2024年10月19日
この特集ページでは契約社員や嘱託社員として働く人におすすめの住宅ローンを解説しています。
契約社員は1年間などの契約期間を決めて労働契約を結ぶ雇用形態です。非正規社員と言われる雇用形態の1つで、月給制の場合が多く、アルバイトやパートと違ってフルタイムで働くことを前提とし、また、あらかじめ稼働日数を決めるケースが大半です。
ちなみに、契約社員と嘱託社員には明確な違いはなく、会社や業種によって言葉の定義が違う程度です。契約社員も嘱託社員も雇用する期間を定めた「有期契約(有期契約の延長の繰り返し)」です。
なお、平成26年の統計データで、契約社員・嘱託社員は全国に約300万人いるとのことです。派遣社員は100万人強なので、派遣社員の2~3倍の人が契約社員・嘱託社員として働いていることになります。
過去にテレビドラマの影響で派遣社員が注目を集めたこともありますが、実は、派遣社員よりも契約社員の方が圧倒的に多いことになります。
契約社員・嘱託社員は正社員に比べると平均的には収入が少ないので、住宅ローンの審査では、収入の水準そのものよりも「期間があらかじめ決められれている有期雇用」であることがマイナスに働きがちです。
正社員と比べると雇用が解除されやすので、収入を維持しにくいということで、どうしても住宅ローンの審査では厳しい審査結果になる傾向があります。
目次
正社員や公務員と比べると、契約社員・嘱託社員は住宅ローンの審査にとっては不利な部類の働き方と言えます。住宅ローンの審査で不利なのかと言うと、金融機関が住宅ローン審査を行う際に「安定かつ継続した収入が見込めるか?」という点を重視して審査しているためです。
「公務員」「国家資格による士業(弁護士や司法書士など)」「大手企業の正社員」などと比較するとどうしても厳しく審査されてしまいます。ただし、「個人事業主や自営業より契約社員・嘱託社員が住宅ローンの審査で不利とは言い切れない」ですし、「中小企業の社長・経営者・正社員と大手企業の契約社員のどちらが不利になるかはわからない」とも考えることができます
参考までに下記に主要銀行の契約社員への融資対象・住宅ローン審査対象可否を一覧にしていますのでご覧ください。
契約社員への融資 | 勤続年数※ | 年収(前年度) | |
---|---|---|---|
フラット35 | 可 | 基準なし | 100万円程度でも可能 |
フラット35 | 可 | 基準なし | 100万円程度でも可能 |
可 | 半年以上 | 100万円以上 | |
可 | 基準なし | 200万円 | |
可 | 1年以上 | 200万円以上 | |
可 | 2年以上 | 300万円以上 | |
住宅ローン | 不可 | 基準なし | 400万円以上 |
金利選択型 | 不明 | 1年以上 | 400万円以上 |
ネット専用住宅ローン | 可 | 基準なし | 安定かつ継続した収入があること |
金融機関から独立したファイナンシャルプランナーに住宅ローンの相談ができるのが住宅情報サイトSUUMOなどでおなじみのリクルートが提供している「FP相談by保険チャンネル」です。全国に対応しているのはもちろん、オンラインでも対応してくれるので住宅ローンの不安を無料で相談したい方にオススメです。
「保険チャンネル」と言う名前ですが、住宅ローン専用相談としても受け付けています。頭金をいくら用意すればいいのか?住宅ローンの金利タイプの選び方、いくら借りれるのか?万が一、失業したらどうすれいいのかなど住宅ローンについての悩みに答えてくれるのがリクルートの「FP相談by保険チャンネル」です。
契約社員・嘱託社員が住宅ローンの審査に通りやすくするための大切キーワードは「安定した収入」と「頭金(自己資金)」と「低い返済負担率」です。
「安定した収入」は今すぐどうこうできる話ではありませんが、非正規雇用でも安定した収入を得られる人物であることをアピールすることが重要です。源泉徴収票など金融機関に求められているもの以上を積極的に提出することも審査手続きの中でプラス評価されることもあります。
