金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)のメリットとデメリット

2018年10月3日

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金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)のメリットとデメリット

2017年4月施行の制度改正で登場したのがフラット35におけるアシューマブルローン。2018年4月に名称を「金利引継特約付きフラット35」に改めると共に、制度を改正し利便性が向上しています。

 

確かにアシューマブルローンと言われるよりも金利引継特約付き【フラット35】と言われた方がわかりやすいですね。

 

新しい名称の通りこれは住宅を売る時にフラット35の金利などの条件を引き継ぐことができる仕組みです。

金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)の仕組み

 

なんだか複雑そうでメリット・デメリットがわかりにくいので具体例で考えてみましょう。

 

まず、フラット35で4000万円を年1.35%で借りてマイホームを購入し、その10年後にその住宅を売却することになったケースをイメージしてみてください。

 

そして、10年後の売却時点での住宅ローンの元本は3000万円。マイホームは3300万円で売れたとします。一般的な住宅売却の場合、売買契約が成立したら、①まず、住宅の買い手は3300万円の住宅ローンを契約(頭金がない場合)し、そのお金をあなた(不動産仲介会社)に3300万円を支払います。そして、②売り手(あなた)3000万円を住宅ローンの完済することになります。結果として、③手元に300万円の現金が残ることになります。

 

では、金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)を利用した場合はどうなるでしょうか?

先ほどのケースで金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)を利用した場合、①住宅の買い手が、3000万円の住宅ローンを引き継ぎつつ、住宅ローンの元本と住宅価格の差額の300万円をあなたに支払います。②結果としてあなたの手元には300万円残るわけです。

 

これだけでは300万円が手元に残るのは全く変わらずメリットがあるようには思えません。

 

金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)のメリット

金利引継特約付き【フラット35】のメリットを理解するための重要なポイントは、①の「住宅の買い手の方が物件購入時点で住宅ローンを組む」という手続きにあります。

 

もし、10年後の住宅ローン金利が今と同じ水準の低金利であれば意味がありませんが、もし、住宅ローンの金利が上昇していたらどうなるでしょうか?あなたの家を買ってくれる人は、その時点の今よりも高い金利の住宅ローンを契約しなければなりません。

 

今から約10年前の2007年・2008年ごろフラット35の金利は3%を超えていましたので、わかりやすく計算するために、今から10年後のでフラット35の金利が3.0%まで上昇していたとしましょう。

 

住宅の買ってくれる人が、3300万円の住宅を金利3.0%で25年・元利均等返済した場合の総返済額は約4700万円程度になります。つまり、あなたから購入した物件のために4200万円を超える住宅ローンを返済しなければならないことになります。

 

もし、買い手があなたのフラット35お条件を引き継いだ場合、「住宅の買い手の方」が残りの25年かけて返済する住宅ローンの総返済額は約3800万円になります。先ほどの4268万円の総返済額と比べると900万円程度削減できることになるのです。

 

なんとなく、金利引継特約付き【フラット35】が住宅を買ってくれる人にメリットがあることは理解できたと思いますが、アシューマブルローンは「あなたにとってメリットは全くなくて」、「あなたから住宅を購入する人だけが得する」制度なのでしょうか?

 

決してそんなことはありません。

 

例えば、同じマンションの同じ間取りの隣同士の部屋が、3300万円で売りに出されていたとします。片方はその時点の相場で住宅ローンを契約する必要があって、その総返済額は約4700万円。もう一方は金利引継特約付き【フラット35】を利用することで総返済額で3800万円程度になります。これだけ総返済額が違ってくるわけですから、金利引継特約付き【フラット35】があることで、100万円~500万円ぐらい高く売れる可能性すらありそうです。

 

まだそこまで制度が浸透していませんし、住宅ローンの金利が上昇しているわけではないので話題になることすらほとんどありませんが、この制度を利用することは住宅の売り手(ここではあなた)にとっても大きなメリットになり得ると言えるのです。

 

金利引継特約付き【フラット35】(アシューマブルローン)のデメリット

金利引継特約付き【フラット35】を利用する価値がない(売却時に金利が上昇してない)場合は利用しなくても良いだけなので、金利引継特約付き【フラット35】にはデメリットは特にありません。おそらく住宅購入した後は「物件の価格あがれ!」だけでなく「住宅ローンの金利あがれ!」と期待するようになるかもしれません。

 

ただ、取り扱い金融機関がまだまだ少なくて選択肢が狭いという点がデメリットと言えばデメリットですが、いつか家を売ろうと考えているのであれば、この金利引継特約付き【フラット35】の付加価値は高いと言えるでしょう。

 

金利引継特約付き【フラット35】に対応するフラット35取扱金融機関

2018年11月時点ではまだ25の金融機関しかアシューマブルローンに対応していません。制度改正(2017年4月施行)から1年以上経過していますが、まだまだ金融機関も反応していないみたいですね。今後、金利上昇するかも?というような雰囲気が高まってくれば導入する金融機関も増えてくると思います。

 

取り扱い金融機関の一覧はこちら(住宅金融支援機構ホームページ)

 

※金利引継特約付き【フラット35】が利用できる物件には条件があります。詳しくは住宅金融支援機構のホームページを参照ください

※「住宅ローンの買い手」の方の審査次第ではフラット35を引き継げない可能性もあります

 

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