2024年10月19日
注文住宅を購入予定の方で、「土地購入資金の分だけ先に住宅ローンを利用したい」と考えている方はいると思います。一般的に、住宅ローンは建物完成後の住宅の引き渡し時に実行されます。ということは、土地の購入から住宅の引き渡しまで期間が空いてしまうことになります。
では、その空白期間の支払い代金はどうしたら良いのでしょうか。この記事では、auじぶん銀行で住宅ローンを組む場合の例で、注文住宅購入時の資金調達の手段を解説します。
目次
※審査の結果によっては、保証付金利プランとなる場合があり、その場合、上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5 年、10年に限定されます。それぞれの金利プランの詳細はこちらから確認してください。
auじぶん銀行は、KDDIと三菱UFJ銀行が共同出資で設立したインターネット銀行です。『いつどこにいても自分のいる場所が銀行になる』ことが名前の由来となっています。
auじぶん銀行は住宅ローンを提供する銀行の中でも定評がある銀行で、住宅ローン情報を取り扱う各種情報メディアをみると、auじぶん銀行は、ランキングで上位の常連になっていることがわかります。
代表的な魅力として、以下の3点があげられます。
auじぶん銀行の住宅ローン金利は、住宅ローンを提供する銀行の中で、かなり低水準のグループに属します。
住宅ローンの借入金利は、基準金利から銀行が引下げを行うことで最終的な利率が決まる仕組みになっています。auじぶん銀行は、引下げ幅を大きくとり、借入金利を低く抑えています。
本来銀行は金利が収益源のはずですが、auじぶん銀行は店舗を持たない低コストな銀行であるため、好条件を優先させるために収益性を落としても利益がしっかり残っているのだと分析できます。
多くの消費者がauじぶん銀行を選ぶ理由の1つに団信が充実している点があります。団信とは、債務者に万が一のことがあった時のためにかけられている保険のことです。通常、「死亡・高度障害」が発生すると保険金が支払われ、住宅ローンはなくなります。
国内の銀行で提供されているほとんどの住宅ローンには、団信がついています。保険料は銀行が負担し、消費者の保険料支払いはないのが一般的です。
auじぶん銀行では、50歳までの健康的な方に限り、団信に「がん50%保障」、「月次返済保障」、「全疾病長期入院保障」が金利上乗せなしで付けられます。
がん50%保障は、債務者が「がん」と診断されると残債が半分になる保障です。闘病以後の経済的負担が軽くなるので、体を気遣い仕事をセーブすることが可能になります。がんは日本人の2人に1人はなる病気と言われているので、この保障が付いているのは安心だといえます。ただし、上皮内がんなど、一部の軽度ながんは保障の対象外です。
がんに限らず、全ての怪我や病気に対する保障が「月次返済保障」と「全疾病保障」です。
月次返済保障は、怪我や病気で31日以上入院した際に、毎月の返済を保険金によって支払うことができる保障です。長期入院になった場合には、30日ごとに月次返済保障が発動されます。そして、継続180日以上の入院となった場合には「全疾病保障」が発動され残債がなくなります。
疾病時の保障を付帯することができる銀行は増えていますが、その場合は金利を上乗せしなれければならないのが一般的です。つまり、安心と経済性を天秤にかけなければいけないということです。しかし、auじぶん銀行では、「がん50%保障」、「月次返済保障」、「全疾病保障」が金利上乗せなしで付けられるため、迷うことなく安心を得ることができます。
auじぶん銀行は、いわゆるネット銀行です。店舗を持たないためサービス提供の範囲は全国となっています。地方在住の方が住宅を購入する場合、「近くには地銀しかなく店頭に行ける金融機関の選択肢が限られる」という悩みが生じがちです。しかし、auじぶん銀行であれば、住宅ローンの申し込みはオンラインで完了するため、地域による不便は特に生じません。
上述の利点を鑑みると、住宅ローンを借りるならauじぶん銀行を選択したいところですが、注文住宅を購入の方は注意が必要です。auじぶん銀行では、「土地購入代金分を先行して融資し、建物の完成時に残りのローンを実行する」という土地の資金を先行して融資することは行なっていないからです。(2022年9月執筆時点)
銀行によっては、土地代金の融資を先行するプランを実施していますので、他行と混同しないことが大切です。
だからといって、注文住宅購入者がauじぶん銀行の利用を諦める必要はありません。auじぶん銀行では、建物保有者に土地購入代金分だけを融資したり、土地代金を住宅ローン以外の方法で工面できる方向けに物件引き渡し時に土地建物の合計額に融資することは行っているからです。
(参考)
auじぶん銀行の住宅ローン公式サイト
auじぶん銀行では、「とりあえず土地だけを買っておく」という方を対象にした住宅ローンの融資は行なっていません。ただ、建物を購入済みの方が土地のみを購入する場合には、融資を行なっています。ただし、「実家の土地に建物を建てたので、土地も自分の名義にしたい」という場合は注意が必要です。同行では親子間売買を住宅ローンの対象外としているからです。
(参考)
auじぶん銀行の住宅ローン公式サイト
土地代金を住宅ローン以外の方法で調達できれば、建物完成時に土地建物セット分の金額でauじぶん銀行の住宅ローンを借りることができます。土地代金の調達方法は主に以下の2つがあげられます。