また、「頭金(自己資金)」の有無と金額は審査に大きな影響を与えます。できるだけ頭金の割合を増やすことは重要ですし、頭金として利用するつもりがないお金だとしても、住宅ローンを申し込む金融機関の口座にあらかじめ入金しておけば審査の過程で貯蓄がある人物と認識される可能性が高まります。
3点目の返済負担率は、「背伸びしすぎた家(高い家)」を買わないようにする、ということにつながります。年収に対する住宅ローンの返済額の割合をできるだけ低くすることは、住宅ローンの審査を通りやすくするための重要な要素です。できれば、返済負担率を20%未満にできると良いでしょう。
もちろん、住宅ローンを申し込む前にカードローンやクレジットカードの分割払いを清算しておくことも重要です。
契約社員は正社員と比べると収入を安定させにくいという面がありますし、退職金も少ない(または無い)ことが多く、正社員より不利な雇用契約の条件になっていることが大半です。このような点も考慮しつつ、おすすめしたい住宅ローンを紹介しておきます。
最初に紹介したいのは、がんと診断された時に住宅ローンの金額が半分になる保障と全ての病気やケガによる入院に対する保障が無料でセットされていながら、変動金利・10年固定金利の金利が非常に低いauじぶん銀行の住宅ローンです。(※auじぶん銀行の住宅ローンにはぜひトライしてほしいと思っています。なお、auじぶん銀行は「住宅ローンの審査が厳しい」と言われているので、審査に落ちたとしてもがっかりする必要はありません)
auじぶん銀行の住宅ローンをおすすめしたい理由は、「非常に低金利なだけでなく、無料で将来の病気(特にがん)に備えられる」ことです。さらに「全ての病気とケガ(精神障がいを除く)による入院に備える全疾病保障」も無料でセットされるので、万が一の病気に備え切れていない人には大変おすすめです。
例えば、正社員であれば、がんと診断されたら有給休暇を利用したり、休職しながら治療を開始することができます。一定期間であれば、収入が確保されますし、同じ職場で働く同僚にサポートしてもらえるような環境が備わっていることも多いでしょう。
ところが、契約社員や嘱託社員だと事情は変わってきます。働けなくなった契約社員を雇い続ける企業はほとんどないでしょうし、100%とは言いませんが大半の人が職を失ってしまうことになると思います。だからこそ、「がんや病気に対する保障が充実した住宅ローンを選んで欲しい」と思っています。
auじぶん銀行の住宅ローンは契約社員でも利用できる審査基準になっていますし、金利が低いだけでなく、将来の安心感も得られる住宅ローンとして最初に紹介しました。
なお、住信SBIネット銀行の住宅ローンに無料でついてくる「スゴ団信」や「全疾病保障」は保障される範囲が広いので店舗で相談できる人にはおすめです。
次に、おすすめしたいのはフラット35です。フラット35は、国の支援で成り立っている住宅ローンです。国の支援とは税金が使われているということです。そんな公共性の高い住宅ローンであるフラット35は、契約社員の方が住宅を購入する時の強い味方として長く人気を集めている住宅ローンです。
(フラット35には、「幅広い国民が優良な住宅を持てるようにする」という目的があります。そのため、民間銀行の住宅ローンよりも審査の面でも利用しやすいという特徴があります。)
先ほど説明した通り「多くの国民が良い住宅を購入して住めるようにする」ことを目的としているフラット35だからこそ実現できることです。また、利用しやすい・審査に通りやすいだけでなく、民間銀行の固定金利タイプと比べるとフラット35は非常に低金利です。
フラット35は全国で300社以上の金融機関から申し込むことができますが、手数料や申込時のサポートの手厚さからおすすめしたいフラット35の申込先はARUHIです。フラット35は全国で300社以上の金融機関から申し込むことができますが、全国規模の店舗網と豊富すぎるほどの商品ラインナップ、手数料のWEB割引などからおすすめしたいのは、業界最大手のアルヒのフラット35です。
「契約社員」であることを隠して、住宅ローン審査を行った場合はどうなるのでしょうか?
