2024年5月30日
このページでは年収100万円以上から利用できる住宅ローンについて解説しています。審査に落ちる可能性は誰もがあるので必ず利用できるわけではありませんが、この記事の中では、年収100万円台で利用できる住宅ローンの解説はもちろん、年収100万円ぐらいの人がいくらまで住宅ローンを借り入れできるかについても解説しています。また、フラット35などの住宅ローンの審査の対策や借入れ限度額の目安についても解説しています。
目次
年収100万円程度でも住宅ローンを諦める必要はありませんが、どの金融機関でも借りられるわけでありません。ただし、年収が100万円~200万円の場合、住宅ローンの選択肢は広くはありません。住宅ローンの年収条件を満たせず、利用できない住宅ローンは大半を占めています。
結論としては、年収100万円以上で借りられるイオン銀行の住宅ローンや、国の支援で提供されているフラット35が有力な選択肢です。
特にフラット35最大手のSBIアルヒの場合、通常のフラット35を相談しやすいのはもちろん、返済期間が長いフラット35も提供しています。返済期間を長めにとることで、借入金額の増額にも繋がりますし、毎月の返済額を減らすこともできます。
また、地元の地銀に住宅ローンを申し込めるかを相談してみる手もありますが、一般的には地銀の住宅ローンは金利が高いことが多いので、最初にイオン銀行やSBIアルヒなど相談することをおすすめします。
フラット35は国土交通省が管轄する独立行政法人の住宅金融支援機構が提供する住宅ローンで、幅広い国民がマイホームを持つことやエコ性能などに優れた優良な住宅を日本国内に浸透させることなどを目的として提供されています。住宅金融支援機構に直接申し込むのではなく、提携している金融機関を窓口として申し込みます。
特に利用者が多いのはSBIアルヒです。SBIアルヒの強みは豊富なフラット35の商品ラインナップと全国の各店舗でフラット35に詳しい専門スタッフに相談できることです。
フラット35は根本的には住宅金融支援機構が提供しているため商品性はどの金融機関から申し込んでも変わりませんが、利用条件(手数料や金利)は申し込み先の金融機関によって異なります。SBIアルヒの場合、金利や手数料も魅力的です。
フラット35は年収制限などが低い代わりに、住宅の審査基準が厳しく、エコ性能要件を満たす物件や一定規模の広さの要件を満たす必要があります。
価格が安い物件は性能要件を満たしていないことも多く、フラット35をそもそも利用できないことも多いと思います。その場合に有力な選択肢になってくるのが、皆さんもご存知の「イオン」のグループ会社の「イオン銀行」が提供する住宅ローンです。
イオン銀行は一般的な銀行の住宅ローンとしては珍しく「年収100万円以上で利用可能」という商品設計になっています。しかも全国に店舗展開していて、相談しやすいという点も大きなメリットです。
下記にメガバンクやネット専業銀行の年収別の審査基準を比較しています。年収欄の”△”を押していただくと年収順の並び替えが可能です。
年収 | 勤続年数 | 年齢 | 雇用形態 | |
---|---|---|---|---|
(フラット35) | 100万円程度でも可能 | 基準なし | 70歳未満 | 個人事業主・契約社員・派遣社員・パート・アルバイトでもOK |
100万円以上 | 半年以上(個人事業主は3年以上) | 満20歳以上71歳未満 | 個人事業主もOK | |
200万円以上 | 基準なし(個人事業主・法人代表は3年以上) | 満18歳以上満65歳未満 | 個人事業主、派遣社員、年金受給者でも可 | |
200万円程度でも可能(明記無し) | 基準なし | 70歳未満 | 個人事業主・契約社員・派遣社員・パート・アルバイトでもOK | |
300万円以上 | 2年以上 | 20歳以上65歳未満 | 個人事業主・契約社員もOK | |
安定かつ継続した収入があること | 基準なし(個人事業主・法人代表は3年以上) | 満20歳以上満65歳以下 | 基準なし | |
200万円以上 | 1年以上(個人事業主・法人代表は3年以上) | 70歳満で、完済時年齢が満80歳未満 | 個人事業主もOK | |
みずほネット借り換え住宅ローン | 安定かつ継続した収入があること | 基準なし(個人事業主・法人代表は2年以上) | 満20 歳以上71 歳未満 | 個人事業主・契約社員・派遣社員でも可 |
住宅ローン | 400万円以上 | 基準なし(個人事業主・法人代表は3年以上) | 満20歳以上満65歳未満 | 個人事業主もOK |
残念ながら大半の金融機関で年収100万円程度では利用できないことになっているのが分かると思います。前述の通り、フラット35は年収100万円程度でも利用可能です。
なお、住信SBIネット銀行やみずほ銀行は年収基準を明確にしていませんが、一般的な金融機関の住宅ローン審査の年収基準の推奨金額は300万円以上言われていますので利用できる可能性は低いでしょう。
なお、ここでは書ききれていませんが地方銀行などの一部の金融機関で年収150万円以上・175万円以上というような年収基準を設けていることがあります。それらの銀行を候補に加える時に気を付けて欲しいのが住宅ローンの保証料で、年収が少ないとどうしても、この保証料が高額になりがちです。「住宅ローンの審査は通ったけれども返済負担が大きい(金利が高い)」という状況に陥りがちなので、その点は十分注意するようにしましょう。(年0.2%~年0.6%の保証料がかかることがあります。)