土地購入代金を一時的に現金で準備できる方は、土地の取得日から1年以内であれば、土地と建物合計額分の住宅ローンをauじぶん銀行で借りることができます。ただし、本審査の時に、土地購入時の売買契約書、重要事項説明書、土地代金の領収書等が必要になります。
ここで、「現金があるのであれば、わざわざ土地購入代金分を含めて住宅ローンを組む必要はないのでは?」と疑問に思う方はいると思います。確かに現金があるのに、わざわざ借金をする必要はありません。
しかし「手元の資金はなるべく残し、住宅ローンをフル活用したい」と考える方はいます。手元資金を投資に向けることで、将来の資産形成を効率的に行うことができるからです。住宅ローンの支払い金利、事務手数料等の支出よりも、投資によって得られる利益の方が大きいと見込んでいる方は、手元の資金を残すために積極的に住宅ローンを利用しています。このような選択をすると、万が一のことがあった際に運用資産と住宅の両方を家族に残すこともできます。
しかし、投資にはリスクがありますので想定通りにいかない可能性があることはいうまでもありません。
土地購入から建物完成までの資金を貯蓄で準備できない方のために、「つなぎ融資」があります。
つなぎ融資とは、土地購入後から、住宅ローンが実行されるまでの数ヶ月〜1年程度の期間の資金を本当の意味で「つなぐ」ためのローンです。
auじぶん銀行ではつなぎ融資を行なっていないので、ノンバンクなどの別の金融機関を利用するのが一般的です。ノンバンクで資金をつなぎ、建物完成時にauじぶん銀行の住宅ローンですべて借り換える、というシナリオです。ただし、つなぎ融資には団信がついていないことが多いため、住宅ローンが実行されるまでの間だけ死亡保険に加入しておく必要があります。
1.土地を見つける
2.建築会社(ハウスメーカーなど)を決める
3.auじぶん銀行の住宅ローン審査を申し込む
4.つなぎ融資の審査を申し込む
5.3と4が問題なく通過したら、土地購入から建物引き渡しまでにかかる資金をつなぎ融資で調達する
6.建物引き渡し時にauじぶん銀行の住宅ローンが実行され、つなぎ融資を完済する
多くの人は、つなぎ融資に団信が付いているかどうかを気にしていません。
ただ、実はこの点は重要になります。もし、団信なしのつなぎ融資を借りていて、建築中に債務者に万が一が起きた場合、遺族に建築を続行する十分な収入や資産がなければ、やむを得ず土地を売ってつなぎ融資を返済しなければならないケースも想定されます。しかも、その場合は土地を売却する際の不動産仲介手数料や建物を壊す費用が遺族の負担になってしまいます。
土地を購入してから、建物の完成までに万が一が起きる可能性は低いため、この点は多くの方が見落としています。
つなぎ融資を受けてから、住宅ローンが実行されるまでの数ヶ月〜1年程度の間は、かけ捨て型の定期保険で備えると安心です。保険会社や被保険者の年齢によりますが、3,000万円くらいの保険金であれば、月5,000円前後の保険料で加入できる場合があります。遺族を困らせたくないと考える方は、生命保険はしっかりと検討する必要があります。
住宅の引き渡し後は、住宅ローンを返済していく形になるため、 auじぶん銀行であれば、がん保障が付いた団信で守りが強固になるため、余分なかけ捨て保険を解約することも忘れないようにしましょう。
ちなみに、auじぶん銀行のがん50%保障団信と全く同じ保障内容の生命保険は、筆者が知る限りでは、見当たりません。仮に近い内容の保険を死亡保険とがん保険の組み合わせで作る場合、保険料がかなり高額になってしまいます。つなぎ融資を借りている期間の生命保険は、auじぶん銀行の団信の内容に似せようとはせず、最低限の保障に抑えるなどの割り切った考え方をするのも一案です。
ここで、auじぶん銀行の融資対象にはならない土地を解説しておきます。せっかく土地を見つけても融資対象でなければ審査に通らないからです。同行のウェブサイトでは、下記の土地は住宅ローンの対象外としています、(2022年9月調査時点)
(参考)
auじぶん銀行の住宅ローン公式サイト
意外と見落としがちなのが「借地」が対象外になっている点です。auじぶん銀行に限らず、多くの銀行では借地の物件を住宅ローンの対象外にしています。
住宅を探していると土地の権利が「借地権」となっている物件が見つかります。土地は所有権を購入するよりも借地権を購入する方が、安価な傾向があります。地代の負担はありますが、固定資産税がかからないため、借地権の物件には一定のニーズがあります。
土地の売買契約書を交わした後に、「借地は対象外」といって銀行に断られてしまうとauじぶん銀行の利用ができないばかりか、住宅ローンの借り入れ先探しに奔走しなければならなくなります。
住宅ローンの審査が通らなかった場合のキャンセル条項については、不動産会社によく相談をしておきましょう。
住宅購入の際には、優先順位を決めて、判断をしていくことが大切です。例えば土地は唯一無二の存在なので優先順位は高いといえるでしょう。住宅ローンを借りる銀行選びも、優先順位の高い項目になります。住宅ローンの返済期間は長いため、少しの金利の違いや団信の内容が大きく家計やライフプランに影響するからです。
一方で、つなぎ融資は金利が高いものの、借入期間が短いため経済的な負担は大きくありません。「ノンバンクでのつなぎ融資の利用が面倒」という理由で、つなぎ融資を行なっている銀行に絞って銀行を選択するのは合理的ではありません。住宅ローンの商品性自体に焦点を当てて銀行選びをすると、冷静に判断ができると思います。
参考サイト:auじぶん銀行 住宅ローン 公式サイト
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