2022年5月2日
この記事では、auじぶん銀行の住宅ローンの1つである「保証付金利プラン」について解説しています。
auじぶん銀行の住宅ローンは、超低金利と、疾病保障が充実した団体信用生命保険(以下、団信)が特徴です。2022年5月も変動金利タイプで年HPご確認%(全期間引下げプラン)、10年固定金利タイプで年HPご確認%(当初期間引下げプラン)と、いずれも業界最低水準の低金利で住宅ローンを提供しています。
また、2021年には、au金利優遇割という金利優遇サービスをスタートしていて、特定の条件を満たすことで、同じく、2022年5月の金利で変動金利タイプで年HPご確認%(全期間引下げプラン)、10年固定金利タイプでも年HPご確認%(当初期間引下げプラン)とさらにに低い金利で利用できます。
※審査の結果によっては保証付金利プランとなる場合があり、この場合には上記の金利とは異なる金利となります。 金利プランが保証付金利プランとなる場合は、固定金利特約が3年、5 年、10年に限定されます。
これだけ低い金利で住宅ローンを借りることができるのであれば、多くの住宅購入希望者が「auじぶん銀行で住宅ローンを借りたい」と考えても不思議ではないほどです。
ただし、銀行に預金口座を作るのとは違って、住宅ローンは全ての希望者が利用できるとは限りません。auじぶん銀行のように低金利で住宅ローンを貸す以上、融資前の審査もしっかり行っていますので、審査結果によって住宅ローンの審査で否決されることがあります。
そのようなケースに備えて、auじぶん銀行では、「保証付金利プラン」という通常の住宅ローンとは金利や審査条件が異なる住宅ローン(金利プラン)を静岡銀行グループの静銀信用保証株式会社と提携し、2021年1月から取り扱いしています。
目次
多くの銀行では住宅ローンの利用時に保証会社の利用を必須としています。保証会社は、債務者が返済できなくなった時に、債務者の代わりに返済をしてくれます。これを代位弁済といいます。
保証会社を利用することで、貸し倒れリスクは保証会社が負うことになり、銀行としては貸倒れリスクを回避することができる仕組みになっています。銀行のリスク回避のための仕組みのように見えますが、保証会社の利用には保証料がかかり、かつ、その保証料は私たち債務者が負担するのが一般的です。
auじぶん銀行の通常の住宅ローン(保証会社を利用しないプラン)の場合、保証会社を利用していないので債務者は保証料を負担する必要がありません。
しかし、通常の住宅ローンの審査を行った結果、「通常の住宅ローンでは融資できないが、保証会社を利用するプランであれば融資可能です」という条件付きの審査結果になることがあります。そのような審査結果になった時には、通常の住宅ローン金利ではなく、保証料分の金利が上乗せされた「保証付金利プラン」を利用することになります。
auじぶん銀行では、住宅ローンの契約までに仮審査と本審査があります。仮審査に通ったからと言って本審査も問題ない、というわけではありません。
auじぶん銀行に限らず、住宅ローンの審査は仮審査と本審査の結果が異なることがあります。仮審査では、保証会社の利用を推奨されなかったのに、本審査では「保証付金利プランでのみ融資可能」という回答になってしまう可能性もあります。
保証付金利プランの金利には、保証料相当額が金利に上乗せされます。変動金利を選択する場合は、保証会社を利用しない「全期間引下げプラン」よりも、「保証付金利プラン」の方の金利が高くなります。
例えば、以下<例>のケースでは、保証付金利プランの方が、当初期間引下げプランよりも有利になり、総返済額も保証付金利プランの方が少なくなります。
<例>
【借入期間】
35年
【借入金額】
3,000万円
【期間の選択方法】
当初固定期間を5年とし、その後も5年固定金利を繰り返す。
【その他の前提条件】
基準金利は変動しないものとする。保証付金利プランは優遇幅の最大値が採用された場合。
詳しくは、auじぶん銀行の公式サイトでシミュレーションをしてみてください。基本的には保証会社を利用しないプランの方が有利ですが、細かく金利プランを比較すると意外な結果になることがあります。
住宅ローンの審査の審査結果や審査の過程の全てが公表されるわけではありません。
銀行は審査の結果については「総合的判断」で行うのが一般的です。仮に審査に落ちてしまった場合や、保証付金利プランが推奨された場合、なぜそうなったかをauじぶん銀行に問い合わせても「総合的判断です」と言われる可能性が高いでしょう。
顧客の立場としては腑に落ちないかもしれません。しかし、金融業界では、全ての審査過程を明らかにしないのは普通のことです。
どういった理由で「保証付金利プラン」になるかは、審査項目を参考にして考えるしかありません。
auじぶん銀行では、住宅ローンの本審査において、下記の提出物を求めています。
ということは、「保証付金利プラン」となる理由は、提出物のどういったところを見られているのかを考えることである程度推測することができます。
1. 本人確認書類
2. 収入関連書類
3. 物件関連書類
4. 団体信用生命保険の書類
5. その他の書類
本人確認書類(住民票の写し、運転免許証、パスポート、健康保険証、特別永住者証明書、在留カードなど)に記載されている事項は、氏名、生年月日、住所等です。
