公開日: 2026年7月19日

首都圏を中心に不動産価格の高い水準が続いています。不動産購入は相続税対策にもなりますし、家賃収入があれば老後の生活資金にもなります。年金制度への不安から不動産投資を行う方が増えていると言われています。
よく「先に不動産投資ローンを利用していると住宅ローン審査に影響する」という口コミを見かけます。このページでは不動産投資ローンが住宅ローンの審査にどのような影響を与えるのか、また、家族のマイホーム計画と不動産投資を両立させたい方に向けて、影響を受けにくい住宅ローンの選び方についても紹介していきたいと思います。
まず不動産投資ローンと住宅ローンの違いについて確認しておきます。
不動産投資ローンは名前のごとく投資として不動産を購入する時に利用するローンで、メガバンク、地銀、信用金庫、専業の金融会社、日本政策金融公庫など多くの金融機関が手がけています。金利は商品や申込者の属性によって幅がありますが、年2%から3%程度としている商品が多いようです(最新の金利は各社公式サイトでご確認ください)。
一方の住宅ローンは自分や家族が住むマイホームを購入するための資金を貸し出すものです。かりに賃貸物件の併用住宅であっても1/2以上を自宅として利用しないと住宅ローンは利用できません。
メガバンク、地銀、信用金庫、ネット専業銀行、モーゲージバンクなどが取り扱っており、金利は2026年7月時点で変動金利であればおおむね年1%前後、フラット35など全期間固定金利では年3%台が中心です(フラット35の2026年7月の適用金利は年3.140%※返済期間21年以上35年以下・融資率9割以下・新機構団信付きの場合。金利は毎月見直されるため最新は公式サイトでご確認ください)。不動産投資ローンでは年収はもちろん、事業としての収益性を審査されることとなる一方、住宅ローンは担保価値、返済能力が審査の中心となります。
金利が安いからと言って、居住用の住宅ローンを借りて、不動産投資を行うことは不正利用とされるので注意が必要です。住宅金融支援機構は融資住宅に本人や親族が実際に住んでいるかを定期的に確認しており、投資用など目的外の利用が判明した場合は借入れの全額一括返済を求められます。家族の住まいを守るためにも、住宅ローンと投資用ローンは必ず正しく使い分けましょう。
結論としては影響があります。これは不動産投資ローンの審査を行う金融機関は住宅ローンを含む各種ローン全体も加味して融資可能枠(上限)を設定するためです。
そのため住宅ローン残高が3,000万円あれば、不動産投資ローンの借入限度額がその分減ることとなります。これは不動産投資を行っている方が新たに住宅ローンを組む場合にも当てはまるので注意が必要です。投資用ローンの返済も住まいのローン返済も、最終的には同じ家計から支えるものだからです。
前項で不動産投資と住宅ローンを併用する際の審査上のデメリットを紹介しましたが、この影響を受けにくい住宅ローンをご紹介したいと思います。
国が所管する住宅金融支援機構と全国300を超える金融機関が提携して提供しているフラット35です。

フラット35の総返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)の計算では、すべての借入れ(住宅ローン・自動車ローン・教育ローン・カードローンなど)を含めるのが原則ですが、賃貸用のアパート向けのローン(ローンの対象が1棟の共同住宅または寄宿舎)である場合は、借入金に含めないと公式に定められています(住宅金融支援機構)。つまり、1棟アパートのローンで不動産投資をしている方は、そのローンが総返済負担率の計算から除外されるため、住宅ローンの借入可能額への影響を受けにくいのです。
ただし注意したいのは、除外されるのは「1棟の共同住宅・寄宿舎向けのローン」だけという点です。ワンルームマンションなど区分所有物件の投資ローンは「賃貸予定または賃貸中の住宅に係る借入金」として総返済負担率に含まれます。ご自身の投資ローンがどちらに当たるかは、申込前に取扱金融機関へ確認しておきましょう。
審査の際には、状況に応じて
・投資物件の賃貸契約書
・返済予定表
などの提出を求められることがあります(必要書類は取扱金融機関の案内に従ってください)。
また、不動産所得を確定申告している場合には、フラット35の借入可能額を算出する際の年収として評価されるというメリットもあります(年収の算定方法の詳細は取扱金融機関にご確認ください)。
不動産投資をすることは空室リスクを負うことでもありますので、全期間固定金利のフラット35で月々の住宅ローンの返済額を予め固定できることは、教育費など将来の支出を見通したいご家庭にとっても心強いですね。
Q. ワンルームマンション投資のローンがあるとフラット35の審査はどうなりますか?
A. 区分所有マンションの投資ローンは1棟アパート向けローンと異なり、総返済負担率の計算に含まれます。年収に対して投資ローンと住宅ローンの年間返済額の合計が基準(年収400万円未満は30%以下・400万円以上は35%以下)に収まるかがポイントになります。
Q. 住宅ローンで買った家を、あとから賃貸に出してもいいですか?
A. 住宅ローンは本人や親族が住むための融資のため、無断で賃貸に出すと契約違反となり、一括返済を求められるおそれがあります。転勤などやむを得ない事情がある場合は、必ず事前に借入先の金融機関へ相談しましょう。
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