2022年6月1日
auじぶん銀行の住宅ローンは病気やケガに対する保障の手厚さと、幅広い金利タイプでの金利の低さが特徴の住宅ローンです。利用者だけでなく第三者の評価機関からの評価も高く2021年 オリコン顧客満足度®調査の住宅ローンの評価項目別ランキング「金利」で第1位を獲得するなど、第三者が実施する調査でも高く評価されています。
auじぶん銀行の住宅ローンは変動金利タイプの金利がかなり低いので変動金利の金利が特に目立ちますが、実は固定金利タイプも低い金利が設定されています。
例えば、当初10年固定金利タイプの金利は年HPご確認%(当初期間引下げプラン)と業界内でもトップクラスの低金利です。2022年に入ってやや金利上昇傾向にはありますが一般的に住宅ローンの金利は、変動金利<固定金利(固定期間が長いほど金利も高い)です。固定金利タイプは借入期間中に金利が変動するリスクがない代わりに金利水準が高い傾向がありますが、この年HPご確認%(当初期間引下げプラン)という利率は変動金利と間違えてしまうほど低金利です。
※2022年6月適用金利。
※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5 年、10年に限定されます。
この記事では、変動金利タイプが注目を集めがちなauじぶん銀行の住宅ローンの、”10年固定金利(当初期間引下げプラン)”について他のネット銀行と比較しながら解説していきたいと思います。
目次
具体的な商品の詳細に入る前に住宅ローンの金利の決まり方を解説しておきます。
一般的な銀行の住宅ローンの金利は、以下のように基準金利から引下げ幅を引いた金利が借入金利として適用される仕組みになっています。
日本の住宅ローンの金利は非常に低い金利が続いているわけですが、前述の通り、以下の2つの要素によって低い金利が継続していることになります。
■住宅ローンの基準金利が上がっていない
■金融機関同士の金利引き下げ競争が進み、金利の引下げ幅が大きくなっている
基準金利は、借入金利を決定する前の段階の金利で、一般的に、変動金利の基準金利は日銀が決定する政策金利の影響を受け、固定金利は10年もの国債の金利など長期金利の影響を受けるといわれています。
今回、取り上げる固定金利タイプ(当初10年固定)の当初10年間の金利は10年もの国債の金利の影響を受けながら金利水準が決定されていると覚えておくと良いでしょう。
次にauじぶん銀行の住宅ローンの金利タイプについて整理していきましょう。auじぶん銀行の住宅ローンには3つの金利プランが用意されています。
当初期間引下げプランは、最初に選んだ特約期間(固定金利が適用される期間)の金利引き下げ幅が大きく、特約期間終了後の金利引き下げ幅が小さい金利プランです。特約期間終了後の金利引き下げ幅は、全期間引下げプランより小さくなります。
全期間引下げプランは借入期間の全期間の金利の引き下げ幅の変動を小さくする金利プランで、当初期間引下げプランの最初の特約期間よりは金利の引下げ幅は小さくなります。
保証付金利プランは、審査の結果で、保証会社の利用が必要だと判断された人向けの金利プランで、保証料相当額が上乗せされた金利が設定されます。保証付金利プラン専用の基準金利から審査結果で金利の引下げ幅・借入金利が決定します。
この記事では、当初固定金利タイプの中でも特に人気がある「10年固定金利(当初期間引下げプラン)」について解説していきたいと思います。
auじぶん銀行の10年固定金利(当初期間引下げプラン)の金利は、最初の10年間は金利の引下げ幅が大きく、その後金利の引下げ幅が小さくなる、という仕組みになっています。
10年固定金利(当初期間引下げプラン)の特徴は下記の通りです。
「10年固定金利タイプ(当初期間引下げプラン)」の当初固定10年は、金利の低さと金利変動リスクのバランスが取れている金利タイプです。
借り入れ時点の低金利だけを追求するのであれば、変動金利を選ぶのが一般的です。しかし、変動金利の場合は金利が上昇してしまうリスクを負う必要があります。その点、10年固定金利(当初期間引下げプラン)であれば、当初10年間は金利の上昇はないので、住宅ローンの残高が多い最初の10年間の金利を固定できる安心感があります。