実は、契約社員の多くは月給制で正社員と同じように社会保険にも加入しているので、金融機関が契約社員か正社員かの見極めをするのは極めて困難と言えます。
住宅ローン審査によく行われる在籍確認の電話は、あくまでも在籍確認が目的で、「その人は正社員ですか?」とまでは聞けませんので、契約社員や嘱託社員なのか正社員か、の見極めは難しいのが実情です。
返済が滞ることが無ければ問題にならない可能性が高いですが、契約社員なのに嘘をついて住宅ローンの審査に申し込むと、「頭の片隅におきながら住宅ローンの返済を続けなければならない」ことになります。
もし、給与水準が「この年齢のこの会社の一般的な水準と比べると低いな・・・・」などと、住宅ローンの審査担当者が気が付いて、雇用証明書の提出を求められた場合隠し通すことは難しくなるでしょう。
次に一般的な住宅ローン審査対策について確認しておきましょう。働き方問わずこれらの審査項目・審査内容を確認して可能な限り対策しておくことが住宅ローンの審査においては重要なポイントになります。
項目 | 内容 | 対策 |
---|---|---|
年収 | 年収条件は必ず確認しておくようにしましょう。 | ARUHI(アルヒ)などで申し込めるフラット35やイオン銀行の住宅ローンのように年収100万円程度から利用できる住宅ローンもあれば、ソニー銀行に年収400万円以上の人に限定している住宅ローンもあります。 申し込み前に住宅ローンの年収基準は確認しておくようにしましょう。 |
年間返済負担率 | 住宅ローンをいくら借りれるかを決める要素に「収入」に対する「ローン返済」の割合があります。 | 一般的に年収400万円未満は年間返済負担率30%、年収400万円以上は年間返済負担率35%が上限とされています。 住宅ローンによって年間返済負担率の上限や計算方法が異なりますので、希望金額を融資してくれるかに不安がある場合はいくつかの住宅ローンに申し込みするようにしましょう。 |
年間返済負担率 | 年間返済負担率は住宅ローンだけでなくカードローンや自動車ローンなど、他のローン返済額も考慮して計算されます。 | 住宅ローン申込時に他の借り入れ状況を申告する必要があります。カードローン・フリーローン・自動車ローンなどのローン商品は住宅ローンの申し込み前に整理しておくことで借入可能額が増額できる可能性があります。 なお、他の借り入れ状況を隠して申し込んでも金融機関は簡単に把握できるようになっていますので正しく申告するようにしましょう。 |
個人情報に傷が無いか(ブラック登録) | 過去に各種ローンの支払い遅延などによる信用情報機関にその旨が登録されている可能性があります。 | 個人信用情報は過去5年間分は個人信条情報管理機関のデータベースに記録されています。ブラックリスト(異動)として記録されていると住宅ローンの審査では確実に落ちてしまいます。 携帯電話料金(の中の端末代金の分割支払い)、クレジットカードの支払いなど含め遅延が無いように管理しておくようにしましょう。 |
購入する物件の性能や価値 | 法令に準拠している物件であることや購入物件の販売価格 | 販売価格が極端に安い物件は法令に準拠できていない可能性があります。購入前に不動産会社に確認しておくようにしましょう。 また、利用しやすい住宅ローンの代表格であるフラット35は物件が一定の要件を満たしていないと利用できません。フラット35の利用を想定している人は物件選びの段階で注意するようにしてください。 なお、金融機関によっては物件の価値を再度別の不動産価値鑑定会社に委託して確認することがあります。周辺物件の販売価格よりも高い価格で購入していると不動産価値が理由で希望金額を融資してもらえなくなる可能性がありますので、周辺物件の販売価格の相場観は必ず確認しておくようにしましょう。 |
一般的に住宅ローンを組む際には2割の頭金を用意すべきというのが通説になっていますが、昨今では頭金がゼロでもマイホームを購入することができる住宅ローンも増えています。しかし頭金を用意することで返済余力に余裕がでるため住宅ローン審査にも通りやすくなりますので、できれば1割程度は頭金を用意しておくようにしましょう。
住宅ローン審査においては継続的な収入が見込めるかという点が重要視されるので、有期契約である契約社員が契約先を頻繁に変えていると審査に落ちる可能性が高まります。契約社員と言えども勤続年数には注意が必要です。(むしろ正社員よりも長い勤続実績が必要になると考えておくようにしましょう)
銀行によっては400万以上という年収基準を設けていることや、年収を明確に定義していない場合があります。一般的には、住宅ローンを利用には300万円程度が必要と言われていますので、数ある住宅ローンの中から申し込み先を絞り込む場合、年収100万円~200万円以上の年収制限を明記している金融機関を含むようにしましょう。
これらの条件を満たすアルヒ、イオン銀行は候補に加えておきたい住宅ローンの1つと言えるでしょう。いずれも非常に魅力的な水準の住宅ローン金利で魅力的な住宅ローンです。
契約社員の中でも女性は出産などで休暇を得なければならなくなることも男性の契約社員よりより住宅ローン審査に厳しい結果が想定されます。繰り返しですが、金融機関が住宅ローン審査を行う際に「安定かつ継続した収入が見込めるか?」という点を重視しているためであり、契約社員は有期契約の雇用形態であり、女性の契約社員は平均年収が低い傾向があります。