一般的に、年齢が高い方ほど病気になってしまう可能性は高くなります。
また、20代の人よりも50代の人の方が、当然定年退職となるタイミングは早く、審査結果を出す際の1つのポイントに年齢(借入期間と完済時の年齢のバランスを含む)は大きく影響していると言えます。
収入関連書類としては、源泉徴収票、住民税決定通知書、課税証明書、確定申告書一式、納税証明書などが挙げられます。
収入状況は、保証会社の利用が必要かどうかを判定するための、重要な審査基準になっていると考えた方が良いでしょう。auじぶん銀行では、住宅ローンの利用条件の1つに、「年収200万円以上」という項目を掲げています。
年収200万円以上であれば、無条件に希望額が借りられるということではありません。年収200万円ちょうどぐらいだと審査に落ちる可能性は否定できません。その場合、年収100万円以上で利用できるARUHIのフラット35やイオン銀行などが候補にあがってきます。
物件関連書類としては、売買契約書、重要事項説明書、パンフレット・チラシ、住宅地図、建築確認済証、建築確認通知書、建築確認概要書、建築確認申請書、建物配置図、各階平面図、立面図、工事請負契約書、追加工事契約書などが必要になります。
住宅ローンを組む時には、物件に抵当権を設定します。抵当権を設定することで、債務者が住宅ローンを返せなくなった時に、銀行は物件を売ることで返済に当てることができます。物件に抵当権を設定することを「担保に入れる」といいます。
銀行は、担保価値を、融資できるか否かの大きな判断材料としてます。
土地や建築会社に対して、何らかのネガティブな印象を銀行がもってしまった際には「担保としての価値が心許ない」と判断され、保証会社の利用が必要になってしまうかもしれません。
auじぶん銀行では、住宅ローンを借りる際に、団信の加入が義務になっています。団信には告知が必要です。さらに住宅ローンの借入額が5,000万円を超える場合には健康診断結果証明書が必要になります。ただ、一般的に健康状態は、保険会社が団信の加入の可否を判定する際に利用するものであって、顧客の収支状況とは直接の関係はありません。
債務者に万が一のことがあった際には、団信で住宅ローンは完済されます。もし、保険会社が健康状態に不安があると判定した際には、auじぶん銀行ではワイド団信が案内されます。(一般団信で住宅ローンの審査に申し込んでいた場合には自動的にワイド団信での審査に切り替えてくれます)
ワイド団信は、持病や病歴があるせいで一般団信や疾病保障付きの団信の対象外となってしまった方でも加入できる可能性がある、引き受け条件が緩和されているタイプの団信です。
ワイド団信含め、団信の加入が全くできない場合は、auじぶん銀行では住宅ローンの利用ができません。健康状態の情報は、保証会社の利用の有無を判定する際に全く使われていない、とは言い切れませんが、主には団信の審査のために提出しているものだと考えるのが一般的です。
auじぶん銀行では、前年以降に勤務先が変わった方や海外赴任から帰国した方、育休や産休から復帰した方からは、直近の給与明細3ヶ月分と直近の賞与明細1年分の提出を求めています。
また、転職や会社役員就任後3 年未満の方は、職歴書の提出が必要です。
これらの情報を根拠に、返済に対してauじぶん銀行が不安要素を感じた場合は、保証会社の利用が推奨されるケースもあると思われます。
審査を出してみて結果が「保証付金利プラン」で戻ってきた際には、「保証料分の金利が上乗せされる」とがっかりしてしまう人が多いと思います。
しかし、上述の通り、固定金利を利用する場合は、むしろ「保証付金利プラン」の方が、有利になるケースもあります。しっかりと自分の条件を試算をしてから結論を出すべきでしょう。
また、保証付金利プランの利用者も、健康状態に問題がなければ、auじぶん銀行の医療保障付団信の対象になります。例えば、金利上乗せなしで加入できる「がん50%保障団信」であれば、がんと診断されると残債が半分になります。1ヶ月以上の長期入院時には毎月の返済額が保障され、継続180日以上の長期入院となった時には残債が完済されます。もちろん、死亡・高度障害保障も付いています。
経済的理由、健康上の理由で住宅ローンの審査に落ちてしまう人はいます。保証付金利プランであれ、審査を通過したことはポジティブに受け取って良いでしょう。
ここまで見てきた通り、auじぶん銀行は保証付金利プランを提供するなど、少しでも多くの人に住宅ローンを貸し出せるように努力している姿勢が見受けられます。
住宅ローンの審査で、通常の住宅ローンの審査に落ちて「保証付金利プラン」を提示されるということは、何らかの懸念事項があったと考えるべきですが、その理由が思い当たらない場合は、自身の収入や勤め先の安定性、借入額、土地の市場価値、建築会社の信頼性などを改めてチェックしてみましょう。
そして、ライフプランシミュレーションを行って結論を出せば、「保証付金利プラン」だとしても安心して住宅を購入できるのではないでしょうか。悲観的にならず冷静に判断することが大切です。
参考サイト:auじぶん銀行 住宅ローン 公式サイト
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