の1つとなっているため、SBIマネープラザの店舗で対面で相談した後に申し込むことができます。
続いて注文住宅でマイホームを建てるための流れを確認していきましょう。
注文住宅を購入する際の支払いの流れは、大きく分けて2段階になります。
<注文住宅購入時の支払いの流れ>
土地の購入資金は、土地の売主に支払い、建物の建築費用はハウスメーカーや工務店に支払います。建築請負業者によって、建築開始時に着工金、建築途中に中間金といった支払いが必要になる場合があります。
住宅ローンは、建物引き渡し時にしか実行されないため、土地購入資金などの、住宅ローン実行前に必要な資金は、「※つなぎ融資」で調達するのが一般的です。
※つなぎ融資とは、住宅が完成する前に必要な資金を一時的に一時的に借りる融資のことです。新築や建て替えの場合、工事の進捗に応じて支払いが発生しますが、住宅ローンは物件が完成してから融資されるため、その間の資金不足を補うためにつなぎ融資が利用されます。
住信SBIネット銀行を含む多くのネット銀行では、つなぎ融資を提供していません。そのため、つなぎ融資は別の金融機関を使う必要がありました。
住宅ローンを借りる銀行を選ぶだけでも難しいのに、つなぎ融資を借りる金融機関を探すのは消費者にとって、大きな負担になります。
ところが、住信SBIネット銀行の土地先行プランを利用すれば、つなぎ融資の利用が不要になる可能性があります。
住信SBIネット銀行の土地先行プランの融資は、土地購入時と建物引き渡し時の2回に分けて融資してもらえるサービスです。
つなぎ融資を利用しなくても土地購入から建物引き渡しまでの間にかかる費用を、住信SBIネット銀行の住宅ローンだけで工面できるということです。
土地先行プランのメリットは主に以下の通りです。
一般的に、つなぎ融資の金利は年2%以上といった高い金利が設定されています。住信SBIネット銀行の土地先行プランは、1回目、2回目の融資共に、住宅ローンの金利を適用するため、つなぎ融資よりは圧倒的に低い金利になる傾向があります。
つなぎ融資を利用する場合は、一般的に事務手数料がかかります。住宅ローンにも別途事務手数料がかかるため、土地の購入の際につなぎ融資を利用する方は、土地部分の融資に2重の手数料がかかっていることになります。
土地先行プランを利用すれば、事務手数料は住宅ローン契約分のみとなるため、つなぎ融資分の事務手数料が省けます。
住宅ローンを組む時には、債務者に万が一のことがあった時のために、団信に加入しておくのが一般的です。実はつなぎ融資には団信が付けられないことが多くなっています。
土地先行プランの土地部分の融資は、つなぎ融資ではなく住宅ローンなので、住信SBIネット銀行の手厚い保障が付いた団信が適用になります。
つなぎ融資を借りて家を建てる場合、つなぎ融資と住宅ローンの融資では別々に審査をする必要があります。審査書類を各々提出しなければならず、2度手間となってしまいます。
土地先行プランは、融資回数は2回であるにもかかわらず、審査は1回で済むのでこれは大きなメリットといえるでしょう。
通常、住宅ローンの返済は融資実行後、すぐに毎月返済が始まります。では、土地先行プランを使った場合は、1回目の融資の後に、すぐに返済が始まってしまうのでしょうか。実は、土地先行プランで1回目の融資が実行された後、2回目の融資が実行されるまでの間の返済は、利息のみで良いことになっています。ゆえに、家賃と住宅ローンの二重払いになる期間の負担を軽減しています。
住信SBIネット銀行の住宅ローンでは医療保障付きの団信を「スゴ団信」という愛称で提供しています。住信SBIネット銀行の住宅ローンでは、3大疾病保障特約と全疾病保障、重度ガン保険金前払特約、先進医療特約を付加することができます。
3大疾病保障は、ガンの場合は診断確定で、脳卒中、急性心筋梗塞の場合は所定の状態になった場合に保険金が支払われる保障です。残債の半額分の保険金が支払われる「3大疾病50」と残債の全額が支払われる「3大疾病100」があります。「3大疾病50」は40歳未満の方であれば金利上乗せなし、40歳以上の方は年0.25%の金利上乗せで加入できます。「3大疾病100」は40歳未満の方は年0.2%の金利上乗せで、40歳以上の方は年0.4%の金利上乗せで加入できます。
