公開日: 2026年7月18日

全国保証は東証プライム市場に上場している保証会社で、住宅ローンの信用保証業務を中心とした保証業務を行っています。メガバンクや地銀などの系列には属していない独立系の保証会社です。
フラット35やネット銀行の住宅ローンのように、保証会社を使わない住宅ローンも増えていますが、一般的には住宅ローンは保証会社による保証が必要なので、住宅ローンと保証会社は切っても切れない関係です。全国保証は保証会社大手で、様々な住宅ローンの保証業務を行っています。今回は「全国保証の保証料が高い」という評判について、ご家庭の住宅ローン選びに役立つ視点で確認していきたいと思います。

全国保証は1981年2月に年金福祉事業団(当時)が行っている、年金転貸住宅資金融資制度の信用保証会社として設立された会社です。1997年に業務を拡大して民間金融機関の住宅ローン保証業務を開始しています。
業績も好調で、2026年3月期の連結業績は経常利益465億円・純利益325億円と、増収増益で過去最高益を更新しています(2026年5月発表の決算短信より)。住宅ローン利用者から受け取った保証料を主な収益源として、これだけの利益を上げているということになりますね。
確かに、全国保証の保証料が高いという噂が出ても仕方がないぐらい順調に利益を増やしていることがわかりました。なお、保証債務残高は2025年3月末時点で19.4兆円に達しています(同社IR資料)。提携先も地方銀行・信用金庫を中心に約700の金融機関に上るとされ、規模の面でも住宅ローン保証の最大手といえる存在です。
最初に整理をしたいのが全国保証と提携している金融機関についてです。全国保証は独立系の保証会社ということもあり、提携している金融機関は地銀、信用金庫、信用組合などに多く、大手金融機関は系列の保証会社を有しているため、規模感が大きくない金融機関との取引が中心になっているということです。
こうした金融機関と取引する方には個人事業主や中小企業の社長なども含まれていることから、全国保証では保証料のコースを設け、属性ごとに保証料を変えることで、より住宅ローンの保証を引き受けやすい独自の仕組みを作っています。
特に自営業・会社経営者の場合、一般的な金融機関では3年以上の業歴を必要としていますが、全国保証では2年以上とされています。この点から、全国保証が幅広い層を取り込みたいという意図が確認できます。ご家族の事情で独立・開業して間もない方にも、マイホームの入り口が開かれているのは心強い点です。
住宅ローンの申込みから借入れまでは、一般的には次のような流れで進んでいきます。
事前審査(仮審査)の申込みと審査
↓
本審査(正式審査)の申込みと審査
↓
本審査に通過後、契約手続き
↓
借り入れ(融資実行)
金融機関の中には、事前審査がなく、いきなり本審査から始まるところもあります。例えばSBI新生銀行は原則として仮審査がなく本審査のみで完結するため、手続きの二度手間がないという特徴があります(必要書類は本審査時にまとめて用意します)。
全国保証の住宅ローン審査期間については、明示されていませんが、自営業・会社経営者の場合には数週間かかったなどの口コミ・評判が散見されます。やはりより多くの層を顧客として住宅ローンの保証をしようとしているため、一般的な審査より審査期間が長引く可能性があるようです。
ただし、審査期間が目安よりも長引いているからといって、必ずしも審査に落ちるというわけではありません。住宅ローンは非常に高額な借入であり、返済能力や年収、提出内容に誤りがないかなど、慎重な確認作業が行われるため、どうしても審査が長引くことがあります。お子さまの入園・入学や引っ越しの時期が決まっているご家庭は特に、ある程度余裕をもってスケジュールを組んでおくことをおすすめします。
こちらも口コミや評判で散見されるのが全国保証の保証料が高いという点です。
全国保証の保証料は属性に応じたコース制になっています。Aコースは医師、弁護士などの国家資格を有する方向けのコースで、会社員、個人事業主、会社経営者はBコースからEコースの中で全国保証の審査により判定されます。適用されるコースによって保証料率は大きく変わり、具体的な料率は申込先の金融機関・審査結果によって異なります(正確な保証料は申込先の金融機関でご確認ください)。
メガバンクや地銀などの系列の保証会社では、保証料を金利上乗せで支払う場合の上乗せ幅が年0.200%程度になることが多いので、全国保証のEコースやDコースが適用された場合、「想像以上に高い保証料」を求められることがあります。「高い」という口コミがあるのは間違ってないと言ってよいでしょう。
全国保証の保証料が高いと感じた場合、他の住宅ローンを利用することをお勧めします。先ほどのDコース、Eコースと判定された場合、保証会社を使わない住宅ローン(保証料0円のネット銀行等)やフラット35を利用するほうが総支払額を抑えられる可能性があります。
特に幅広い属性の方が利用しやすいと言われるフラット35は有力候補です。
フラット35は、独立行政法人の住宅金融支援機構が提供している住宅ローンで、申込窓口業務について民間の金融機関と提携しながら提供されている住宅ローンです。申込の受付は提携金融機関が行っていますが、住宅ローンの審査基準や商品性は基本的に住宅金融支援機構が決定しています。
フラット35は個人事業主や会社経営者はもちろん、パート・アルバイト、派遣社員、契約社員の方にも住宅ローンの貸し出しを行っています。全国保証の審査に落ちたり、高い保証料コースを適用された人は、SBIアルヒに相談してみることをおすすめします。
SBIアルヒは16年連続でフラット35実行件数シェア1位(2025年度シェア27.7%)を獲得している、住宅ローン専門の最大手金融機関です(※2010年度-2025年度統計、取り扱い全金融機関のうち借り換えを含む【フラット35】実行件数(2026年3月末現在、SBIアルヒ調べ))。SBIアルヒの特徴は、全国の店舗(約90拠点・2026年3月末現在)で専門のスタッフにじっくりと相談しながら住宅ローンを申し込めることで、対面サービスで契約手続きをサポートしてもらえます。小さなお子さま連れでも相談しやすいのは、家族で動く住宅購入では助かるポイントです。
詳しくはSBIアルヒのHPをご覧下さい。
Q. 保証会社の審査に落ちたら、住宅ローンはもう組めないのでしょうか?
A. そんなことはありません。保証会社は金融機関ごとに異なるため、別の金融機関(=別の保証会社)に申し込めば通る可能性がありますし、保証会社を使わないネット銀行の住宅ローンやフラット35という選択肢もあります。1回の審査結果で諦めず、ご家庭に合う借り方を探しましょう。
Q. 保証料を支払えば、返済できなくなったとき家族は守られますか?
A. 注意したいのは、保証料は「家族のための保険」ではないという点です。返済が滞ると保証会社が金融機関に残債を立て替えますが(代位弁済)、その後は保証会社への返済義務が残ります。万一の備えとして機能するのは団体信用生命保険(団信)の方なので、保証料と団信の役割は分けて理解しておきましょう。
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