なお、フラット35には保証料というものが存在しないのでこうした問題は発生しません。
自営業者については住宅ローン審査時の採用年収は“所得”を見ます。例えば自営業で年商が1,000万円で経費が900万円なら所得は100万円になります。自営業の場合「経費額をコントロール」ができる点がメリットですが、節税のことだけを考えて経費をコントロールすると所得が少なくなりますので住宅ローンの審査上は不利になってきます。
マイホームの購入を考えている人は2年ぐらい前から所得を増やすことにも意識を向けるようにしましょう。
次にフラット35と民間金融機関の住宅ローン審査の基準を比較してみましょう。
フラット35は、パート・アルバイトでも利用できたという実績も多くありますし、年収100万円前後でも利用可能であったり、一般的な民間銀行の住宅ローンよりも利用しやすいことがわかります。
審査基準 | フラット35 | 民間金融機関の住宅ローン |
年収 | 50万円程度でも可能 | 300万円前後からが多い |
勤続年数 | 転職・起業直後でも可 | 2-3年程度 |
職業 | 正社員・契約社員・個人事業主・会社経営者・会社役員・パート・アルバイト | 正社員・契約社員・個人事業主・会社経営者・会社役員 |
借入限度額 | 8,000万円 | 1億円程度 |
保証会社 | 不要 | メガバンクや地銀では必要 |
団信 | 任意加入(ワイド団信は取り扱いなし) | 加入が必須 |
疾病保障 | 3疾病 | 取り扱いあり |
以下は楽天銀行のフラット35の説明ページに記載されている内容を引用したものですが、「派遣社員・パート(アルバイト)のかた」に申し込み可能です!と案内している住宅ローンはほとんどありません。
次に年収100万円台の方の住宅ローン(フラット35)の借入限度額の目安を確認しておきましょう。住宅ローンの借入可能額は収入に応じて変わってきます。
なお、以下の借り入れ限度額の算出は2023年2月のフラット35の金利で計算しています。(頭金なし・元利均等返済)
年収100万円の場合738万円、年収120万円の場合866万円まで借り入れ可能ですが、住宅ローン以外の支出も加味して借り入れ後の家計に無理のない金額に納まるようにしましょう。
年収 | フラット35借入れ限度額 | |
20年返済時 | 35年返済時 | |
100万円 | 495万円 | 738万円 |
120万円 | 594万円 | 866万円 |
140万円 | 693万円 | 1,033万円 |
150万円 | 742万円 | 1,107万円 |
160万円 | 792万円 | 1,181万円 |
180万円 | 891万円 | 1,329万円 |
なお、実際に上記の借入限度額まで借りて、月々の住宅ローン返済して生活していけるかは、それぞれの家計の状況(家族構成や養育費の確実性)によって違ってきますので、毎月の返済額と住宅ローン以外の支出を確認しながら住宅ローンの借入額を考える必要があります。
住宅ローン審査時、一般的に年収は税込み(額面)で計算されますが、住民税や所得税、社会保険料が徴収されたあとの手取り収入、それに加えて税務上で登場しない収入を加味していくらまでなら借り入れて大丈夫かをシミュレーションするようにしましょう。
たとえば、額面の年収150万円の場合、手取りの年収は120万円程度になり、月の手取りは10万円程度になります。
年収150万円の方が35年返済で前提に1,242万円を借りると、月々の住宅ローン返済額は約37,000円となります。10万円の手取りから住宅ローンの返済3.7万円を差し引いた6.3万円で生活していくと考えるのはギリギリだと思います。ただし、ご自身の収入以外に養育費がもらえたり、親族からの支援(相続など)が期待できるであれば状況は全く異なります。
マイホームは物件によっては資産になりますので、家賃を支払うよりは良いと考えることもできます。
提出できる収入以外に収入があったりして、借り入れ金額を増やしたい場合は、日本一フラット35の融資実績がある(≒多種多様な相談にのったことがある)ARUHIに相談すると良いでしょう。
フラット35の審査基準は住宅金融支援機構が定めているため、基本的にはフラット35を取り扱う複数の金融機関に審査の申し込みをしても結果は同じになるのです、金融機関の審査に通るというよりも、フラット35の審査に通るための対策を以下で見て行きたいと思います。
※ただし、実際には「A社経由でフラット35の審査に落ちた人がB社経由で通過できる」というようなことはよくあるようなので諦めないことが重要です。
収入合算は2名の収入を足し合わせて住宅ローンを申し込む方法です。審査に通りやすくなるだけでなく、借り入れ可能金額を増やす効果も期待できます。
たとえば年収150万円の夫・年収150万円の妻を収入合算することで年収300万円として住宅ローンを組むことができます。フラット35は直系親族(両親や子供)との収入合算も可能ですし、配偶者だけでなく内縁関係にある人との収入合算が認められています。