基準金利は、10年もの国債の金利の影響を受けますが、今の日本においては「国債市場の状況が読めないので不安」と感じる必要はありません。これは日銀が物価安定の目標のための施策の1つとして国債の金利を一定水準に抑える「イールドカーブ・コントロール」と呼ばれる金融政策を継続的に実施しているためで、直近世界的なインフレで2016年に導入されたマイナス金利政策導入以来の水準にまで長期金利が上昇していますが、日銀が許容する0.25%を超えるポイントでは日銀による国債買い入れで長期金利の上昇は抑制されています。
引用; 日本相互証券
このように、今の日本は簡単に金利が上がる状況にはありません。ただし、未来の予想に”絶対”はありえないので、例えば急に日銀が金融政策を変更するなど、予想を反する動きがあれば、当然、金利が上昇する可能性(リスク)はあります。
そのような金利変動リスクに備えながら、低めの金利で借りるには、10年固定金利(当初期間引下げプラン)などの固定金利タイプの住宅ローンを利用することが効果的です。
参考
https://www.boj.or.jp/mopo/outline/qqe.htm/
auじぶん銀行の住宅ローンの10年固定金利(当初期間引下げプラン)の注意点は主に以下です。
10年固定金利(当初期間引下げプラン)は、将来、よほど住宅ローンの基準金利が下がっていない限り、11年目以降の金利上昇は免れない金利タイプと考えておくようにしましょう。なお、10年の固定金利特約期間終了時に何も手続きをしなかった場合は変動金利に切り替わります。変動金利を選択したくない方は固定金利特約の選択手続きが必要です。
10年固定金利(当初期間引下げプラン)は下記のようなニーズがある方に向いています。
子育て中の家庭の方で今後10年以内に子供が大学や私立の学校に入学する予定をしている場合、教育費・養育費だけでもまとまった金額になります。万が一、世の中の金利が上昇して住宅ローンの支払いが増えてしまうと家計が苦しくなります。
このように家計全体の収入と支出のバランスを崩したくない時期がこの先10年間の間に予定されている場合、10年固定金利(当初期間引下げプラン)は有力な選択肢となります。
また、「ローンがある状態が好きではない」と思っている人で、収入に余裕がある人は繰り上げ返済を早いペースで行い当初の固定金利特約期間10年が終了する時点で完済する計画を立てるケースがあります。繰り上げ返済を進めていくと、11年目以降の住宅ローンの残高が少なくなるので、当初10年の固定金利期間終了後の金利が上昇リスクを減らすことができます。
他の銀行で金利が高い住宅ローンを借りている人は、低い金利の住宅ローンに借り換えをすることで総返済額を抑えられる場合があります。残りの返済期間が10年程度の方は借入期間のほとんどが当初の固定金利特約期間となりますので、低金利&金利上昇リスクを低減できる当初10年固定金利タイプを選ぶのは合理的です。
更に、今後10年間の間に金利が上がると考える場合、当初10年固定金利タイプは合っているでしょう。ただし、予測通りに金利が上がって、当初10年が終了した時点でも金利が上がっているままだった場合は、当初10年の固定金利特約期間終了したタイミングから金利上昇の影響を受けてしまうことになります。金利が上がると考えている方は、繰上げ返済を進めたり、早めに借り換えを考えたり対策をすると良いでしょう。
ここからはauじぶん銀行の固定金利型の住宅ローンと、ネット銀行の中でも人気が高い住信SBIネット銀行で提供している固定金利型の住宅ローンを比較してみます。
今回は住信SBIネット銀行が銀行代理業として提供している「ネット専用住宅ローン」の当初引下げプランの固定金利タイプ、特約期間10年の商品を比較対象とします。「ネット専用住宅ローン」は各種手続きは住信SBIネット銀行が行いますが、契約相手は三井住友信託銀行になる住宅ローンです。
ここでは、auじぶん銀行の住宅ローン、住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローン共に、固定期間選択型で当初の固定金利の期間を10年、固定金利特約期間終了後は変動金利に移行するものとして比較してみます。
<総返済額の比較>
前提条件
借入金額:5,000万円
借入期間:35年
返済方法:元利均等返済
登記関連費用:比較のしやすさを重視し本計算上は除外
毎月返済額:各銀行の住宅ローンシミュレーションを使用して計算
金利込みの総返済額:毎月返済額を期間分で乗じて単純計算(端数処理計算は除外)
| auじぶん銀行 | 住信SBIネット銀行 ネット専用住宅ローン (三井住友信託銀行の住宅ローンを銀行代理業として提供) |