女性の契約社員という方は、契約社員・嘱託社員でも利用可能なSBI新生銀行の住宅ローンやARUHIが提供しているARUHIスーパーフラットなどを候補に入れてみると良いでしょう。
借り換えとは、現在の住宅ローンを別の金融機関や新しい条件で再契約することを指します。金利が下がったり、返済条件が有利になる場合に行うことが多く、返済総額を減らす目的で利用されます。ただし、手数料や諸経費がかかるため、実際に得られるメリットを事前に慎重に計算する必要があります。
もちろん、契約社員の方でも住宅ローン借り換えは可能です。ただし、住宅ローン借り換えの際には団体信用生命保険の加入審査もありますし、住宅ローン審査も1から行われるので、最初に住宅ローンを借りた時と「勤続年数や年収、他の借り入れ」などを比較して、審査に自信を持てる状態で借り換えを進められると良いでしょう。
また、最近はがんを保障してくれるauじぶん銀行(年収200万円以上)の住宅ローンや全ての病気やケガに備えられる住信SBIネット銀行の住宅ローンなど、低金利なだけでなくて疾病保障が手厚い住宅ローンも多くありますので、月々の住宅ローン返済額の削減だけでなく将来に備えた疾病保障を充実させることも検討するようにしましょう。
(正社員や公務員と比較すると、福利厚生が充実していないことが多い契約社員の場合、住宅ローンの疾病保障を充実させることの意義は大きいと思います)
備考 | |
---|---|
身分証明書(免許証、パスポート、健康保険証など) | |
住民票 | |
源泉徴収票 | |
住民税決定通知書 | 勤務先で入手 |
住民税課税決定通知書 | 市区町村役場で入手 |
所得税の納税証明書 | 勤務先は1箇所であったり、確定申告をしてない場合には不要 |
物件に関する書類 | 中古住宅の場合は謄本 |
借り換えに関する書類(返済予定表) |
契約社員の方でろうきんやイオン銀行の住宅ローンに興味を持っている方もいると思います。その際に気をつけたいのが金利水準と疾病保障などの付帯サービスです。ろうきんの住宅ローンは金利水準や疾病保障サービスがあまり充実していません。
イオン銀行は契約社員でも利用できますし、年収も100万円以上から利用できるので審査の通りやすさの観点からもおすすめです。
また、イオン銀行の住宅ローンには「イオンセレクトクラブ」でイオンでの買い物が最初の5年間、5%引きになるサービスが付帯していますのでイオンが近くにある人やイオンでの買い物が多い人は便利に利用できると思います。
住宅ローン審査では金融機関は「安定かつ継続した収入が見込めるか?」を重視するので、有期雇用契約を結んでいる契約社員は正社員よりは審査の面で不利です。また、一般的には正社員や公務員と比較すると平均年収も低いので住宅ローンを利用しにくい状況にあります。
ただし、フラット35という住宅ローンは住宅金融支援機構(日本政府が100%出資している公的な機関)と国内約330の金融機関が提携している長期固定金利型住宅ローンで、民間の住宅ローンとは異なり、国の戦略(幅広い国民が良質な家を持てるようにする、など)に基づいて提供されている住宅ローンなので利用しやすい審査基準が設けられています。
フラット35は、働き方による差別はほとんどありません。自営業でも派遣社員でも契約社員でも利用できますし、場合によってはアルバイトでも利用することができます。年収も100万円前後の人にも貸し出した実績もあります。
契約社員が住宅ローンをいくら借りれるかのシミュレーションをご紹介したいと思います。契約社員だからと言って借入可能金額の上限が下がることはありません。基本的には年収と返済負担率で計算されます。以下は、金利は1.2%程度、他のローンの利用がなく、35年・元利均等返済で借りた場合でシュミレーションしています。
年収 | 借り入れ上限 | 月々の返済額 |
200万円 | 約1,700万円 | 約49,000円 |
250万円 | 約2,100万円 | 約62,000円 |
300万円 | 約2,500万円 | 約75,000円 |
350万円 | 約2,900万円 | 約87,000円 |
400万円 | 約3,900万円 | 約117,000円 |
450万円 | 約4,400万円 | 約131,000円 |
続いて、フラット35の取扱件数で14年連続で圧倒的なシェアで1位を獲得しているARUHIについて解説しておきます。
ARUHIは14年連続でフラット35の取扱件数で1位の実績がある住宅ローン専門の金融機関です。ARUHIは全国の主要都市に店舗を持ち、豊富な実績を持つ専門スタッフに相談することができます。住宅ローンは人生で何度も経験するものではないので、専門スタッフに相談できるのは非常に心強いと言えます。
また、ネット申込にも積極的に対応しているので店舗に相談できない人も全く問題なく利用できます(むしろ手数料が優遇される可能性があります)
以下は職業や働き方ごとにおすすめの住宅ローンや注意したい住宅ローン審査のポイントを解説した記事です。合わせて参考にしてください。
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