収入合算を利用するとことで、審査に通りやすくなるだけでなく借入限度額が大きく変わりますので、借入希望金額が多い人は積極的に利用を考えると良いでしょう。
一般的に住宅ローンを利用時は、2割程度の頭金を用意した方が良いと言われていますが、最近は頭金が無くても住宅ローンを利用しやすくなってきています。もちろん、頭金を用意することで借り入れ後の毎月の住宅ローン返済に余裕が生まれますし、住宅ローン審査にも通りやすくなりますので、少しでも頭金は用意できるようにしましょう。
例えば、養育費をもらっているような人は、養育費を支払ってくれている人にある程度の期間分を一括で支払ってもらえないかを交渉してみるという手もあります。将来に備えて小規模企業共済を利用している人は利用者貸付などを活用してある程度まとまった資金を用意するという方法もあります。
頭金を10%以上用意できる場合にはARUHIスーパーフラットを利用できる可能性があり、通常のフラット35より低い金利でフラットの借り入れを行える可能性があります。
頭金を用意することで住宅ローン審査にも通りやすくなり、金利も安くなるというのは大きなメリットですね。
国内では取扱金融機関が少ないフラットの「保証型」ですが、フラット35取扱最大手のSBIアルヒでは「保証型のフラット35・ARUHIスーパーフラットを積極的に取り扱っています。通常のフラット35との比較で約年0.1%割安な金利で利用可能なケースもあります。また、借り換え専用のスーパーフラットもあります。フラット35の利用を検討中の人はARUHIスーパーフラットを検討候補に入れておくと良いでしょう。
なお、WEB申込でも事前審査の結果は1営業日~2営業日で完了するため、審査スピードも速いのですが、繁忙期など、利用者全体の申込状況により時間がかかることもありますので、時間がない人や急ぎたい人は早めに手続きしておくことをおすすめします。
地方自治体によっては、収入が不安定なマイホーム購入時に助成金を支給する場合もありますので、マイホーム購入予定の地方自治体の役所に問い合わせるようにしましょう。
フラット35は日本政府(国土交通省)が所管する独立行政法人の住宅金融支援機構と国内の金融機関が提携して提供されている住宅ローンです。住宅金融支援機構は営利目的の法人ではないので、銀行が提供する一般的な住宅ローンのような営利目的の金融商品ではありません。
そのため、民間の金融機関では住宅ローンの借り入れが難しいと言われている自営業、派遣社員、契約社員はもちろん、パートやアルバイトとして働く方にも住宅ローンを貸し出している実績が多くあります。
ARUHIは日本国内でフラット35の取り扱い実績が1位のシェアを獲得し続けている金融機関です。
メガバンクや大手地銀などを圧倒的に上回る実績があり、これだけの人気を集めているのは、豊富な商品性と幅広い店舗網が理由ですが、「膨大なフラット35の融資実績に裏付けされる相談力」があることも大きな魅力です。ARUHIは全国に150以上の店舗があるので、住宅ローン専門スタッフに様々な悩みを相談しやすい環境を提供しています。
実際、ネット銀行経由でフラット35の審査に落ちた人がARUHIに相談してフラット35を借りた、という声もあり、審査に関する不安がある人は「ARUHIの豊富な実績とその実績を支えているプロのスタッフ」に相談してみることをお勧めします。
住宅ローン控除は納めた所得税や住民税が住宅ローン残高に応じて還付される仕組みです。つまり、たくさんの所得税や住民税を納めている人がメリットがあるような制度設計になっています。
例えば、年収150万円の場合納めている所得税は1万円程度にとどまりますし、扶養しているご家族がいれば税額はさらに低くなります。このため年収150万円台の場合、住宅ローン控除がほとんど活用できないことになります。
フラット35は国民生活の安定・社会福祉の増進を目的に支援しているローンで、営利目的ではない住宅ローンです。したがって、民間銀行の住宅ローンの審査基準より甘く、物件がフラット35の基準を満たしているのにフラット35の審査に落ちた場合、民間の住宅ローンで住宅ローンを借りれる可能性は極めて低いと覚悟する必要があります。
フラット35の審査に落ちた場合、審査に通らないクリティカルな要因があるはずです。住宅ローンをすぐに借りたいという人は、自分の信用情報を確認するなど、あらためて身辺整理するようにしましょう。
少なくとも何らかの理由があるはずで、それが解決しないと他の住宅ローンに申し込んでも落ちてしまう可能性が高いと考えておく必要があります。
金融機関から独立したファイナンシャルプランナーに住宅ローンの相談ができるのが住宅情報サイトSUUMOなどでおなじみのリクルートが提供している「FP相談by保険チャンネル」です。全国に対応しているのはもちろん、オンラインでも対応してくれるので住宅ローンの不安を無料で相談したい方にオススメです。
「保険チャンネル」と言う名前ですが、住宅ローン専用相談としても受け付けています。頭金をいくら用意すればいいのか?住宅ローンの金利タイプの選び方、いくら借りれるのか?万が一、失業したらどうすれいいのかなど住宅ローンについての悩みに答えてくれるのがリクルートの「FP相談by保険チャンネル」です。
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