全疾病保障は、怪我や病気による就業不能時をカバーする保障です。待機期間3ヶ月を経過した後に、悪性新生物、急性心筋梗塞、脳卒中、高血圧症、糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、慢性膵炎によって就業不能状態になったまま住宅ローンの支払い日が到来した場合は、最長で12ヶ月間、毎月の住宅ローンの返済額分の保険金が支払われます。就業不能状態が12ヶ月を超えて続いた場合は、残債が保険金でなくなります。例えば、脳卒中で重い障害が残り、就業不能状態が慢性化した場合は、全疾病保障があって良かった、ということになるでしょう。
上記8疾病以外の怪我や病気の場合は、免責期間3ヶ月を超えて就業不能状態が続き、そのまま住宅ローンの返済日が到来した際には、最長で21ヶ月間、毎月の住宅ローン返済額分の保険金が支払われます。就業不能状態が12ヶ月経過した時には30万円の長期就業不能見舞金が受け取れ、就業不能状態が24ヶ月経過した時には残債が保険金でなくなります。
重度ガン保険金前払特約は、ガンになり標準的な治療では効果がなかったと判断された時に残債が保険金でなくなる保障です。
先進医療特約は、先進医療にかかる技術料分の保険金が受け取れる保障です。保険金の合計額は1,000万円までです。
全疾病保障、重度ガン保険金前払特約、先進医療特約は、3大疾病50、3大疾病だけでなく、40歳以上の方で金利上乗せをしなくても加入できる「基本プラン」にも付いています。
土地先行プランには「自己資金が必要になる可能性がある」、「金利が少し高くなる」というデメリットがあります。
住信SBIネット銀行では、審査の結果によっては頭金なしで住宅ローンを融資する「フルローン」に対応しています。土地先行プランも、土地と建物の購入代金をフルローンで借りることは可能です。
ただし、土地先行プランでは建築開始時に支払う着工金や、建築中に支払う中間金の融資には対応していません。この点が、着工金や中間金を借りることができるつなぎ融資との大きな違いです。
つなぎ融資を利用せず、土地先行プランを利用する場合は、着工金や中間金を自己資金で準備しなければならない可能性があります。
どの時点でどういった支払いが必要なのかは、不動産会社やハウスメーカー、および工務店に確認をしておきましょう。
住信SBIネット銀行のウェブサイトを見ると、土地先行プランを利用しない場合の住宅ローンと、土地先行プランとでは、金利が異なっており、土地先行プランの方が、若干金利が高くなっています。(2022年1月時点)
あえて土地先行プランを使わず、つなぎ融資と通常の住宅ローンを組む選択肢もあります。
どちらの方が経済的に有利かは、以下の手順で比較することができます。
<土地先行プランとつなぎ融資を借りるプランを比較する手順>
計算が難しそうと感じる方は、SBIマネープラザで、どういったプランが合理的かを相談しみると良いでしょう。
ここでつなぎ融資と土地先行プランを比較してみます。土地先行プランは優れた点が多いですが、全ての方に当てはまるわけではありません。つなぎ融資を借りて、土地先行プランではない通常の住宅ローンを組むという選択肢もあります。
|
つなぎ融資 |
土地先行プラン |
金利 |
高い |
低い |
事務手数料 |
住宅ローンと別にかかる |
1回目融資と2回目融資、合わせて1本分
|
団信 |
付いている商品と付いていない商品がある |
スゴ団信が利用可能 |
資金の使い道 |
土地購入代金、着工金、中間金等 |
土地購入代金と建物購入代金(着工金、中間金等は不可) |
審査 |
住宅ローンと別 |
1回目融資と2回目融資、合わせて1回 |
住信SBIネット銀行のウェブサイトでは、住宅ローン(WEB申込コース)が目立ちますが対面申し込み用の住宅ローンも掲載されています。
対面申し込み専用の住宅ローンは、SBIマネープラザなどの住宅ローンの代理業務を行っている提携店舗で申し込みが可能です。
土地先行プランは、ネット銀行が提供する住宅ローンとしてはめずらしく、便利なサービスです。注文住宅の土地購入の際は、つなぎ融資や、対面型銀行の一部で提供している分割融資を利用するのが一般的です。
土地購入時と建物購入時の2段階の資金調達をネット銀行で完結できるという点で、住信SBIネット銀行の土地先行プランは希少性の高い商品だといえます。
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