当初固定金利特約期間(10年)の金利 | 年HPご確認%(当初期間引下げプラン) (基準金利 年2.480%) (引下げ幅 年1.985%) | 年0.860%(当初引下げプラン) (基準金利 年2.260%) (引下げ幅 年1.700%) |
当初10年の毎月返済額 | 約135,000円 | 約140,000円 |
10年経過後の変動金利の金利 | 年1.541% (基準金利 年2.341%) (引下げ幅 年0.8%) | 年2.075% (基準金利 年2.775%) (引下げ幅 年0.70%) |
10年経過後の 毎月返済額 | 約149,000円 | 約160,000円 |
事務手数料(%) | 借入金額2.20%(税込) | 借入金額2.20%(税込) |
事務手数料(金額) | 1,100,000円 | 1,100,000円 |
金利込みの総返済額 | 約6,200万円 | 約6,500万円 |
※金利は2022年6月時点。
※auじぶん銀行の住宅ローンは、審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5 年、10年に限定されます。また、住信SBIネット銀行の住宅ローンは審査の結果 年0.1%金利が上乗せされる可能性があります。
上記のように金利と総返済額を比較するとauじぶん銀行が圧倒的に有利であることがわかります。特に10年経過後の金利差が大きいのが要因になっていることがわかります。
次に団信(団体信用生命保険)・疾病保障サービスの内容を比較してみます
auじぶん銀行の住宅ローンと住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローンは共に怪我や病気の療養時の保障が手厚くなっています。ここでは、公平性を保つために金利上乗せなしの条件で比較します。
auじぶん銀行では金利上乗せなしで、入院保障付きのがん50%保障団信に加入できます。保障内容の概要は下記の通りです。責任開始日以降の免責期間などを含む詳しい内容はauじぶん銀行の説明資料をご確認ください。
■残債が保険金で完済される状態
■残債の半分が保険金で完済される状態
■毎月の返済金額分の保険金が支払われる状態
■その他の特典
住信SBIネット銀行のネット専用住宅ローンの加入者は金利上乗せなしで、団信に加入でき、全疾病保障が付いています。保障内容の概要は下記の通りです。責任開始日以降の免責期間などを含む詳しい内容は住信SBIネット銀行の説明資料をご確認ください。
■残債が保険金で完済される状態
■毎月の返済金額分の保険金が支払われる状態
※通算払込回数制限あり
■ガン診断給付金(30万円)が支払われる状態
auじぶん銀行のがん50%保障団信は、がんであれば診断確定でまとまった保険金が支払われるというわかりやすさがあります。がんは2人に1人がなる病気ともいわれているので、保険金が発生する可能性は低くありません。住信SBIネット銀行もがんを対象とする保障はありますが、かなり重度のケースに限定されています。
一方で、がん以外の療養時の保障に関しては、auじぶん銀行は「入院」が条件となっており自宅療養が含まれるかどうかは保険会社の判断になってきます。住信SBIネット銀行は8大疾病であれば「就業不能」が条件となっているため、働けないほどの症状であれば自宅療養も含まれるかもしれません。(判断は保険会社がします)
長期療養によって残債が完済される保障に関しては、auじぶん銀行の「入院」の条件より、住信SBIネット銀行の「8大疾病であれば就業不能」という条件の方が一見保険金の支払い事由に該当しやすいように見えます。しかし、auじぶん銀行は入院継続180日が条件であり、住信SBIネット銀行の8大疾病で就業不能1年の条件よりも日数は少なくて済みます。どちらの銀行の方が保険金が支払われやすいかは甲乙つけがたくなっています。
ここまで見てきた通り、auじぶん銀行の10年固定金利(当初期間引下げプラン)の金利は相対的に見ても有利だといえます。また、入院時の保障が付いたがん50%保障団信は保障の深さと広さを両立した内容になっており、多くの方から支持を得ています。金利変動リスクは取りたくなく、早期の完済を目指す方にとってはauじぶん銀行の10年固定金利(当初期間引下げプラン)は検討対象になるのではないでしょうか。
参考サイト:auじぶん銀行 住宅ローン 公式サイト
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